2022年に映画化された小説【4冊】のおすすめをご紹介

エンタメまとめ

映画はお好きですか?

私は大好きなので、時間があれば観ていますが、原作も読んでいます。

映画という限られた時間では描き切れなかった物語が楽しめたり、もう一度自分のペースでじっくりと物語を思い返すことができるなど、小説ならではの楽しみ方ができるからです。

今回は、2022年に映画化された小説【4冊】のおすすめを紹介します。

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2022年に映画化された小説【4冊】をご紹介

では早速、2022年に映画化された小説【4冊】を紹介します。あらすじと感想、おすすめ度も参考にしてください。

2022年9月に映画化された小説

伊坂幸太郎『マリアビートル』

おすすめ度:4.0

  • 伏線と回収に驚かされる、殺し屋たちの物語に引き込まれる
  • 大人をバカにして見下し、痛めつけて喜ぶ中学生に怒りが湧く
  • 毅然とした態度で子どもと向き合い、徹底的に叩きのめす大人たちに憧れる
あらすじ
元殺し屋の木村は、6歳の息子をデパートの屋上から突き落とした中学生・王子に復讐するために、東北新幹線「はやて」に乗り込みました。しかし、王子の罠だったので、すぐに捕まり、入院中の息子を殺すと脅されます。一方、「はやて」には、誘拐された息子を助けて欲しいと裏社会の大物から依頼された殺し屋・蜜柑みかん檸檬れもんや、その身代金を盗もうとする殺し屋・七尾たちも乗車していました。王子は興味本位で殺し屋たちの争いに首を突っ込みますが…。

大人がバカに思えて仕方がない中学生の王子が、木村を操りながら殺し屋たちの争いを大きくして楽しもうとする物語です。

他人を見下して傷つけ、喜ぶ陰湿な王子の言動に怒りが湧きますが、二人の大人が毅然とした態度で立ち向かい、徹底的に叩きのめす展開にスッキリしました。

ふざけた子どもには、「大人を馬鹿にするなよ!」と言える、かっこいい大人でありたいと思えました。

東野圭吾『沈黙のパレード』

おすすめ度:4.0

  • 殺人事件の被告人を殺した犯人とそのトリックが気になって一気読みしてしまう
  • 裁判というシステムの問題点が浮き彫りになる
  • 湯川教授の優しさに涙する
あらすじ
3年前に突然行方不明になった並木佐織が、静岡県にあるゴミ屋敷で遺体となって発見されます。その屋敷は、23年前に殺害された優奈ちゃん事件の被告人で、沈黙を貫いて無罪になった蓮沼寛一の実家でした。草薙俊平たち警察は、今度こそ蓮沼を逮捕しようと必死になって捜査しますが、またしても証拠不十分で釈放することになります。ところが、蓮沼が秋祭りのパレード中に殺されました。この事件にアメリカ帰りの湯川教授が挑みますが…。

「優奈ちゃん事件」と「佐織が殺された事件」の被告人である蓮沼が殺害された事件の謎に、湯川教授が挑む物語です。

決定的な証拠や自白がなければ罪に問われないことを利用した蓮沼が、沈黙を貫いて無罪を勝ち取るだけでなく、刑事保証金と裁判費あわせて1000万円以上を請求して手にするなど、金儲けの手段として裁判を利用する姿に怒りが込み上げてきました。

また、多くの人たちから恨まれている蓮沼を殺した犯人とそのトリックが気になってページをめくる手が止まらなくなり、ラストはその真相に驚き、湯川教授の優しさに涙がこぼれ落ちそうになりました。

2022年8月に映画化された小説

デボラ・インストール『ロボット・イン・ザ・ガーデン』

おすすめ度:4.0

  • 突然現れたロボットのために世界中を駆け回る主人公の姿に引き込まれる
  • 旧型のロボット・タングの言動が可愛い
  • 本気で行動しないと自分を客観視できないことに気づかされる
あらすじ
法定弁護士として働くエイミーは、夫のベンにイライラしていました。働きもせずに、両親の遺産に頼って、だらだらと毎日を過ごしていたからです。そんな二人の前に、壊れかけのロボット・タングが現れます。ベンはタングに興味を持ち、修理しようと言いましたが、エイミーは、何ひとつ成し遂げたことがないのに無理に決まってると言って、愛想を尽かして家を出て行きました。こうして一人になったベンは、タングを修理しようと動き始めますが…。

親のすねをかじって生きてきた主人公が、ある日突然、庭に現れたロボットを修理するために、世界中を駆け回る物語です。

フルタイムで働きながら、家のことまで全部やってきた妻に対して、まったく何もしていないのに、十分にやっていると勘違いしていた主人公が、さまざまな人たちと出会い、困難を乗り越え、これまでの言動を反省する姿に心が動かされました。

また、旧型のロボット・タングの子どものような言動が可愛く、彼のために必死になる主人公を応援したくなり、最後まで一気に読みました。

2022年5月に映画化された小説

櫛木理宇『死刑にいたる病』

おすすめ度:4.5

  • 連続殺人犯が最後の一件は冤罪なので証明して欲しいという展開に引き込まれる
  • 幼少期に身体的・性的虐待を受けた人たちの姿に心が痛む
  • ラストは想像を上回る展開に驚かされ、恐怖する
あらすじ
Fラン大に通う筧井かけい雅也は、自信をなくしていました。幼い頃は神童と呼ばれていましたが、高校生になると勉強についていけなくなり、落ちこぼれたからです。今では周りを見下すことで自分を保っていましたが、そんな筧井のもとに連続殺人犯の榛村はいむら大和から手紙が届きます。罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪なので証明して欲しいというのです。筧井は、榛村とはパン屋の客と店主というだけの関係でしたが、榛村に魅せられて調査を引き受けたことで…。

24人以上殺害した連続殺人犯の榛村大和から、最後の一件だけは冤罪なので証明して欲しいと依頼された大学生の主人公が、榛村に魅せられて調査をはじめる物語です。

周りから絶対的な信頼を得ていた榛村が、裏では10代の少年少女を想像を絶する方法で痛めつけ、殺していたという事実に恐ろしくなる一方で、最後の一件は本当に冤罪なのか?なぜ大学生に依頼してきたのか?など、真相が気になって一気に読みました。

また、親に虐待、もしくは抑圧されて強いストレスを感じながら育った子は、自尊心が低く、コントロールしやすいという指摘に納得し、そのことを利用して、他人を完全に支配しようとする圧倒的な悪意に恐怖しました。

まとめ

今回は、2022年に映画化された小説【4冊】のおすすめを紹介しました。

映画という限られた時間では描き切れなかった物語が楽しめるので、未読のものがあれば、この機会にぜひ読んでください。

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