社会人として自立していますか?
私は、自分の仕事は自分で生み出す必要があるので、できるだけ自立した行動を心がけていますが、
なかなか上手くいかないんですよね。
とはいえ、このままでは今の仕事が続けられるかわかりません。なぜなら…。
自立しないと本質的な仕事に取り組めない
多くの会社で、自立していない社員を雇う余裕がなくなってきたからです。
ここ数年、早期退職やリストラの話題が増えたのも、そのせいです。
『意思決定力』の感想にも書きましたが、トヨタの社長でさえ、「終身雇用は難しい」と言われています。

これまでのように、上司から指示を受けて行動しているだけでは、生き残れない時代に突入したんですよね。
とはいえ、グーグルではすでに自立した働き方が当たり前になっています。
日本の大企業とはまったく異なる働き方をしているのです。
たとえば、私たち日本のエンジニアが新しい仕事をはじめる場合、まず始めに事業計画を立てますよね。
いつまでに何をするのか、どれだけの予算と人員で、どれだけの利益が生み出せるのかを描いて上司にプレゼンします。
もちろん、すぐには承認してもらえず、多くの場合、何度もやり直すことになります。
不確実な未来を描いているのに失敗が許されないので、その根拠や実現性が厳しく問われるからです。
しかし、グーグルでは、そういった計画は不要だと考えられています。
なぜなら、計画を立てると、計画を超えるプロダクトが生み出せなくなるからです。
また、計画を立てるのに多くの時間がかかってしまい、本来の仕事である「新しいプロダクトを生み出す」時間が取れなくなります。
つまり、『仕事をしたつもり』の感想に「仕事の約8割はムダだ」と書いたように、
日本の大企業が多くの時間を費やしている事業計画は、グーグルのエンジニアにとって足かせでしかないんですよね。

では、彼らはどうやって仕事を進めているのでしょうか。
グーグルの社員は特定の任務にしばられていない。会社の情報やコンピューティング能力に自由にアクセスできる。リスクテイクをいとわず、またそうしたリスクをともなう取り組みが失敗したとしても処罰や不利益を受けることはない。職務や組織構造に束縛されることはなく、むしろ自分のアイデアを実行に移すように奨励されている。
納得できないことがあれば、黙ってはいない。退屈しやすく、しょっちゅう職務を変える。多才で、専門性とビジネススキルと創造力を併せ持っている。
つまり、自分で自分の仕事を生み出しているのです。日本のエンジニアとは大違いですよね。
では、どうすれば彼らのように自分で自分の仕事が生み出せるのでしょうか。
新しい仕事を生み出すために必要な3つの能力
『How Google Works』を読むと、次に示す3つの能力が必要だとわかります。
- 専門知識
- クリエイティブなエネルギー
- 自分で手を動かして業務を遂行しようとする姿勢
それぞれ簡単に説明していきます。
1. 専門知識
当たり前ですが、自分の「商売道具」を使いこなせるだけの高度な専門知識がなければ、話になりません。
グーグルでいえば、コンピュータ科学者としての幅広くて高度な知識が必要です。
少なくとも、日々のコンピュータ画面上で起きている魔法のような技術、たとえば検索エンジンのシステム理論や構造、それらを解く数式を理解している必要があります。
『漫画 君たちはどう生きるか』の感想にも書きましたが、過去を徹底的に学び、学問の頂上まで登り切って仕事をする必要があるんですよね。

2. クリエイティブなエネルギー
もちろん、新しいシステムを生み出すには「斬新なアイデア」も必要です。
これまで誰も思い浮かばなかったアイデアを思いつくには、他の人とはまったく違う視点で物事を眺め、ときには本来の自分とも違う視点に立てること。
とはいえ、『あなたの脳のしつけ方』の感想にも書いたように、実は、新しいアイデアなんて存在しません。
アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもないからです。

だからこそ、新しい組み合わせが見つけられるように、
好奇心旺盛で、常に疑問を抱き、決して現状に満足せず、問題を見つけて解決しようとするエネルギーで溢れている必要があるんですよね。
3. 自分で手を動かして業務を遂行しようとする姿勢
もちろん、思い浮かんだアイデアを自らの手で成し遂げる姿勢も大切です。
グーグルでは基本的に自分たちでサービスを開発しているそうですが、そのことを示す面白い実例があります。
グーグルの社内にあるビリヤード場に「ある問題」を貼り出したところ、
ビリヤード場で遊んでいたエンジニアたちが勝手に問題を解き、サービスとして運用できるレベルにまで仕上げてしまったそうです。
日本のエンジニアであれば、
上司から指示されて計画書を書き、予算を確保して、仕様書を書いて、プログラミングからテストまでを外部委託する…
といった気が遠くなるような手順を踏むことがほとんどです。
ところが、グーグルではそういった無駄な手順を一切踏まずに、自分たちで作り上げるんですよね。
そんな自立した集団と戦うには、日本のエンジニアも変化するしかありません。
とにかくスピード重視で挑戦する
そこで、私たちが取るべき戦略は次の2つです。
- 徹底的に努力をする
- とにかくスピード
グーグルのエンジニアたちは、自分たちが成し遂げようとしていることが、「朝九時から夕方五時の勤務」で実現できないことを知っています。
全財産をなげうって火星を目指しているあのイーロン・マスクも、土曜日の夕方に帰る社員たちをみて、
「すっかり弱腰になっちゃってね。こんな甘えた状態でいいのかと会社にメールで活を入れようと思っていたところですよ」
と言っています。
つまり、「多くの人たちが休んでいる間も努力するのが当たり前」と思える熱意が必要なんですよね。
そして、何よりもスピードです。
先ほど紹介したように、日本のエンジニアが仕様書を書いている間に、グーグルのエンジニアは自らプログラミングをしてプロトタイプを作り上げます。
その圧倒的なスピードでグーグルは成功できたのです。
だからこそ、私たち日本人もスピードを上げて徹底的に努力する必要があります。
今すぐ行動を起こしましょう。
まとめ
今回は、『How Google Works』を参考に、自立していない社会人に未来がない理由を紹介してきました。
とはいえ、実は今こそが行動を起こすチャンスでもあります。
今、日本では働き方改革が進んでいますよね。コロナ禍の影響もあり、残業時間が規制され、余暇の時間が増えました。
そんな今だからこそ社会人として自立するチャンスです。その余暇に新たな仕事を立ち上げるのです。
今では、家でも多くの仕事ができるようになりました。簡単に副業を始められるサービスもあります。
とにかく、会社に依存せずに自分で考えて行動することが大切です。私もこのブログを運営することで多くの経験が積めました。
自分で考えて行動する習慣がつけば、たとえ厳しい状況に追い込まれても、誰かに必要とされるはずです。
ぜひ、一緒に挑戦していきましょう。
おすすめ度:
コメント