オインカン・ブレスウェイト『マイ・シスター、シリアルキラー』は依存しながら深みにハマっていく姉妹に衝撃を受ける物語

おすすめ小説

何かに依存していませんか?

私はあまり何かに依存せずに生きてきましたが、

オインカン・ブレスウェイトさんの小説『マイ・シスター、シリアルキラー』を読んで、依存の恐ろしさに衝撃を受けました。

互いに依存しながら深みにハマっていく姉妹の姿に驚くこと間違いなしの物語が描かれていたんですよね。

おすすめ度:3.5

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こんな人におすすめ

  • 人を殺しても罪悪感を抱かない女性の物語に興味がある人
  • 毒親に育てられた子供は歪む理由を知りたい人
  • 依存しながら深みにハマっていく姉妹の物語を読んでみたい人
  • オインカン・ブレスウェイトさんの小説が好きな人

あらすじ:妹の殺しの後始末をする主人公の物語

物語の主人公は看護師のコレデ。

彼女は、またしても妹のアヨオラから「殺しちゃった」という呼び出しの電話がかかってきました。

アヨオラが殺した相手は、付き合って1ヶ月になる彼氏のフェミで、彼が激昂して怒鳴ってきたのでナイフで刺したと言います。

この話を聞いたコレデは、すぐにアヨオラの元に駆けつけ、証拠を隠滅し、死体を橋の上から放り捨てました。

こうしてまたしても彼氏を殺したアヨオラでしたが、その後、彼女の学費を支払ってくれていた男性が食中毒で死にます。

これもアヨオラの仕業かと心配したコレデでしたが、コレデが愛していた男性にもアヨオラが手を出したので…。

という物語が楽しめる小説です。

感想①:人を簡単に殺すのは罪悪感を抱いていないから

あらすじで、アヨオラは彼氏のフェミを殺したと紹介しましたが、そのことについて全く罪悪感を抱いていませんでした。

彼女は、「#フェミ・デュランドを捜しています」とインスタグラムに投稿し、

わたしがこのままダンマリを決め込んでいたら、血も涙もないみたいじゃないと言い出します。

フェミのお母さんから電話がかかってきても、なにも知らないフリをして会話を続けました。

そんなアヨオラに「あんた、自分がとんでもないことをしでかしたってわかってんの?面白がってるわけ?」とコレデが詰め寄ると、

「被害者非難になるんじゃないかな…」と言って、反省するどころか、自分が被害者だと言い出したのです。

東野圭吾さんの小説『麒麟の翼』でも、まったく反省せずに同じ過ちを繰り返す犯人の姿が描かれていましたが、

東野圭吾『麒麟の翼』感想/人は反省しないと同じ過ちを繰り返す
何か問題が起きたとき、反省していますか? 私は真面目な性格なので反省しすぎるところがありますが、 東野圭吾さんの小説『麒麟の翼』を読んで、反省しないと同じ過ちを繰り返すことに気づきました。 それだけでなく、いつか取り返しの...

この小説を読んで、人を簡単に殺すのは罪悪感を抱いていないからだとわかりました。

感想②:毒親に育てられた子供は歪む

では、なぜアヨオラは自己中心的な人間に育ったのでしょうか。

それは、彼女の親に原因がありました。

アヨオラは見た目が美しく、一方で姉のコレデは美しくなかったので、母はアヨオラばかりを甘やかすようになります。

アヨオラがグラスを割れば、飲み物を与えたコレデが怒られ、単位を落とすと指導を怠ったとコレデが非難されました。

アヨオラが、りんごを手に取り、支払いをしないで店を出ると、お腹をすかしたままにしたせいだとコレデのせいにされたのです。

このように、何をしてもアヨオラを甘やかせる一方で、コレデに責任を押し付けてきた結果、二人とも歪んでしまったんですよね。

芦沢央さんの小説『悪いものが、来ませんように』でも、毒親の恐ろしさが味わえる物語が楽しめましたが、

芦沢央『悪いものが、来ませんように』は毒親の恐ろしさが味わえる驚きと感動のミステリー
毒親の恐ろしさをご存知ですか? 私は身近に毒親がいるので、その恐ろしさを知っていますが、 芦沢央さんの小説『悪いものが、来ませんように』を読んで客観的に毒親の恐ろしさを眺めることができました。 それだけでなく、ラストに驚き...

この小説でも、毒親に育てられた姉妹の異常な歪みに衝撃を受けました。

感想③:依存しながら深みにハマっていく姉妹

さて、この小説では、そんな正反対な二人が依存しあいながら深みにハマっていく姿が描かれています。

アヨオラは、「あの人、薄っぺらよ。かわいい顔にしか興味ない。男の頭のなかってみんな同じ」と言って、姉が恋していたタデ医師に近づきました。

そして見事、彼の心を掴みましたが、アヨオラはまったく彼に恋心を抱いていませんでした。

姉を取られるのが嫌だったのです。

一方で、妹に恋する人を奪われたコレデも、それでも妹を守ろうと行動していくんですよね。

知念実希人さんの小説『レフトハンド・ブラザーフッド』では、依存性の強い人たちの末路に衝撃を受ける物語が描かれていましたが、

知念実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』は依存性の強い人たちの末路を描いた物語
 何かに依存して生きていませんか?  ゲームやお酒・タバコ、異性や親子関係、さらにはクスリ…などなど、何かに依存していると、恐ろしいことになりかねません。  そんな依存性の強い人たちの末路を描いた物語が、知念実希人さんの...

この小説でも、互いに依存しながら深みにハマっていく姉妹の恐ろしさに衝撃を受けました。

まとめ

今回は、オインカン・ブレスウェイトさんの小説『マイ・シスター、シリアルキラー』のあらすじと感想を紹介してきました。

互いに依存しながら深みにハマっていく姉妹の姿に衝撃を受ける物語が楽しめるので、気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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