芦沢央『火のないところに煙は』はミステリー要素のあるホラーものが好きな方におすすめの小説

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 ミステリー要素のあるホラー小説はお好きですか?

 私は子どもの頃からテレビでホラー特集を見るほど、ホラーが好きですが、もちろん、ミステリーも大好きなので、芦沢央さんの小説『火のないところに煙は』は一気に読みました。

 残念ながらラストは呆気ない終わり方でしたが、ミステリー要素のあるホラーものが好きな方におすすめの小説です。




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 『世にも奇妙な物語』が好きな人はハマること間違いなし!?

 では、あらすじから。

 物語は、作家である「私」が友人の友人である角田尚子さんの相談に乗るところから始まります。

 彼女には結婚を約束していた男性がいましたが、ある占い師のおばさんに占ってもらったところ「結婚なんてしない方がいい」と言われました。

 尚子さんは占いだからとあまり信じていませんでしたが、この占い師の言葉に腹を立てた彼氏が、お金も払わずに出て行き、その後、その占い師の悪口ばかり言うようになったので、彼への愛情が冷めていきました。

 そこで、尚子さんは彼氏に「別れよう」と切り出したところ、「別れるなら死んでやる」と脅されるようになります。

 そんな彼氏に嫌気がさした尚子さんでしたが、死なれたら困るので、仕方なく付き合っていました。

 しかし、ある日。我慢の限界が来たので携帯電話の電源を切って彼の電話を無視したところ、彼氏は車で電柱に衝突して死んでしまいます。

 警察は彼の死を自殺と判定しますが、実は…。

 と言うように、『世にも奇妙な物語』を観ているかのような物語が展開されていきます。あの番組が好きな人はハマること間違いなしの物語です。

 ミステリー要素のあるホラー小説が6篇も楽しめる

 芦沢央さんの小説『火のないところに煙は』は短編集なので、先ほど紹介したようなミステリー要素のあるホラーが6篇も楽しめます。

 先ほどの物語で言えば、「なぜ彼氏は車で自殺をしたように見えたのか」という謎が提示され、それが少しずつ解き明かされていくので、ミステリー小説を読んでいるかのような快感が味わえるんですよね。

 それだけでなく、その後にゾクッとするようなホラー要素が追いかけてくるので、ミステリーとしてだけでなくホラーとしても楽しめます。

 どれも実話のように思える物語ばかりなので、いつの間にか物語に入り込めるのもおすすめポイントです。さらに…。

 ラストは全ての短編が繋がるけれど

 ラストで、これまで語られてきた5つの短編がすべてつながります。読んでいてスッキリできるのですが…。

 伊坂幸太郎さんの小説を読み過ぎてきたせいか、少し物足りなさを感じました。もう一捻り欲しいと言うか、もっと驚きが欲しくなる終わり方です。

 とはいえ、芦沢央さんの小説『火のないところに煙は』は、一つひとつの短編は面白いので、『世にも奇妙な物語』のようなミステリー要素のあるホラー好きな方におすすめの小説です。

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