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櫛木理宇『ふたり腐れ』/これは「怖い物語」ではなく「見ないふりをしてきた現実」の話

櫛木理宇さんの小説『ふたり腐れ』は、単なるサスペンスでも、猟奇事件を描いた物語でもありません。読み進めるほどに、「これはフィクションだ」と思いたくなるのに、どこかで「現実と地続きだ」と感じてしまう――そんな、逃げ場のない物語です。ページをめ...
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『そういえば最近』――誰もが物語を紡ぎながら生きている

「あ!そういえば最近」この何気ない一言から始まる本作は、「人が人を語ること」そのものを描いた、静かで鋭い小説です。突如連絡が取れなくなった作家・谷川治おさむと、その妻・愛里須ありす。二人をめぐる出来事は、編集者、友人、町の人々、書店員……多...
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『楽園の楽園』――人はなぜ「物語」を求めてしまうのか

世界が終わる物語は、これまで数え切れないほど描かれてきました。けれど『楽園の楽園』が描くのは、「世界の終わり」ではありません。「ヒトの世界が終わるかもしれない」という、もっと静かで、もっと根源的な終末です。ページ数は驚くほど少なく、挿絵も多...
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『チョコレート・ピース』――心にそっと溶ける短編集

ひと粒つまめば、ほろりと甘く、時には少し切ない。短い物語が寄り添うように胸に残り、気づけば「自分の物語」にも灯をともしていく――。『チョコレート・ピース』は、そんな「チョコレートの詰め合わせ」のような短編集です。軽いおやつのつもりで読みはじ...
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『蛍たちの祈り』――絶望の闇に、小さな光が灯るとき

子どもは生まれ落ちた瞬間から、親という「呪い」にも「祝福」にも等しい存在に人生を握られてしまいます。『蛍たちの祈り』は、その残酷で逃げられない現実を、5つの物語を通して静かに、しかし鋭く突きつけてくる一冊です。親の罪、社会の偏見、他人の不幸...
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『遊園地ぐるぐるめ』──心がくるりと前を向く、魔法のテーマパークへようこそ

毎日押し寄せてくる「やるべきこと」に疲れてしまったとき、ふと「どこか温かい場所に行きたい」と思うことはありませんか?青山美智子さんの『遊園地ぐるぐるめ』は、まさにそんなときに手に取ってほしい、「読むだけで心の体温が1℃上がる物語」です。古び...
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『禁忌の子』――粗ささえ魅力に変える、衝撃の医療ミステリ

医療ミステリと聞くと、「専門用語が難しそう」「理屈が多くて読みづらいのでは?」と身構えるかもしれません。実際、『禁忌の子』には救急医療、不妊治療、出生の倫理といった専門領域が深く関わり、序盤は医療ドラマのようなリアリティの濃さに圧倒されます...
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