普通の人では定年まで働くのが難しい時代になりました。
「社員は皆家族」の代表的存在だったパナソニックが、大リストラをするほど厳しい世の中になっています。
弱いものは切り捨てられてしまう非常な世界が現実になってしまいました。
とはいえ、迷惑系YouTuberのように、個性がない自分をコンビニのおでんをつつくなどの迷惑行為で誤魔化し、後ろ指を刺されながら生き延びたいとも思えません。
では、普通な私たちは、一体どうやって、この厳しい時代を生き延びればいいのでしょうか。
『志村流』普通の人が個性を発揮する方法
志村けんさんの本『志村流』を読みました。
この本では、志村けんさんが私たちに見せてきた表の顔(陽気にバカをやって皆を笑わせてきた顔)とは別の一面を明かされています。
つき合いで飲まなくてはいけないときは、夜遅くまで笑って飲んで、相手が酔いつぶれている間に、寝ないでお笑いの勉強に精を出していた。
と、裏では真剣に仕事と向き合い、ひたむきに努力をしている姿が明かされています。
芸能界という普通では生き残れない厳しい世界で、第一線で活躍してきた志村けんさんの生き方は、普通に生きる私たちの一つのロールモデルになるように思えます。
そこで、ここからは『志村流』を参考に、普通な私たちが個性を発揮する方法を3つの視点で考えていきたいと思います。
①仕事のネタになるものにお金を使え
普通の人が大金を手に入れたら、どんな使い方をすると思いますか?
良い服を着て豪華な食事に出かけたり、大きな家や高い車を買ったりするなど、贅沢品に使うように思います。
しかし、こうした行動は、お金があれば誰だってできるので、普通でしかありません。
お金をかけてバージョンアップしているだけで、ユニクロの服を着てファミレスに出かけている人たちと大差ありません。
もちろん、こうしたお金の使い方を否定するわけではありませんが、個性を手に入れたいのなら、お金の使い方も変える必要があります。
志村けんさんも、贅沢品にお金を注ぎ込むようなことはせず、仕事に絶対に必要だというものにお金を注ぎ込んできたと言われています。
ビデオやDVDでも、仕事のネタになるかもしれないと思ったら、どんなに大量でお金がかかっても、すべて買い込んで、いいシーンでストップして研究につぐ研究をしてきたそうです。
個性を発揮したいのなら、稼いだお金の使い方も個性的である必要があります。
②徹底的にできる人の真似をしろ
とはいえ、そもそも自分の個性がわからないという人も多いのではないでしょうか。
個性と聞くと、冒頭で紹介したような迷惑系YouTuberのように他人とは違うことを意図的にやるイメージを持っている人も多いかもしれませんが、そうではありません。
そんな常識外れなことをしていては、いずれ世間から見放されてしまいます。
本当の個性とは、徹底的にできる人の真似をしても、真似できないところにあります。
たとえば、お笑い芸人を見ていても、よく似た笑いの取り方をしている人たちが大勢います。
「霜降り明星」の粗品さんと、「東京ホテイソン」のたけるさんのツッコミはとてもよく似ていますが、ちょっとした違いにオリジナリティがあり、そこが輝いて見えます。
そのため、頭の中だけで物事を進めないで、考える前にまずできる人の真似をしてはどうでしょうか。
そうすれば、自分の適性を知ることができ、個性にも気づけるはずです。
③複数の顔を持て
そうはいっても、「恥ずかしくて他人の真似なんてできない」「個性を出すなんて恥ずかしい」「批判されて傷つきたくない」という人もいるかもしれません。
そんな人は、「素の自分」と「個性を発揮する自分」など、複数の顔をもつようにしてはどうでしょうか。
志村けんさんは、「素の志村」と「芸人の志村」、「キャラ志村」の3つの顔を意識して持つようにしていたと言われています。
素の志村さんは、無口で慎重で小心者なので、芸人として舞台に立つときは、芸人の顔に切り替えて仕事に向かうそうです。
そうすることで、ストレスフルな仕事のダメージを素の自分に与えないようにしています。
そして、「バカ殿様」や「変なおじさん」など、素の自分では恥ずかしくてできないことは、キャラ志村に任せることで、思いっきりバカを演じます。
まるで『ジーキル博士とハイド氏』の主人公みたいですが、演劇の役を演じるイメージで、素の自分とは違うキャラクターを演じていると思えば、挑戦できそうに思いませんか?
そうすれば、たとえ批判されたとしても、素の自分を傷つけることなく、個性が発揮できるはずです。
まとめ
今回は、志村けんさんの本『志村流』を参考に、厳しい時代を生き延びるために、普通の人が個性を発揮する方法について考えてきました。
とはいえ、今回紹介した内容は、お笑い芸人として第一線で個性を発揮されてきた志村けんさんのイメージからすると、とても常識的なことのように思えます。
しかし、本当に個性を発揮している人は、迷惑系YouTuberのように、誰かに迷惑をかけたりすることなどありません。
常識をバカにしている人には、常識を超えることなどできないからです。
常識を極めた先にかすかに見えるオリジナリティを身につけた人だけが、厳しい時代でも活躍できるのだと思います。
普通な私たちも、ぜひ挑戦していきましょう。
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