有川浩『別冊図書館戦争1』感想/図書館はそれほど安全な場所じゃない

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 図書館と聞くと安全なイメージがありますよね。

 しかし、図書館は誰でも利用できるので、それほど安全な場所ではありません。むしろ、安心している分だけ余計に危険かもしれないんですよね。

 有川浩さんの小説『別冊図書館戦争1』を読んで、図書館の危なさを痛感しました。




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 正月になると図書館にやってくる困った人たち

 正月になると図書館には困った人たちが訪れます。酔っぱらいです。

 児童書があるコーナーには、大抵、子どもたちが座ったり寝転んだりできるように絨毯が敷かれていたり、フローリングになっていたりしますが、そこにふらふらやってきて大いびきをかいて寝てしまうそうです。

 もちろん、図書館員の方たちが他の人たちの迷惑になるから出て行くように誘導しますが、少しでも迷惑そうなニュアンスが伝わると「税金を払っているのに!」とか、「偉そうに!何様のつもりなんだ!」なんてクレームをつけてくるそうです。

 ほんとどうしようもない人たちですが、図書館員の方たちには、彼らを出て行かせる権限がないんですよね。

 それだけでなく…。

 普段からいろんな人たちが訪れる

 図書館にはホームレスの人たちが寝ぐらとして通い詰めています。

 私が通っている図書館でも、トイレの壁に「ここで洗濯しないでください」なんて張り紙が貼ってあったりします。

 さらに、「盗難が多発しているので、貴重品はお持ちください」という張り紙もあるので、置き引き犯も出入りしています。

 もちろん、図書館の本を盗みだそうとしたり、盗撮や痴漢をしようとする悪意のある人もいます。

 そんな誰でも出入りできる図書館は…。

 図書館はそれほど安全な場所ではない

 それほど安全な場所ではないんですよね。子どもをひとりで放っておくと、危険な目にあうかもしれません。

 もちろん、図書館以外でも同じですが、図書館というと「勉強する場所」「静かな場所」というイメージが強いので、必要以上に安全な場所だと勘違いしてしまいがちです。気をつけておきたいですね。

 ◆

 有川浩さんの小説『別冊図書館戦争1』。有川浩さんがあとがきで書かれているように、物語としてはベタ甘な恋愛模様が描かれていますが、図書館のあるある話も楽しめる小説です。

 気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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