ミステリはお好きですか?
私は大好きなので、よく読んでいますが、『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』は、特許をめぐる、他とは一味違うミステリが楽しめました。
しかも、VTuberという職業や、彼らが使っている撮影システムも面白く、興味の幅が広がりました。
『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』のおすすめポイントとあらすじ
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あらすじ
自分では事業化するつもりのない製品の特許を取得し、特許侵害だと他の企業にぶつけて金をせびってきた弁理士・大鳳未来は、「特許侵害を警告された企業を守る」ことを専門とする特許法律事務所を立ち上げました。そんな彼女に、1ヶ月で2億円稼いだことがある人気VTuberの天ノ川トリィを守って欲しいという依頼が来ます。トリィが使っている撮影システムが、特許を侵害していると測量機器メーカーが警告してきたのです。しかし、その背後には…。
『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』の感想
凄腕弁理士の大鳳未来が、特許侵害を警告されたVTuberを守るために、驚きの方法で問題をねじ伏せていくミステリです。
特許侵害の警告により、VTuberの天ノ川トリィが新たな動画を撮影できなくなるだけでなく、出資者の一人が余計な口出しをして先方と揉め事を起こしたり、ライバルのVTuberがトリィが引退するとデマを流すなど、次々と起こるトラブルを、未来がどのように解決していくのか気になって、ページをめくる手が止まらなくなりました。
また、VTuberという職業や、彼らが使っている撮影システム、たとえば測量用の3Dレーザースキャナーで人体をトラッキングし、データは独自の無線方式でサーバーに高速転送する…といった新技術にも興味が湧きました。
さらに、ラストは次々と起こるトラブルを一気に解決する怒涛の展開に引き込まれて、最後まで目が離せなくなりました。
特許をテーマに繰り広げられるミステリに興味がある方におすすめの小説です。
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