「運が良くなりたい」と思っていませんか?
私も出来れば運がいい人になって、世間一般で言われている幸せを掴みたいと思っていましたが、
『運がいいと言われる人の脳科学』を読んで、世間一般で言われている幸せを追い求め、手にできたとしても、幸せになれるとは限らないことに気づきました。
多くの人が求める幸せが自分の脳にあった幸せとは限らないんですよね。
あなたの脳は世界にひとつしか存在しない
SMAPの名曲『世界に一つだけの花』の歌詞ではありませんが、私たちの脳は世界にひとつしか存在しません。
両親の遺伝子の掛け合わせによって個性が生じるのはもちろんのこと、
生まれて最初の3年間を過ごす環境によって、脳の神経回路は大きく変化するからです。
それにも関わらず、憧れの誰かを目指したり、世間一般で言われている幸せ、たとえば、
- お金持ちになりたい
- 大きな家に住みたい
- かっこいい男性と/きれいな女性と結婚したい
なんてありきたりな幸せを追い求めると、たとえそれが実現したとしても幸せを感じられないケースが出てきます。
誰もが羨むような有名人や著名人が自殺したり、離婚したりするのも、自分が望んでいた幸せと現実が一致しなかったからです。
そこで私たちは、ありきたりな幸せではなく、自分の脳にあった幸せを追い求める必要が出てきます。
自分の脳にあった幸せを追い求める3つの方法
では、どうすれば自分の脳にあった幸せを見つけられるのでしょうか。
ここでは、次の3つの視点で考えていきたいと思います。
- ネガティブ思考を断ち切る
- 結果よりもプロセスを楽しむ
- 過去や未来ではなく今に目をむける
1. ネガティブ思考を断ち切る
そもそもネガティブ思考な人は、自分が幸せな環境にいても、そのことに気づいていません。
大好きな仕事をしていても、仕事がつらいと愚痴ったり、
良いパートナーに巡り会えたのに、自分のことを何もわかってくれないと嘆いたり、
不自由のない暮らしているのに、自由に生きたいと夢見たりします。
こうした不一致は、これまで積み重ねてきたネガティブ思考に原因があります。
私たちの脳には認識や思考、発想に使われる神経線維ネットワークが張り巡らされています。
それこそ天文学的な数のネットワークが存在し、縦横無尽に使うことができます。
ところが、あるネットワークを使うと、そのネットワークが強化され、他のネットワークを選びにくくなるんですよね。
つまり、ネガティブ思考を積み重ねると、ネガティブ思考から抜け出せなくなり、幸せを感じられなくなるのです。
この負の連鎖から抜け出すには、『小さな習慣』の感想にも書いたように、小さなことから取り組むのが効果的です。

小さな幸せに感謝したり、ネガティブな考えが浮かんだら、解決できる問題はすぐに解決したりするのです。
また、すぐに解決できない問題に直面したときは、目の前にある問題に集中して、「まぁ何とかなるか」と開き直るなどして、柔軟に発想することも大切です。
こうした子供のような無邪気な発想を繰り返していけば、脳の神経回路の自由度は高まり、今まで以上に幸せを感じられるようになります。
2. 結果よりもプロセスを楽しむ
とはいえ、明らかに望んでいない環境にいるせいで苦しんでいる人もいるでしょう。
しかし、望んでいない環境だと感じているのは、結果ばかり気にしているからかもしれません。
たとえば、ホームレスを羨ましがる人はいないと思いますが、彼らが心の底から不幸を感じているとは限りませんよね。
一方で、大金持ちでも幸せを感じられない人はたくさんいます。
また、『今は苦しくても、きっとうまくいく』の感想にも書いたように、ホームレスを経験したからこそ、自分が望んでいた結果、たとえば大企業の社長になったり、芸能人として活躍したりしている人もいます。

その瞬間、瞬間は不幸に思えても、長期的にみればどうなるかは誰にもわかりません。
つまり、『13歳からのアート思考』の感想にも書いたように、目に見える結果ばかりに振り回されずに、今目の前にあることを楽しむことが幸せへの第一歩なんですよね。

脳は楽しんで行動すれば活性化します。
パソコンに向かって黙々と仕事をしているときよりも、散歩やおしゃべりをしているときの方がアイデアが出やすくなるのもそのためです。
結果ばかりに囚われずに、プロセスを楽しみましょう。
3. 過去や未来ではなく今に目をむける
ここまで紹介してきたように、ネガティブ思考を断ち切り、目の前のやるべきことを楽しむことができれば、自分にとっての幸せが何かわかるはずです。
それでも幸せを感じられない、自分にとって何が幸せかわからない場合は、今この瞬間を生きていないことに原因があります。
私たち人間は、「言葉」と「劇的な記憶力」を手に入れた代わりに、今を無邪気に生きられなくなりました。
たとえば、犬は「安産の象徴」だと言われていますが、それは出産のときに痛みを感じているように見えないからです。
もちろん、犬だって人間と同じように痛みを感じているはずです。
それでも、けろりとしていられるのは、人間のように陣痛の合間に過去の陣痛を思い返して身体を硬くしたり、次の陣痛の痛みを想像して怯えたりしないからです。
つまり、過去や未来にとらわれず、今この瞬間を生きているからなんですよね。
もちろん、過去を振り返ったり、未来を想像することで、失敗を回避することもできます。
しかし、必要以上に過去や未来に囚われて、今を楽しめないのはもったいないと思いませんか?
『多動力』の感想にも書いたように、これからの時代、失敗を恐れずにワクワクしながら多くの行動を起こした人だけが成功を掴むことができます。

結果はどうあれ、楽しい人生を送ることができます。
ワクワクすることに次々と挑戦していけば、自分にとっての幸せが必ず見つかりますよ。
まとめ
今回は、どうすれば自分の脳にあった幸せを見つけられるのか、『運がいいと言われる人の脳科学』を参考に考えてきました。
昔、人工知能学会で「絶世の美女をつくる」という試みがありました。
数多くの美女の顔を分析し、最高と思われるパーツと、その配置の黄金比を割り出し、CGで合成してつくったそうです。
しかし、しばらく経つと、誰もこの美女の顔を覚えていませんでした。
もしかすると、私たちの人生もこれと同じなのかもしれません。
誰もがうらやむような世間一般で言われている「幸せ」を追い求め、たとえ手に入れることができたとしても、幸せになれるとは限りません。
絶世の美女と同じように、手に入れてみれば、記憶としてまったく残らないものかもしれないからです。
だからこそ、他人がつくった幻想の幸せを追い求めて「運が悪い人」になるのではなく、
自分にあった幸せを追い求めて「運がいい人」を目指す必要があるんですよね。
ぜひ、他人に振り回されずに、自分らしく生きていきましょう。
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