ぼんやりしていますか?
私は常に忙しく働いていたい性格なので、ぼんやりする時間を作っていませんが、もしかすると集中力が続かなかったり、ミスをしたり、アイデアが浮かばなかったりするのは、ぼんやり不足が原因かもしれません。
脳には、ぼんやりしているときにだけ活性化するネットワークがあるんですよね。
脳を活性化するには3つのプロセスが必要!?
私たちの脳内には、大きく3種類のネットワークがあります。それは、
- 実行系ネットワーク:脳の外に働きかけるネットワーク
- デフォルトモードネットワーク:脳内に働きかけるネットワーク
- セイリアンスネットワーク:上記2つを切り替えるネットワーク
この3種類のネットワークをうまく使うことができれば、集中力が長続きし、アイデアが次々と浮かぶそうですが…。
実は、次の3つのプロセスを踏まないと、これらのネットワークは上手く働きません。
- 気づきをつくる
- ぼんやりする
- 自分を外から見る
私のようにぼんやりする習慣がない人は、脳が上手く使えてない可能性が高いんですよね。
①気づきをつくる
仕事で悩んでいるとき、ハッとするような気づきが得られることってありますよね。
実はこのとき、実行系ネットワークとデフォルトモードネットワークのバランスが取れています。
だからこそ、気づきが得られたわけですが、闇雲にこれらのネットワークを動かしていると、弊害が出てしまいます。
たとえば、実行系ネットワークが働きすぎると、手あたり次第にチャレンジして空回りしたり、
反対にデフォルトモードネットワークが働きすぎると、自ら行動できない、指示待ち状態になってしまいます。
そこで半分は自分の力で解決できるけれど、もう半分は自分の力では解決できない課題に向き合うことで、それぞれのネットワークをバランスよく働かせます。
そのためには、課題を切り分けることです。できそうだけれど、何かアイデアが必要な課題に切り分けることが気づきをつくる第一歩なんですよね。
あとは、「できたこと」に目を向けることも大切です。
「まだこれもできない」「あれもやらなきゃ」と考えると、実行系ネットワークが働きすぎるので、気づきが得られにくくなるからです。
②ぼんやりする
「気づき」が得られたら、次は「ぼんやり」します。そうすることで、気づきをアイデアに昇華できます。
ただし、ぼんやりにも「良いぼんやり」と「悪いぼんやり」があるので要注意。
たとえば、集中しないといけない場面で、ぼんやりしてしまうことってありますよね。
これは実行系ネットワークが働きすぎたせいで、不適切な場面でデフォルトモードネットワークが働いてしまった証拠です。
考えが行き詰まっているときに考え続けるのもいけません。
「どうして上手くいかないんだろう」「いったい何が悪かったんだろう」と不安になっているときに、デフォルトモードネットワークが働いてしまうと、どんどんネガティブ思考が加速していくからです。
このような「悪いぼんやり」を防ぐためにも、自分の意思で「ぼんやり」する必要があるんですよね。
集中力が切れる前に、嫌な感情が湧き出る前に、意図的にぼんやりするのです。そうすれば、気づきにひらめきが加わり、アイデアに昇華していけます。
ちなみに、ここでいう「ぼんやり」とは、焦点を合わさずにぼーっとすることです。ぶらぶら散歩したり、音楽を聴くのもいいかもしれません。
③自分を外から見る
気づきが得られて、アイデアに昇華できれば、あとはこれを繰り返していくだけですが…。
このとき、自分の行動を客観的にみているような感覚になることができれば、アイデアが次々と浮かんできます。
セイリアンスネットワークがうまく機能して、実行系ネットワークとデフォルトモードネットワークが相互に働いているからなんですよね。
脳はひらめく瞬間に、脳内の情報に焦点を当て(=デフォルトモードネットワークを働かせ)、それに他の情報を加えて(=実行系ネットワークを働かせて)新しいアイデアを生み出しています。
そのため、「気づきをつくる」と「ぼんやりする」を交互に繰り返せば、必ず自分の行動を客観的にみているような感覚になり、良いアイデアが浮かんできます。
考えに行き詰まったときには、ぜひお試しください。
最後に
私たちは仕事や勉強、家事・育児などで忙しい毎日を過ごしています。すると、どうしても「ぼんやりすること」は悪いことだと考えてしまいがちですが、ぼんやりする時間も必要なんですよね。
むしろ、ぼんやりしている時間が足りていないので、仕事でミスをしたり、集中力が続かなかったり、何もアイデアが浮かばないのかもしれません。
そのため、心に余裕がないときほど、散歩にでかけたり、音楽を聴いたり、ぼーっとしたりして、脳を活性化させてみてはどうでしょうか。
そうすれば、アイデアが浮かんだり、仕事や勉強、家事・育児の効率が上がるかもしれませんよ。
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