「言われたことしかできない」子供に育っていませんか?
私の子供たちは、私に言われなくても自分で考えて行動していますが、
自己管理力を鍛えないと、指示がないと動けないロボットのような大人になってしまいます。
自分の頭で考えられない悲しい大人になってしまうんですよね。
「根性」や「決意」よりも「自己管理力」を育てよう
では、自己管理力とは何でしょうか?
読んで字のごとく、自分で自分を管理する力のことです。
たとえば、自己管理力がないと、
- 決めた時間を越えてもゲームをやめることができない
- 良い成績が取れないと親や先生に八つ当たりをする
- 問題が起きるとすぐに目標に向かって挑戦するのを諦めてしまう
といった悲しい状態に陥ってしまいます。
もちろん、幼い間は仕方ありませんが、10歳を過ぎてもこのような状況に陥っているようなら要注意です。
『意思決定力』の感想にも書きましたが、大人になっても自己管理できなければ、人に振り回される人生を歩むことになるからです。

とはいえ、この自己管理力は、幼い頃からのちょっとした習慣で身につけることができます。
『小さい習慣』の感想にも書きましたが、「根性」や「決意」ではなく、日々の「習慣」がものを言います。

そもそも、幼い子供には、まだ「思い込み」がありませんよね。
五感や言葉、行動を通して、徐々に思い込みを形成していきます。
このとき、子供に最も大きな影響を与えるのは両親です。
子供は「両親が大切にしているものが大切なんだ」と思い込むため、
親が時間を大切にしていれば、子供も時間を大切にするようになり、
親がモノに八つ当たりをしていれば、子供もモノに八つ当たりをするようになります。
両親の影響力はこれほど大きいわけですが、
その両親が自己管理力が大切だと行動で示せば、子供の自己管理力は鍛えられると思いませんか。
自己管理力を育てる4つのステップ
では、ここからは『子どもの「言わないとやらない! 」がなくなる本』を参考に、
子供の自己管理力を育てる具体的な4つのステップを説明していきます。
子供の状況に応じたステップを実践して、習慣づけてあげましょう。
- やってあげる:感覚で覚えさせる
- 一緒にやる:言葉で価値観を伝える
- ひとりでできるように促す:行動に対して承認をする
- 自由にやらせる:感覚と価値を手に入れた上で自分の判断で行動させる
1. やってあげる:感覚で覚えさせる
たとえば、親がピアノを弾いていると、子供たちは目を輝かせて聴いていますよね。
元気が出る、癒される、ゆったりできる、心地いい…。
まだ言葉が理解できない幼い頃は、わからないからこそ、この感覚が理屈抜きでダイレクトに脳にインプットされます。
そのため、「心地いい」といったポジティブな感覚が伝われば、子供たちもピアノが好きになり、
「しんどい」「つらい」といったネガティブな感覚が伝わると、子供たちはピアノが嫌いになります。
もちろん、ピアノ以外でも同じです。
『将来賢くなる子は「遊び方」がちがう』の感想に、親の好奇心や何かに打ち込んでいるエネルギーは子供にも伝播すると書きましたが、

読書であれ、勉強であれ、スポーツであれ、親が抱いている感覚が子供にも確実に伝わります。
身につけさせたい習慣は、ぜひポジティブな感覚が味わえるようにしてあげましょう。
2. 一緒にやる:言葉で価値観を伝える
ポジティブな感覚が味わえれば、次は一緒に行動しながら、言葉でアンカリング(条件付け)していきます。
先ほどのピアノの例で考えると、一緒にピアノを弾きながら、
「こうすれば面白い音が出るね」
「アンパンマンの曲を弾いてみようか」
など、感覚だけでなく、言葉でも楽しいことを伝えます。
『ツカむ! 話術』の感想にも書きましたが、感情に訴えかける要素に加えて、論理的な言葉の要素を組み合わせると、説得力が劇的に増すからです。

感情と論理に訴えかけてポジティブな要素を伝えていきましょう。
3. ひとりでできるように促す:行動に対して承認をする
こうしてポジティブな要素が伝われば、子供は一人でも行動するようになります。
声かけさえすれば、ピアノを弾いたり、勉強したり、読書をするようになります。
このとき、親が一緒にやりたいからと言って、ベッタリくっついているようではいけません。
『世界標準の子育て』の感想にも書きましたが、
子供の自信を育てるには、手出し&口出しを控え、見守っていくことが基本だからです。

こうして自分ひとりで出来るようになれば…。
4. 自由にやらせる:感覚と価値を手に入れた上で自分の判断で行動させる
最終的には、自分で判断して行動させるように促します。
このステップで最も大切なことは、「今日は勉強しない」と子供が決めたら、それを認めることです。
無理矢理やらせようとしないことです。
その代わり、やらなかった責任、
たとえば、テストで悪い点を取ったり、宿題をやらずに学校の先生に怒られたり、といった責任を取らせるのです。
実は、子供に責任を取らせないと、「自分には力がないので解決できないんだ」と考え、
それが続くと「自分は無力で意味のない存在なんだ」と思うようになります。
一方で、子供の行動を認めていけば、自分の価値観をもつようになり、自然と自立していきます。
『伸びる子どもに変える「たったひとつの約束」』の感想でも書いたように、
親が子供と対等に向き合えば、子供は自信を持って自分で判断して行動するようになります。

ぜひ、自立できるようにサポートしてあげましょう。
まとめ
今回は、子供の「言われたことしかできない」性格を変える4つのステップを紹介してきました。
もし、子供が指示待ち状態になっているな…と感じた方は、今回紹介した4つのステップを実践してみてはどうでしょうか。
より詳しい内容が知りたい方は、ぜひ『子どもの「言わないとやらない! 」がなくなる本』を読んでみてください。
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