2022年に文庫化された小説【13作品】のおすすめをご紹介

エンタメまとめ

2022年に文庫化された小説の中から、個人的におすすめの小説【10作品】をランキング形式で紹介します。

とはいえ、趣味嗜好は人それぞれ違うので、ランキングから外れた小説も、ジャンル別に紹介します。

幅広いジャンルの小説を、「あらすじ」や「感想」、「おすすめ度」と共に紹介していくので、本選びの参考になれば嬉しいです。

2022年に初出版された小説のおすすめは、以下の記事で紹介しています。
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【2022年文庫化】おすすめ小説10作品をランキング形式でご紹介

では早速、2022年に文庫化されたおすすめの小説【10作品】をランキング形式で紹介します。

第1位 青山美智子『ただいま神様当番』

おすすめ度:4.5

  • 神様の強引な行動が面白く、ラストは感動で涙がこぼれ落ちそうになる
  • 他人と比べて諦めるのではなく、自分が楽しめるように行動しようと励まされる
  • 本当にやりたいことを行動に移せば、未来は大きく変わると信じたくなる
あらすじ
OLの水原咲良さくらは、彼氏から振られ、合コンに行っても頭数合わせだったので、楽しいことはいつも自分の前を素通りしていくと嘆いていました。ところが、通勤に使っているバス停に、欲しかったアイドルグループのニューアルバムが「おとしもの」として置かれていたので、こっそり持ち帰ったところ、神様に付きまとわれるようになります。しかも、神様は、願いを叶えてくれるどころか、「わしのこと、楽しませて」と言い出したので…。

弟がバカにしか思えない小学生や、リア充になりたいと願う高校生など、悩みを抱える人たちが、欲しいと願っていたものを手に入れる代わりに、神様当番になり、「本当に欲しいもの」を見つけていく物語です。

ハンドメイド教室に申し込みたい、SNSで知り合った異性に会いたいなど、やりたいと思っているのに躊躇ちゅうちょしていた行動が、神様によって強制的に実行されることで、変わっていく主人公たちの姿に心が動かされました。

たとえ失敗して傷つくことになったとしても、新たな一歩踏み出してみようという勇気が湧いてくる感動の物語でした。

第2位 東野圭吾『希望の糸』

おすすめ度:4.5

  • 3つの異なる物語がひとつにつながっていく展開に引き込まれる
  • 子どもを思う親たちそれぞれの物語に涙する
  • 加賀恭一郎のその後を知ることができる
あらすじ
汐見行伸は、二人で妻の実家に帰ると言い出した子どもたちを、新潟地震で失いました。その日から生きる希望を失った汐見夫妻は、不妊治療の末に再び子どもを授かりますが…。料亭旅館の女将・芳原亜矢子は、医師から父の命が残り少ないと告げられました。しかも、弁護士から事前に見せられた遺言状には、まったく面識のない松宮脩平という名が書かれており…。その頃、松宮脩平は、喫茶店を経営する女性が殺された事件の捜査をしていましたが…。

地震で子どもを失った夫婦、面識のない刑事の名前が父の遺言に書かれていた女将、喫茶店を経営する女性が殺された事件の謎に迫る松宮脩平…という3つの物語が、ある結末へとつながっていくミステリーです。

何よりも子どものことを想う親たちそれぞれの物語に心が動かされ、ラストは感動で涙が止まらなくなりました。

また、タイトルに込められた意味に気づいたとき、多くの親にとって「子ども」の存在があまりにも大きいことに改めて驚き、心が揺さぶられました。

第3位 伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』

おすすめ度:4.5

  • 正直者や有能な人が報われない展開に怒りが湧く
  • 「夢と現実」2つの物語のつながりが気になって一気読みしてしまう
  • 未来を切り拓くのは他の誰でもない自分だと励まされる
あらすじ
お菓子メーカーで念願の開発チームに異動になった岸くんでしたが、彼と入れ替わりにお客様サポートを担当することになった鮫岡が、マシュマロに画鋲が入っているというクレームへの対応が悪く、SNSに拡散されて逃げ出したので、対応することになりました。ところが、この苦情をきっかけに、都議会議員の池内征爾と、人気ダンスグループに所属する小沢ヒジリと知り合いになり、しかも3人が夢の中で協力して巨大生物を倒していたことがわかったので…。

お客様サポートをしていた岸くんが、新商品のマシュマロに画鋲が入っていたという苦情を担当することで知り合った二人と、夢の世界で巨大な生物を倒し、現実にもその結果が影響する物語です。

問題を起こした張本人が責任を取らずに逃げ出し、正直者や有能な人ばかりが損をする姿に怒りが込み上げてきましたが、真面目な彼らがほんの少しだけ報われる展開に心が動かされました。

また、夢と現実がリンクする物語に引き込まれ、未来は占いやジンクス、夢の世界の行動で決まるわけではなく、今の自分の行動で決まるというメッセージに励まされました。

第4位 岩井圭也『永遠についての証明』

おすすめ度:4.5

  • 数学に人生を捧げる人たちの物語に引き込まれる
  • 圧倒的な才能に嫉妬する姿に共感する
  • 別の道を歩んでも「数学」という絆で結ばれている人たちに心が動かされる
あらすじ
理系の名門・協和大学に特別推薦で入学した三ツ矢暸司りょうじは、数学にしか興味がなく、いつも数の世界で生きていました。高校時代に論文を書き上げるほどの実力があったので、同じく特別推薦で入学した熊沢勇一と斎藤佐那さなに距離を取られました。特に熊沢からは「天才を気取っている」と嫌味を言われましたが、暸司は彼のアルバイト先に押しかけ、途中まで難問を解いた紙を渡して興味を持たせます。さらに、佐那も巻き込んで未解決問題に立ち向かいますが…。

数学の天才・三ツ矢暸司が、特別推薦で入学した熊沢と佐那と共に未解決問題を解き、論文を書き上げるまでと、彼らのその後を取り上げた物語です。

何よりも数学が好きな暸司に対して、数学は選択肢のひとつだと言い切る佐那と、暸司に負けたくない一心で苦行のように数学に向き合う熊沢が、協力して論文を書き上げた後に、それぞれ別の道を歩む姿に心が揺さぶられました。

また、年をとった彼らが、数学が好きだという一点でつながり、再び同じ景色を眺めるラストに心が動かされました。

第5位 町田そのこ『うつくしが丘の不幸の家』

おすすめ度:4.0

  • 不幸な境遇に悩み苦しむ人たちが、家など自分以外に原因を求める姿に共感する
  • 想像を上回る不幸の連続に心が痛む
  • 自分なりの幸せを見つけていく家族の姿に感動する
あらすじ
夫の両親から、嫁は美容師がいいと何度も聞かされた美保理は、美容学校に入学しました。夫に店を譲るという義父の言葉を信じて、同級生の陰口や先輩の傲慢な態度にも耐えて免許を取り、美容室で働きましたが、義父は夫の弟に店を譲りました。それでも、結婚式の費用もつぎ込んで、2日後にお店をオープンするところまでこぎつけますが、夫は準備を放り出して実家の手伝いにいきます。美保理は、ここまで不幸が続くのは、買った家に原因があると考え…。

うつくしが丘にある「不幸の家」と呼ばれる一軒家で暮らす5つの家族が、自分なりの幸せを見つけていく短編集です。

遅れて反抗期になった高校生の息子と、浮気をする夫に悩まされる主婦の物語や、不妊治療がうまくいかず、妻の身体がこれ以上ボロボロになるのを見てられないと離婚届を渡す夫の物語など、不幸な境遇にいる人たちが、悩み苦しむ姿に心が痛みました。

一方で、「幸せは人から貰ったり汚されたりするものじゃないわよ。自分で作り上げたものを壊すのも汚すのも、自分にしかできないの。他人に左右されて駄目にしちゃうなんてもったいないわ」といった言葉が心に突き刺さり、自分なりの幸せを見つけていく家族の姿に感動しました。

第6位 新川帆立『倒産続きの彼女』

おすすめ度:4.0

  • 入社した会社が次々と倒産していく女性の正体が気になる
  • 正反対の二人が協力する展開に引き込まれる
  • 序列に捉われずに自由に生きようと励まされる
あらすじ
婚活に励む弁護士の美馬玉子は、苦手意識のある一年先輩の剣持麗子と共に、ある調査を命じられました。有名なアパレル企業・ゴーラム商会が倒産の危機に瀕しているのは、経理部の近藤まりあが関係していると内部通報があったので、その真相を調べろというのです。まりあが働いてきた会社は、すべて入社後2、3年で倒産していること、彼女が給料に見合わないブランド品を身につけていたことから、玉子たちは彼女が不正を働いているのではと疑いますが…。

おばあちゃんと二人暮らしをしている美馬玉子と、先輩の剣持麗子が、入社した会社が次々と倒産していく近藤まりあの正体に迫る物語です。

おばあちゃんの世話をするために、できるだけお金を使わないように節約したり、必死になって働いてきた玉子が、正反対の麗子に嫉妬心を抱きながらも、徐々に打ち解け、協力して事件の謎に迫る展開に引き込まれました。

また、おばあちゃんと自分を守るために、お金や権力などの序列を大切にしてきた玉子が、そんなものに捉われずに、自分の好きに生きようと変わっていく姿に励まされました。

第7位 湊かなえ『落日』

おすすめ度:4.0

  • 15年前に起きた殺人事件の真相が気になってページをめくる手が止まらなくなる
  • 望まない現実と向き合う人たちに心が動かされる
  • ラストは驚きと感動が味わえる
あらすじ
幼い頃に母から勉強を強要された長谷部香は、正解率が悪いとベランダに閉め出されました。しかし、隣の家の子もベランダに閉め出されていたようで、絵などを書いてこっそりコミュニケーションを取るようになります。その後、香の父が自殺したので、その子の姿を見ることなく引っ越しました。それから20数年後。映画監督として有名になった香は、ベランダでコミュニケーションを取ったと思われる立石沙良が兄に殺された事件の真相に迫ろうとしますが…。

15年前に引きこもりの男性が高校生の妹・沙良を殺し、さらに放火して両親も殺した「笹塚町一家殺人事件」の真相に迫る物語です。

映画監督の長谷部香から脚本を依頼された甲斐千尋は、香がこの事件を通して何を撮りたいのか悩みますが、現実から目を背けない香に突き動かされて、たとえ望まないものだとしても、現実を受け入れようと変わっていく姿に心が動かされました。

また、複数の絡み合った事件がひとつにつながっていく展開が気持ちよく、ラストは驚きと感動が味わえました。

第8位 今村昌弘『魔眼の匣の殺人』

おすすめ度:3.5

  • 予言を絶対的なものとして殺人事件を展開していく構成が新しい
  • ラストのどんでん返しに驚かされる
あらすじ
前作『屍人荘の殺人』で、ゾンビ事件に巻き込まれた葉村ゆずるは、事件を予言していた超能力者がいることを知ります。その人物に接触すれば、ゾンビ事件を引き起こした謎の組織・斑目まだらめ機関の情報が得られるかもしれないと考えた葉村は、剣崎比留子ひること共に、人里離れた村に向かいました。ところが、村に着くと、「明日から2日間に、この地で男女が二人ずつ、四人死ぬ」という予言を聞かされたので…。

葉村譲と剣崎比留子のコンビが、ゾンビ事件を予言した超能力者に会いに向かった村で、またしても殺人事件に巻き込まれるミステリーです。

「男女が二人ずつ、四人死ぬ」という予言を絶対的なものにすることで、その制約の中で殺人事件が展開していくという、他とは一味違うミステリーが楽しめました。

また、ラストは「まさか!」のどんでん返しに驚かされました。

第9位 城山真一『看守の流儀』

おすすめ度:3.5

  • 刑務所で起きた不可思議な事件の謎に迫る物語に引き込まれる
  • 次々と事件を解決する刑務官・火石司が魅力的で、その正体に驚かされる
あらすじ
加賀刑務所で副看守長を務める宗方むなかた秋広は、服役期間の四分の一を残して仮出所することになった源田陽一を心配していました。源田は、真面目に服役生活を送ってきましたが、一度堕ちた人間が這い上がるのは容易ではなく、再び戻ってこないかと思案していたのです。ところが、その心配を上回る事件が起こります。蛭川幸三という認知症の受刑者が、薬をアルミケースごと飲み込んでしまったのです。さらに、源田も更生施設から行方をくらませたので…。

加賀刑務所で印刷を請け負っていた大学の入試問題を、誰がどうやって外部に持ち出したのか?なぜ受刑者の健康診断記録とレントゲンフィルムが突然なくなったのか?など、刑務所内で起こった5つの事件に、敏腕刑務官・火石司が挑むミステリーです。

刑務所では、受刑者による暴動や逃走、事故死は絶対に防ぐ必要があり、なかでも事故死は、受刑者を社会復帰させることができないので、最大の失敗とみなされるなど、受刑者のために奮闘する刑務官たちの姿に驚かされました。

また、「火石マジック」と呼ばれるなど、驚きの方法で事件を解決していく火石司の魅力に引き込まれる一方で、顔に傷があり、刑務官たちが決して口にしないタブーがある火石の正体が気になって、ページをめくる手が止まらなくなりました。

第10位 潮谷験『スイッチ 悪意の実験』

おすすめ度:3.5

  • 「理由がない悪意」を実験するために大金を支払う心理学者の真意が気になる
  • 誰が何のために破滅のスイッチを押したのか知りたくて一気読みしてしまう
  • 意外な結末に驚かされる
あらすじ
仏教系の団体が母体になっている私立狼谷大学に通う箱川小雪は、卒業したばかりの先輩・香川霞から日当一万円のアルバイトを紹介されます。参加者は6人で、スポンサーである心理コンサルタントの安楽あらき是清これきよから、「ホワイト・ドワーフ」という赤字のパン屋への出資を止めるスイッチを押すかどうかの実験だと聞かされました。スイッチを押しても押さなくても1ヶ月後には100万円を支払うと言われたので、誰もスイッチを押さないと思っていましたが…。

高額報酬のアルバイトに参加した6人の誰かが、赤字のパン屋を破滅させるスイッチを押した理由に迫る物語です。

心理コンサルタントのスポンサーが、「理由がない悪意」を調査するために、参加者に大金を払ってまで、パン屋を破滅させるスイッチを押すかどうかを実験する理由が気になり、ページをめくる手が止まらなくなりました。

また、スイッチを押しても何のメリットもないのに、参加者の誰かがスイッチを押した理由と、誰がスイッチを押したのかを知りたくて、最後まで一気に読みました。

他にも、「理由もなく人を傷つけるのが一番恐ろしい悪だというなら、根拠もないのに自分を傷つけるのも同じくらい罪深い」というメッセージに共感し、意外なラストに驚かされました。

宗教をめぐる「理由がない悪意」と「中途半端な善意」がもたらす罪を描いた物語に興味がある方におすすめの小説です。

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2022年に文庫化された小説をジャンル別にご紹介

引き続き、2022年に文庫化された小説をジャンル別に紹介します。ジャンルは次のように分類しています。

  • ヒューマンドラマ

ヒューマンドラマ

宇佐美まこと『展望塔のラプンツェル』

おすすめ度:3.5

  • 虐待されても家族と一緒に居たいと願う子どもたちの姿に心がかき乱される
  • 殴られても問題と向き合う児童相談所の職員に心が動かされる
  • ラストは想像を上回る展開に驚かされる
あらすじ
多摩川市の児童相談所に勤める松本悠一は、疲弊して辞めていく同僚を尻目に、淡々と業務をこなしていました。こども家庭支援センターで働く前園志穂は、そんな悠一に不満を持っていましたが、彼と連携して問題のある家を訪問していました。一方、フィリピン人の母親を持つかいは、兄や友人たちに犯され続けて子どもが産めなくなった那希沙なぎさを助けて、同棲していましたが、言葉を発しない幼児が一人で彷徨っている姿を見つけ、面倒をみようとしますが…。

荒んだ街で生きる子どもたちの日常を、児童養護施設の職員、虐待されて育った子ども、子どもが欲しくて仕方がない主婦という3つの視点で描く物語です。

食事がもらえなかったり、家族に暴力を振るわれたり、犯されたりする子どもたちの姿に心が痛む一方で、酷い目に遭わされても家族と一緒に居たいと願う子どもたちの姿に心がかき乱されました。

また、そんな子どもたちを救うために、児童相談所の職員が、両親に罵声を浴びせられたり、殴られたりしながらも、問題と向き合う姿に、心が動かされました。

他にも、簡単に子どもを虐待する親と、子どもが欲しくて仕方がない不妊治療をする主婦の対比に、うまくいかない現実を突きつけられ、ラストは想像を上回る展開に驚かされました。

虐待される子どもたちの悲惨さと、大人たちの酷さと優しさに心が揺さぶられる物語に興味がある方におすすめの小説です。

椰月美智子『純喫茶パオーン』

おすすめ度:3.0

  • 個性的な登場人物たちの魅力に引き込まれる
  • 少し不思議な日常の謎が気になって一気に読んでしまう
あらすじ
小学五年生の来人はサンタを信じていました。同級生の圭一郎と琉生は、小五にもなってサンタを信じているという来人をバカにしますが、実は来人は本物のサンタから嘘が見破れる鏡をもらっていたのです。そこで来人は、おじいちゃんとおばあちゃんが経営している創業50年の純喫茶パオーンで、お手伝いをしながら、サンタにもらった鏡を使って客たちの嘘を見破っていましたが、圭一郎と琉生に嘘を見抜くことができる鏡を持っていると言ったことで…。

創業50年の純喫茶パオーンを舞台に、店主の孫である主人公が、小学五年と中学一年、大学一年のときに出会った不思議な日常の謎に迫る物語です。

嘘が見破れる鏡や夜中の3時にやってくるのっぺらぼう、殺人予告にしか思えないメモなど、少し不思議な日常の謎が気になって一気に読みました。

また、個性的な登場人物たちが魅力的で、純喫茶パオーンに訪れてみたくなりました。

柚木麻子『マジカルグランマ』

おすすめ度:3.5

  • 周りを撒き込んで次々と新たな挑戦をしていく主人公が魅力的
  • 「もっと自分のために行動しよう」というメッセージに心が動かされる
あらすじ
75歳の柏葉正子は、先輩女優に「売れたいなら髪を白く染めなさい」と言われました。まだ若く見える今のうちに、多くの人が憧れるおばあさん像を演じれば売れるというのです。自立して早く夫と別れたいと考えていた正子は、言われたとおりに髪を白く染めたところ、次々と仕事が入るようになります。CMも決まり、順風満帆でしたが、夫が亡くなり、マスコミのインタビューに夫と不仲だったことを正直に答えたところ、世間から大バッシングされたので…。

世間が憧れるおばあさん像を演じた主人公が、夫と不仲だったことを公表したことで大バッシングを受けるも、周りを撒き込んで次々と新たな挑戦をしていく物語です。

「いつも優しくて、会えばお小遣いをくれて、老いの醜さや賢さを持たないキュートなおばあさん」というステレオタイプをなぞることは、おばあさんとはこういうものだと押し付けて、そこからこぼれた人たちを追いやっているのではないか?という指摘にハッとしました。

また、誰かの犠牲や献身で生まれた幸せは、ある日突然終わってしまうので、自分の未来や生活を真剣に考えて、自分のために行動することは決して悪いことではないというメッセージに心が動かされました。

まとめ

今回は、2022年に文庫化された小説【13作品】のおすすめを紹介しました。

どれも魅力的な小説ばかりなので、未読のものがあれば、この機会にぜひ読んでください。

今後も追記していくので、ときどきチェックしてもらえると嬉しいです。

「この小説もおすすめ!」など、お気軽にコメントください。
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