「考える力」は3つに分解できる!?考える力の鍛え方

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 「考える力を鍛えたい」と思っても、何から手をつければいいのかわかりませんよね。

 そんなときは、まず分解してみましょう。「考える力」をより小さい力に分解すると、今よりもずっと手を出しやすくなりますよ。




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 「考える力」は大きく3つに分解できる

 まず、「考える力」とはどういった力なのか明確にしましょう。ここでは、『東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方』より、次のように定義します。

「問題の本質を見抜く力であり、それを独自の方法で解決するまでやり遂げる力のこと」

 すると、「考える力」は大きく3つに分解できることがわかります。

  1. 問題を見つける力
  2. 解く力
  3. 諦めない力

 これは、「考える力」の定義を前から順番に分解していっただけです。しかし、これだけでも「考える力」とは何かが、ぼんやりと見えてきますよね。

 1. 問題を見つける力

 他の人は疑問に思わないようなこと、常識だと考えていることに問題を見出す力のことです。

 たとえば、「なぜ、イルカは哺乳類なの?」「なぜ、TOIECの点数があがらないの?」「なぜ、バリアフリーは実現できないの?」といった疑問をもつことからはじめます。

 ただし、この疑問は3つに分類できます。そして、それぞれで対応方法が異なります。

①「事実を知らない」場合

 「なぜ、イルカは哺乳類なの?」という疑問は、すでに誰かが解決してそうですよね。こういった疑問は、「答えの調べ方」を見つけることが対応方法になります。具体的には、詳しそうな人に相談したり、関連図書を調べたり、インターネットで検索するなど。

②「答えがわからない」場合

 「なぜ、TOIECの点数があがらないの?」という疑問は、考えるべきことはわかっているのに、何とでも答えられそうな疑問です。このような疑問は、さらに分解して自分が納得できる疑問に落とし込む必要があります。たとえば、

・勉強時間が足りない?
・勉強方法が間違っている?
・そもそもTOIECの点数をあげる必要ってあるの?

 こうして疑問を煮詰めてけば、納得のいく答えに辿り着けるはずです。

③「何がわからないのか分かっていない」場合

 「なぜ、バリアフリーは実現できないの?」という疑問はフワッとしていますよね。解決すべき問題が何かありそうですが、何が問題なのかはっきりしません。

 このような疑問は、言葉の定義を明確にすることから始めます。たとえば、

・バリアフリーの定義は?
・バリアフリーの普及率は?
・バリアフリーは何をもって実現したといえるのか?

 実は、この「何がわからないのかを明確にする」という過程こそが、「問題を見つける力」なんです。言い換えると、「問題を見つける力」とは、漠然とした「わからない」状態を「①事実を知らない場合」や「②答えがわからない場合」の疑問に進化させる力のこと。

 フワッとしている問題を分解して、「問題はこれだ」と言いきれるレベルに落とし込むことが大切なんですね。

 2. 解く力

 自ら設定した問題に取り組み、克服すべき問題点を整理・分析・分解して、答えに辿りつく力。これが「解く力」です。

 ただし、この説明ではわかりにくいので、3つのステップに分解します。

  1. 複雑な問題を複数の小さな要素に分解する。
  2. 各要素を1つ1つ解決する。
  3. 解決できなかった要素を見直す。あるいは、各要素は解決できたが、最初の問題の解決につながらなかった場合、足りていない要素を分析し、もう一度トライする。

 先ほどの例だと、何がバリアフリー実現の妨げになっているのか、その要素を洗い出し、一つ一つ解決策を考えていくわけですね。「問題を見つける力」と同じように、分解・分類を繰り返し、解決できるレベルに落とし込むことが大切です。

 3. 諦めない力

 最後は、目に見える成果が出なくても、諦めずに根本的な解決・答えを導き出すまで粘り強く考え続ける力。実はこれが一番難しいんですよね。なぜなら、モチベーションが続かないから。

 そんな私のようにモチベーションが下がりやすい人に向けて、東大物理学者の上田正仁教授は次の言葉を贈っています。

実は、答えがすぐに出せない自ら見つけた課題に時間と労力を費やすのは、それほど非効率なことではないのです。なぜなら、その行為そのものが従来の方法では達成がむずかしい「考える力」を鍛えてくれるからです。また、独自な問題には競争相手が少ないからです。

 すぐに成果が出なくても、「考える力が鍛えられているんだ」と前向きに捉えて、諦めずに行動していきたいですね。

 最後に

 「考える力を鍛えよう」と漠然と決意しても、何から手をつければいいのかわかりませんが、ひとつひとつ分解していければ、考えるキッカケができます。どんな難しい問題も、自分で考えられるレベルに落とし込むことが大切なんですね。

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