どんな錠でも一瞬で解除する!/ジェフリー・ディーヴァー『真夜中の密室』感想

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おすすめ度:3.6

  • どんな錠でも解除するロックスミスの正体が気になって一気に読んでしまう
  • 主人公を捜査から外そうとする市長と警察上層部に怒りが込み上げてくる
  • ラストは怒涛のどんでん返しに驚かされる
あらすじ
ロックスミスと名乗る男が、最新の錠がかかった女性の部屋に侵入する事件が起きます。彼は住人には危害を加えませんでしたが、部屋にあったものを飲み食いし、包丁やパンティなどを盗み、新聞紙に因果応報と書いて立ち去りました。ニューヨーク市警からの依頼で、この事件を担当することになった科学捜査官のリンカーン・ライムは、全く証拠を残さないロックスミスを捕えようと奮闘しますが、政争に巻き込まれてしまい、事件から外されます。しかし…。

最新のセキュリティを簡単に破り、女性の部屋に侵入するロックスミスと名乗る男を捕まえようと、科学捜査官のリンカーン・ライムが奮闘する物語です。

どれだけ複雑な錠でも短時間で解除するロックスミスと名乗る男が、女性の部屋に侵入しても、住人には危害を加えず、クッキーを食べたり、包丁を盗んだり、新聞紙にメッセージを残したりするだけで立ち去るので、何の目的で危険を犯すのか気になって、ページをめくる手が止まらなくなりました。

また、ロックスミスを科学捜査で追い詰めようとするライムを、別の事件でミスをしたという理由で、捜査から外そうとする市長と警察上層部に怒りが込み上げてきました。

ここ最近、失態続きのニューヨーク市警の問題を、ライムに押し付けてイメージアップを測ろうとしていたのです。

しかし、たとえ捜査から外されても、ギャングのボスから命を狙われても、犯人逮捕に向かって行動し続けるライムの姿に心が動かされました。

もちろん、ライムとロックスミスの知能戦にも引き込まれますが、ラストは「これでもか!」というほど次々と伏線が回収されていき、さらに怒涛のどんでん返しに驚かされました。

どんな錠でも一瞬で解除するロックスミスと、科学捜査官リンカーン・ライムの知能戦を描いたミステリに興味がある方におすすめの小説です。

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