この前のエントリで、「何か壁にぶつかっているように取れます」とコメントをいただいたのですが、まさにその通りでした。壁にぶつかっていました。
それが何なのか、どんな壁なのか、よくわからなかったのですが、コメントを頂いたおかげで、冷静に考えることができました。
少し言語化でき始めたので、文章として書き起こしてみようと思います。
ホワイトカラーの仕事の多くがコンピュータにもっていかれる
これは間違いなくやってくると思います。既得権益を維持しようとする人たちのおかげで、残る仕事もあるでしょうが、私も含めて大半のホワイトカラーが職を失います。
たとえば、タクシーの配送係。これまで顧客からのリクエストを受けた配送係がオペレーションをしていましたが、Uberの登場により、その業務をコンピュータにやらせることで人件費を大幅に削減できるようになりました。
日本では法律上の規制があるため、Uberの本格的な導入はできていませんが、本格導入ができれば、タクシーの運賃は大幅に下がり、一方でドライバーの収入が増えるというメリットがあります(※日本のタクシードライバーの3倍儲かっているそうです)。
問題は、マネジメントという中間的な位置で食べていた人が職を失うだけ。
IT業界でも何の専門性もないホワイトカラーは絶滅する
これは事務的な業務に限った話ではありません。私が働いているIT業界でも同じことが起こります。
特に私はAIやロボティクス関連の開発業務をしているので敏感なのかもしれませんが、多くの仕事がAIやロボティクスにとって代わられるように思います。
なかでも、新しい価値を生み出さない、いわゆる中間管理職的な業務は、間違いなくコンピュータに置き換え可能です。
また、ディープラーニングによって、ある程度の処理であれば、簡単に精度よく実現できるようになりました。機械学習は黒魔術とも言われているように、なぜか分からないのに結果が出てしまいます。
つまり、ある程度の処理であれば、論理がわからなくても、簡単なプログラムで実現できてしまうんですよね。
言い換えれば、ディープラーニングでは実現できない専門性があり、それでいて新しい価値が生み出せなければ、エンジニアとして生き残れないということです。さらに…。
40代で市場価値が最大化し50代以降は降下する
私はホワイトカラーの会社員としての市場価値が最大化する40代に突入しようとしています。
しかも、業務の多くが中間管理職的なものになってきているので、まさにコンピュータにとって変わられそうな仕事をしているんですよね。
だからこそ、新しい価値を生み出せる専門性を身につけなくては…と焦っていたのだと思います。
とはいえ、タクシー運転手のように、コンピュータに使われる職業につけば仕事はなくなりません。
自動運転がある程度実用化され、Uberが本格導入されれば、タクシー運転手の仕事は、コンピュータからの指示に従って、コンピュータの自動運転を補助する役割を担うことになるでしょう。まさにコンピュータに使われる人間になります。
一方で、専門性をもった、コンピュータでは実現が難しい新しい価値が生み出せる人は、これからの世界をつくることができます。
私も出来ればその一人になりたい。これまで以上に、専門性を磨き、新しい世界をつくる側でいたい…そんな思いが焦りに変わったのかもしれません。
では、どうするのか
専門性を磨くしかないですよね。自分で問題を見つけ、解いていくプロセスを繰り返すしかありません。どこかの誰かが言っている内容をまとめたり、試したところで、ウィキペディアにさえ勝てないのですから。
では、自分の解きたい問題は何なのか。この問いについては、もう少し考えてみようと思います。
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