東野圭吾さんの小説【全94作品】の読む順番とおすすめをご紹介

エンタメまとめ

驚きが味わえるミステリーはお好きですか?

私は大好きなので、東野圭吾さんの小説はすべて読もうと思っています。

ラストに衝撃の事実が明かされる驚きの物語が楽しめるだけでなく、皮肉や笑いが込められた物語や、少年法や脳死、コロナなどの身近な問題を取り上げた物語など、バラエティに富んだミステリーが楽しめるからです。

今回は、東野圭吾さんの小説【全94作品】の読む順番と、おすすめを紹介します。

スポンサーリンク
  1. 東野圭吾さんの小説【全94作品】の読む順番をご紹介
    1. 1. 放課後
    2. 2. 卒業
    3. 3. 白馬山荘殺人事件
    4. 4. 学生街の殺人
    5. 5. 11文字の殺人
    6. 6. 魔球
    7. 7. ウインクで乾杯
    8. 8. 浪花少年探偵団
    9. 9. 十字屋敷のピエロ
    10. 10. 眠りの森
    11. 11. 鳥人計画
    12. 12. 殺人現場は雲の上
    13. 13. ブルータスの心臓
    14. 14. 探偵倶楽部
    15. 15. 宿命
    16. 16. 犯人のいない殺人の夜
    17. 17. 仮面山荘の殺人事件
    18. 18. 変身
    19. 19. 回廊亭殺人事件
    20. 20. 天使の耳
    21. 21. ある閉ざされた雪の山荘で
    22. 22. 美しき凶器
    23. 23. 同級生
    24. 24. 分身
    25. 25. しのぶセンセにサヨナラ
    26. 26. 怪しい人びと
    27. 27. むかし僕が死んだ家
    28. 28. 虹を操る少年
    29. 29. パラレルワールド・ラブストーリー
    30. 30. 怪笑小説
    31. 31. 天空の蜂
    32. 32. 名探偵の掟
    33. 33. どちらかが彼女を殺した
    34. 34. 毒笑小説
    35. 35. 悪意
    36. 36. 名探偵の呪縛
    37. 37. 探偵ガリレオ
    38. 38. 秘密
    39. 39. 私が彼を殺した
    40. 40. 白夜行
    41. 41. 嘘をもうひとつだけ
    42. 42. 予知夢
    43. 43. 片想い
    44. 44. 超・殺人事件
    45. 45. レイクサイド
    46. 46. 時生
    47. 47. ゲームの名は誘拐
    48. 48. 手紙
    49. 49. おれは非情勤
    50. 50. 殺人の門
    51. 51. 幻夜
    52. 52. さまよう刃
    53. 53. 黒笑小説
    54. 54. 容疑者Xの献身
    55. 55. 赤い指
    56. 56. 使命と魂のリミット
    57. 57. 夜明けの街で
    58. 58. ダイイング・アイ
    59. 59. 流星の絆
    60. 60. ガリレオの苦悩
    61. 61. 聖女の救済
    62. 62. パラドックス13
    63. 63. 新参者
    64. 64. カッコウの卵は誰のもの
    65. 65. プラチナデータ
    66. 66. 白銀ジャック
    67. 67. あの頃の誰か
    68. 68. 麒麟の翼
    69. 69. 真夏の方程式
    70. 70. マスカレード・ホテル
    71. 71. 歪笑小説
    72. 72. ナミヤ雑貨店の奇蹟
    73. 73. 虚像の道化師
    74. 74. 禁断の魔術
    75. 75. 夢幻花
    76. 76. 祈りの幕が下りる時
    77. 77. 疾風ロンド
    78. 78. 虚ろな十字架
    79. 79. マスカレード・イブ
    80. 80. ラプラスの魔女
    81. 81. 人魚の眠る家
    82. 82. 危険なビーナス
    83. 83. 恋のゴンドラ
    84. 84. 雪煙チェイス
    85. 85. 素敵な日本人
    86. 86. マスカレード・ナイト
    87. 87. 魔力の胎動
    88. 88. 沈黙のパレード
    89. 89. 希望の糸
    90. 90. クスノキの番人
    91. 91. ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人
    92. 92. 白鳥とコウモリ
    93. 93. 透明な螺旋
    94. 94. マスカレード・ゲーム
  2. まとめ

東野圭吾さんの小説【全94作品】の読む順番をご紹介

では早速、東野圭吾さんの小説【全94作品】の読む順番を(=発売日順に)紹介します。あらすじと感想、おすすめ度も参考にしてください。

1. 放課後

※近日更新予定。

2. 卒業

おすすめ度:3.0

  • 茶道の「雪月花之式」というくじ引きゲームを使ったトリックが面白い
  • 大人への道を踏み出そうとする加賀恭一郎の魅力に引き込まれる
あらすじ
大学生の加賀恭一郎は、仲の良い同級生たちと喫茶店で会話をしたり、バーでお酒を飲むなど、楽しい学生生活を過ごしていました。しかし、ある日。祥子が寮で手首を切って死にます。密室で、室内にカミソリが落ちていたことから、警察は自殺と判断しますが、その後の調べで他殺の可能性が浮かび上がってきました。住人以外にも寮に侵入する方法がみつかったのです。さらに、波香が茶道のくじ引きゲームをしているときに殺されたので…。

大学生の加賀恭一郎が、友人たちが亡くなった事件の謎に迫る、加賀恭一郎シリーズ幕開けの物語です。

茶道の「雪月花之式」というくじ引きゲームを使ったトリックが面白く、犯人を推理する楽しさが味わえました。

また、「本当の友情とは馴れ合うことではなく、それぞれが信じた道を進むことに拍車をかける関係のことだ」と言って、大人への道を踏み出そうとする加賀恭一郎の魅力に引き込まれました。

3. 白馬山荘殺人事件

おすすめ度:3.0

  • ペンションに隠された暗号と密室殺人の謎に迫る物語に引き込まれる
  • ラストの二転三転する展開が面白い
あらすじ
一年前に、兄が服毒自殺したと判断された事件に納得のいかない妹の菜穂子は、友人の真琴と一緒に、信州白馬にあるペンション「まざあ・ぐうす」に向かいました。兄が亡くなる直前に、「マリア様が、家に帰るのはいつか?」という謎のメッセージを手紙で送ってきたので、自殺するとは思えなかったからです。しかし、兄が亡くなった部屋を探っても、密室の謎が解けません。それだけでなく、ペンション自体にも謎の暗号が散りばめられていたので…。

一年前に亡くなった兄は、自殺ではなく、殺されたのではないか?と考えた妹とその友人が、ペンション「まざあ・ぐうす」に散りばめられた暗号と、密室の謎に迫る物語です。

イギリスで古くから伝承されてきた「マザー・グース」が事件の謎を解く鍵となっており、ペンションの各部屋に散りばめられた「英文で書かれた暗号」の謎に迫る展開に一気に引き込まれました。

また、ラストの二転三転する展開が面白く、予想外の犯人に驚かされました。

4. 学生街の殺人

※近日更新予定。

5. 11文字の殺人

※近日更新予定。

6. 魔球

※近日更新予定。

7. ウインクで乾杯

※近日更新予定。

8. 浪花少年探偵団

※近日更新予定

9. 十字屋敷のピエロ

※近日更新予定

10. 眠りの森

おすすめ度:4.0

  • 過去と現在の事件がつながっていく展開に引き込まれる
  • 加賀恭一郎の切ない恋物語に心が痛む
  • 全てを犠牲にして表舞台に立とうとするバレエダンサーの姿に衝撃を受ける
あらすじ
高柳バレエ団に所属する斎藤葉瑠子は、事務所に不法侵入してきた男性と鉢合わせになり、驚いて殴り殺しました。高柳バレエ団は、葉瑠子の正当防衛を主張しますが、殺された男性が不法侵入した理由がどうしてもわかりません。ところが、その後の調べで、殺された男性が風間利之という名の画家で、2年前にニューヨークに滞在していたことがわかります。しかも、高柳バレエ団の一員も、同時期にニューヨークに留学していたので…。

正当防衛だと思われた事件には実は裏があり、第二、第三の殺人事件へとつながっていくミステリーです。

結婚や恋愛ができなくても、過剰なダイエットで命を削ることになっても、バレエダンサーとして表舞台に立つために、人生をかけて練習に励むダンサーたちの姿に衝撃を受けました。

また、刑事になったばかりの加賀恭一郎とバレーダンサーの切ない恋物語に、心が痛みました。

スポンサーリンク

11. 鳥人計画

※近日更新予定

12. 殺人現場は雲の上

※近日更新予定

13. ブルータスの心臓

※近日更新予定

14. 探偵倶楽部

※近日更新予定

15. 宿命

※近日更新予定

16. 犯人のいない殺人の夜

※近日更新予定

17. 仮面山荘の殺人事件

※近日更新予定

18. 変身

※近日更新予定

19. 回廊亭殺人事件

おすすめ度:3.0

  • 半年前に起きた心中事件の真犯人が気になって一気に読んでしまう
  • 衝撃のラストに驚かされる
あらすじ
32歳の桐生枝梨子は、本間菊代という老婆に変装して、回廊亭に向かいました。回廊亭では、莫大な財産を遺して亡くなった一ケ原高顕の遺産相続を巡り、一族が集まっていました。半年前に回廊亭で恋人の二郎を消し、枝梨子の首を絞め、火を放ち、心中事件に見せかけた真犯人が、集まった一族の中にいると考えた彼女は、揺さぶりをかけたところ、一族の一人が殺されます。枝梨子は、警察よりも先に真相を暴き、真犯人に復讐しようとしますが…。

恋人をこの世から消され、首を絞められて、大火傷を負わされた主人公が、真犯人に復讐するために、老婆に変装して回廊亭に乗り込む物語です。

遺産相続を巡って集まった一族の誰もが怪しく思え、真犯人が気になって一気に読みました。

また、ラストは衝撃の事実に驚かされ、悲しい結末に心が痛みました。

20. 天使の耳

※近日更新予定

スポンサーリンク

21. ある閉ざされた雪の山荘で

おすすめ度:3.0

  • 舞台稽古と聞かされて集まった七人が、次々と姿を消す展開に引き込まれる
  • 事件が「芝居」か「現実」か気になってページをめくる手がとまらなくなる
あらすじ
有名な劇団の演出家である東郷陣平のオーディションに合格した七人の男女が、特別な打ち合わせだと聞かされてペンションに集められます。しかし、ペンションに着くと、東郷はおらず、「一人一人が脚本家となって推理劇を演じろ」と手紙で指示されました。そこで彼らは演技を始めますが、仲間がひとり、またひとりと消えていきます。しかも、血のついた凶器まで見つかったので…。

目の前で次々と仲間が消えていくのは果たして芝居なのか、それとも実際に起こった殺人事件なのか、という謎に迫る本格ミステリーです。

登場人物たちが、「実は殺人事件かもしれない、でも芝居だったら次の舞台で使ってもらえない…」と葛藤する姿に心が動かされ、ページをめくる手が止まらなくなりました。

また、ラストのどんでん返しに驚かされました。

22. 美しき凶器

※近日更新予定

23. 同級生

おすすめ度:3.0

  • 登場人物たちが隠している真相が気になって一気に読んでしまう
  • 気になる謎が次々と提示されるので、ページをめくる手がとまらなくなる
あらすじ
修文高校3年生で、野球部のマネージャーをしていた宮前由希子が、トラックに撥ねられて亡くなります。彼女は産婦人科に行く途中に、なぜか突然道路に飛び出しました。その後、野球部キャプテンの西原壮一は、由希子が自分の子どもを身籠もっていたことを知り、驚きます。彼女に後ろめたいところがあった西原は、事故の真相を解明するために、自分が父親であることを公表して聞き込みを始めますが、事故の原因を作ったと思われる教師が絞殺されたので…。

一時の気の迷いで関係をもった相手が妊娠し、交通事故で亡くなった事件の真相に迫ろうとする物語です。

主人公の妹が誰かのせいで心臓病になったことや、交通事故の原因を作った教師がいること、また、その教師が誰かに絞殺されるなど、次々と気になる謎が提示されたので、続きが気になってページをめくる手が止まらなくなりました。

一方で、東野圭吾さんが教師が大嫌いだということが伝わってくる展開に苦笑いしました。

24. 分身

※近日更新予定

25. しのぶセンセにサヨナラ

※近日更新予定

26. 怪しい人びと

※近日更新予定

27. むかし僕が死んだ家

※近日更新予定

28. 虹を操る少年

※近日更新予定

29. パラレルワールド・ラブストーリー

※近日更新予定

30. 怪笑小説

おすすめ度:3.0

  • 皮肉の効いたブラックユーモアに病みつきになる
  • ミステリーのようなオチに驚かされる
あらすじ
心の中で悪口を言い合う満員電車の乗客たち、芸能人の追っかけに全財産をつぎこむ老女、すべての超常現象はタヌキの仕業だと言い張る男、土地の値段を下げないために死体をなすりつけ合う分譲住宅の住人たちなど、自分勝手な人たちを皮肉の効いたユーモアで笑い飛ばす短編集。

自分勝手に振る舞う人たちの姿を、ブラックユーモアを交えて皮肉る短編集です。

東野圭吾さんの悪意が込められた物語にハマるだけでなく、それぞれの短編のオチも面白く、ミステリーのような驚きも味わえました。

また、「他人の話を素直に聞いてしまうのはバカらしい!」ということにも気づけました。

スポンサーリンク

31. 天空の蜂

※近日更新予定

32. 名探偵の掟

おすすめ度:3.0

  • 名探偵とヘッポコ警部が、与えられた役柄を演じているという設定が面白い
  • 12の本格ミステリーを取り上げて、皮肉る展開に引き込まれる
あらすじ
県警本部捜査一課の警部である大河原番三は、任務についてから一度も手柄を立てたことがありませんでした。それでも警部になれたのは、名探偵の天下一五郎が、数々の事件を解決してきたからです。とはいえ、大河原警部が無能なわけではなく、与えられた役を演じているだけです。事件が起きれば、いち早く真相を見抜き、わざと推理を迂回し、天下一五郎が真相を解き明かすまで待っているのです。そんな大河原警部が今回担当することになった事件は…。

名探偵・天下一五郎とヘッポコ警部・大河原番三が、与えられた役柄を演じながら、本格ミステリーの裏側に迫る物語です。

今どき密室殺人は恥ずかしい、島や別荘を孤立させる事件は飽きただけでなく、不自然すぎて面白くないなど、12の本格ミステリーを取り上げて、皮肉る展開に引き込まれました。

また、それぞれの事件で驚きのラストが用意されているので、ページをめくる手が止まらなくなりました。

33. どちらかが彼女を殺した

おすすめ度:3.5

  • 最後まで犯人の名前が明かされないので、推理する楽しさが味わえる
  • 犯人たちの身勝手な言動に怒りが湧き、加賀恭一郎の優しさに心が動かされる
あらすじ
和泉園子は、つくだ潤一という売れない画家と出会い、付き合うようになりましたが、親友の弓馬ゆば佳代子に彼を引き合わせたことで悲劇が起こります。佃が園子を捨てて、佳代子に乗り換えたのです。園子は彼らのことが許せず、ある行動に出ようとしますが、その前に殺されました。一方、殺された妹を発見した園子の兄・康正やすまさは、自らの手で犯人を捕まえ、復讐するために偽装工作をします。ところが、現場にやってきた加賀恭一郎は、すぐにあることに気づき…。

最後まで園子を殺した犯人の名前が明かされないので、読者である私たちが、佃潤一か弓馬佳代子のどちらが犯人なのかを推理するミステリーです。

注意深く読めば、犯人が特定できるように構成されているので、何度か読み返せば「そうだったのか!」と全てがつながり、気持ちよさが味わえます。(文庫本の袋とじにはヒントもあります)

また、身勝手な犯人たちの言動に怒りが湧く物語でもありますが、それ以上に加賀恭一郎の優しさに心が動かされました。

34. 毒笑小説

おすすめ度:3.0

  • 皮肉の効いたブラックユーモアが面白い
  • それぞれの短編に込められメッセージに共感できる
あらすじ
勉強や習い事などで時間に追われる毎日を過ごす孫を誘拐して、遊園地で遊ばせる超金持ちな祖父、天使にしか見えない新生物の発見に右往左往する人たち、食べられない&役に立たない手作り品を次々とプレゼントしてくる上司の妻、妻を殺したので自首したにも関わらず、マニュアルに載ってないという理由でたらい回しにされる殺人犯など、自分で判断できない人たちを中心に、滑稽な人たちの姿を皮肉の効いたユーモアで笑い飛ばす短編集。

親や上司の指示がないと行動できない人たちを中心に、滑稽な人たちの姿をブラックユーモアを交えて皮肉る短編集です。

マニュアルや他人に指示されないと行動できない人たちのバカらしさと悲しさが大げさに取り上げられていますが、身近にいる人たちにも重なる部分があるので、少し心が痛みました。

また、状況次第で新生物を保護したり駆除したりと、人間の自分勝手な姿が取り上げられているなど、それぞの短編に込められたメッセージに共感できました。

35. 悪意

おすすめ度:4.0

  • 犯人と主人公の独白で物語が展開していく構成が面白い
  • いじめをする身勝手な人間の心の奥底にある凄まじい悪意に恐怖する
  • 二転三転する展開に驚かされる
あらすじ
人気作家の日高邦彦が何者かに殺害されます。容疑者は、日高の親友で、児童向け作家の野々口修と、中学時代にいじめをしていた兄がモデルの小説『禁猟地』に抗議をする藤尾美弥子の二人に絞られましたが、二人にはアリバイがありました。そこで加賀恭一郎は、野々口の手記に目をつけます。手記には事実と異なる点がありましたが、加賀は真相を見抜き、野々口に犯行を認めさせます。ところが、野々口は、なぜか動機については決して口を開こうとせず…。

人気作家を殺害した犯人の「悪意」に、加賀恭一郎が立ち向かうミステリーです。

ミスリードさせるために、犯人が意図して嘘を織り交ぜて書いた「手記」と、加賀恭一郎の「捜査記録」で物語が展開していく構成が面白く、少しでも早く真相にたどり着きたくて、一気読みしました。

ラストは二転三転する展開に驚かされ、いじめをする身勝手な人間の心の奥底にある「凄まじい悪意」に恐怖しました。

36. 名探偵の呪縛

※近日更新予定

37. 探偵ガリレオ

おすすめ度:3.5

  • 物理を勉強し直したくなるような斬新なトリックが楽しめる
  • 偏屈だけど憎めない湯川助教授の魅力に引き込まれる
あらすじ
夜にバス停の前で大声でバカ話をしていた少年の後頭部が燃え上がる『燃える』。池から見つかった精巧なマスクとそっくりな顔をした死体が発見される『転写うつる』。絶対に病死にしか見えなく、他殺だとわかったとしても、警察には検討もつかない方法で人を殺す『壊死くさる』。湘南の海でビーチマットの上に浮かんでいた妻が、黄色い火柱に包まれて燃え上がる『ぜる』など、5つの不可思議な事件の謎に、湯川助教授が迫るミステリー。

警視庁捜査一課の草薙俊平が担当することになった不可思議な事件の謎を、帝都大学理工学部物理学科の助教授・湯川学が解き明かしていくミステリーです。

突然少年の後頭部が燃え上がったり、精巧なデスマスクが池から見つかったり、心臓発作で亡くなった中年男性の右胸が壊死していたりと、斬新なトリックに驚かされ、それらを科学的に解き明かす展開に、ページをめくる手が止まらなくなりました。

また、論理的ではない子どもが苦手だと言いながらも、科学至上主義ではなく、人の心も大切にする湯川助教授の魅力に引き込まれました。

38. 秘密

※近日更新予定

39. 私が彼を殺した

おすすめ度:4.0

  • 殺された男の言動に怒りが湧く
  • 容疑者たちが抱える闇の深さに驚かされる
  • 最後まで犯人の名前が明かされないので、推理する楽しさが味わえる
あらすじ
小説家で、脚本家でもある穂高誠が、女流詩人の神林美和子との結婚式当日に毒殺されます。容疑者は、美和子の兄で、実の妹と愛し合っていた神林貴弘と、穂高に好きな女性を奪われ、その女性を自殺に追い込んだ穂高を恨む駿河直之、妊娠したのに穂高に捨てられた美和子のマネージャー・雪笹香織の三人でした。穂高は常用していた鼻炎用カプセルを飲んで亡くなったことから、この三人の誰かが、鼻炎用カプセルを毒薬にすり替えたのですが…。

『どちらかが彼女を殺した』に引き続き、最後まで犯人の名前が明かされないミステリーです。

殺されても仕方がない男に恨みを抱く三人が、不可能と思える犯行を成し遂げる展開に、誰が犯人で、どんなトリックを使ったのか気になって、最後まで一気読みしました。

鼻炎用カプセルを毒薬とすり替えたのは誰か?に注目して読めば、犯人が特定できる構成になっているので、『どちらかが彼女を殺した』よりも犯人を推理しやすく思えました。(文庫本の袋とじにはヒントもあります)

40. 白夜行

※近日更新予定

スポンサーリンク

41. 嘘をもうひとつだけ

おすすめ度:3.5

  • 人生をかけて嘘をつく犯人たちの姿に心が痛む
  • どの短編もラストの意外な展開に驚かされる
あらすじ
15年前までプリマドンナとして第一線で活躍し、今では弓削バレエ団の事務局長としてバレエに関わる寺西美代子の自宅マンションの敷地内にある植え込みで、同僚の早川弘子が遺体となって発見されます。バルコニーから飛び降り自殺をしたように思われましたが、現場を見た加賀恭一郎は、すぐに他殺だと見抜きました。怪しげな点がいくつもあったからです。さらに、加賀は美代子が犯人だと確信しますが、決定的な証拠がなかったので…。

人生をかけて嘘をつく犯人たちに対して、加賀恭一郎が決定的な矛盾を突きつける短編集です。

すべてを犠牲にしてでも守りたいものがある人たちが嘘をつき、その嘘を貫き通すために、さらに嘘を積み重ねていく姿に、心が痛みました。

また、嘘をつき続けた先に待っている悲しい結末に、心が揺さぶられました。

42. 予知夢

おすすめ度:3.5

  • オカルト現象の謎を科学的に解き明かす湯川助教授が魅力的
  • 想像を上回るトリックに驚かされる
あらすじ
森崎礼美という女子高生と、彼女が生まれる前から結ばれる運命にあったと不法侵入男が主張する『夢想ゆめみる』。彼女が殺された同時刻に、彼女の姿を遠く離れた場所で目撃する『霊視みえる』。行方不明になった男性が最後に訪れた家で、決まった時刻にポルターガイスト現象が発生する『騒霊さわぐ』。1億円の保険金がかけられた社長が、何者かに絞殺される『締殺しめる』など、5つの不可思議な事件の謎に、湯川助教授が迫るミステリー。

森崎礼美という女子高生が生まれる前から結婚を夢見ていた男や、彼女が殺された同時刻に遠く離れた場所で彼女の姿を目撃した男、ポルターガイスト現象が起こる家など、オカルト的な事件の謎を湯川助教授が解き明かしていくミステリーです。

オカルト現象を目の当たりにしても、騒ぐことなく、淡々と科学的に謎を解き明かしていく湯川助教授の姿に引き込まれました。

また、トリックも想像を上回るものだったので、驚かされました。

43. 片想い

※近日更新予定

44. 超・殺人事件

おすすめ度:2.5

  • 作家たちの苦悩をブラックユーモアと共にミステリーにした物語が楽しめる
あらすじ
連載中の小説にゴルフやカラオケなどの場面を無理やりねじ込んで巨額の税金対策をしようとする作家、理系の専門用語ばかりが並ぶ小説を喜んで手に取る教師、短編ミステリーの犯人を明らかにした編集者に「新作の長編小説を出版する権利を与える」という人気作家、辻褄があわないミステリーを書いてくる認知症の作家など、作家たちの俗な悩みを取り上げたブラックユーモアたっぷりの短編集。

本が売れない時代に、どうにかして自分の本を売ろうとする作家たちを、ブラックユーモアと共に取り上げた短編集です。

ミステリーよりもブラックユーモアに重きが置かれているので、驚くようなオチはありませんでしたが、クスッと笑える物語が楽しめました。

また、東野圭吾さんの本音も混ぜられているように思え、作家という職業の大変さも伝わってきました。

45. レイクサイド

おすすめ度:3.5

  • 主人公の浮気相手を殺したのは本当に妻なのか気になる
  • 殺人事件の隠蔽に無関係の家族が協力する理由が気になって一気読みしてしまう
あらすじ
並木俊介は、妻・美菜子と、血のつながりのない息子・章太がいる姫神湖別荘地にやってきました。別荘を借りて中学受験の勉強合宿をするというので、仕事終わりに遅れて駆けつけたのですが、俊介は異様な雰囲気を感じ取りました。集まった4組の親たちが、恋愛対象としてお互いを品定めしているように思えたからです。しかも、そこに俊介が勤める会社の同僚で、浮気相手でもある高階英理子が現れ、その後、美菜子が英理子を殺したと言い出したので…。

並木俊介の浮気相手である高階英理子が殺されたので、合宿に参加していた親たちが協力して、事件を隠蔽しようとする物語です。

俊介の妻が殺したと自白しているのに、なぜか無関係の親たちまで協力して事件を隠蔽しようとする展開に、何か裏があるのでは?と気になり、真相が知りたくて、ページをめくる手が止まらなくなりました。

また、ラストに明かされた真相に驚き、俊介の決断に心が揺さぶられました。

46. 時生

※近日更新予定

47. ゲームの名は誘拐

おすすめ度:3.0

  • 二人の男女が協力して狂言誘拐をする展開に引き込まれる
  • ラストのどんでん返しに驚かされる
あらすじ
広告プランナーの佐久間駿介は、日星自動車と一緒に進めていたプロジェクトが白紙になったと聞かされました。副会長の葛城勝俊が、「短期的に注目を集めることしかできない、考えの浅いプランだ」と言ったのが原因だったので、怒りを抑えられなくなった駿介は、葛城の家に向かったところ、塀を乗り越えて家出をしようとしていた娘の樹理と出会います。駿介は、家に帰りたくないという樹理と協力して狂言誘拐を計画し、お金を騙し取ろうとしますが…。

自信があったプロジェクトを潰された駿介が、ゲームには自信があるという葛城勝俊の鼻をあかそうと、葛城の娘・樹理と協力して狂言誘拐をするミステリーです。

警察に捕まらないように入念な計画を立てる駿介に対して、買い物やオシャレを楽しむなど、自由に振る舞う樹理との正反対コンビが面白く、続きが気になって一気に読みました。

また、ハラハラ&ドキドキする展開が楽しめるだけでなく、ラストのどんでん返しに驚かされました。

48. 手紙

※近日更新予定

49. おれは非情勤

※近日更新予定

50. 殺人の門

※近日更新予定

スポンサーリンク

51. 幻夜

※近日更新予定

52. さまよう刃

※近日更新予定

53. 黒笑小説

※近日更新予定

54. 容疑者Xの献身

おすすめ度:5.0

  • 想いを寄せる女性を人生をかけて守ろうとする天才数学者に心が揺さぶられる
  • 自分勝手なヒロインに怒りが込み上げてくる
  • 明かされた真相に叫び出したくなるほどの衝撃を受ける
あらすじ
弁当屋で働く花岡靖子は、高校生の娘・美里と二人で幸せに暮らしていましたが、元夫の富樫に住所を特定され、家や職場に来てはお金を要求されるようになりました。しかも、冨樫は美里にまでちょっかいを出そうとしたので、思わず殺してしまいます。靖子は自首しようとしましたが、突然アパートの隣の住人・石神がやってきて、隠蔽に協力すると言い出しました。親しい間柄ではない石神の申し出に戸惑った靖子でしたが、協力をお願いしたところ…。

天才数学者の石神が、密かに想いを寄せていた花岡靖子が元夫を殺したことを知り、彼女を守るために人生をかけてアリバイ工作をする物語です。

警察にも崩せないアリバイを築き上げた石神に対して、靖子は鉄壁のアリバイに安心し、他の男性と二人きりでデートをするなど、その恩を忘れ、徐々に石神を疎ましく思う姿に怒りが込み上げてきましたが、他人の不幸の上に自分の幸せは築けないとわかる結末に心が揺さぶられました。

また、石神と湯川准教授の対決に引き込まれ、明かされた真相に叫び出したくなるほどの衝撃を受けましたが、それだけでなく、石神が四色問題を解いていた理由に涙が止まらなくなりました。

55. 赤い指

おすすめ度:4.5

  • 義母を痛めつけ、息子を甘やかす母の姿に怒りが湧く
  • 前原一家と加賀親子の正反対のアプローチに問題の向き合い方を考えさせられる
  • 叫び出したくなるような衝撃のラストに心がかき乱される
あらすじ
照明器具メーカーに勤める前原昭夫は、母の政恵と妻の八重子、息子の直巳の4人で暮していました。しかし、八重子は政恵のことを嫌っており、何ひとつ世話をせずに冷徹に接していましたが、直巳には、腫れ物に触るかのように接し、ご機嫌取りをしていました。このような家庭問題に昭夫が目を背け続けてきた結果、わがまま放題に育った直巳が、近所に住む少女を殺してしまいます。昭夫は、またしても問題から目を背けようとして…。

自分の思い通りにいかないと、すぐにキレてしまうバカ息子の罪を、認知症になった母に押し付けて、問題から目を背けようとする家族の物語です。

ラストは叫び出したくなるほどの衝撃の展開に驚かされ、心がかき乱され、真心を踏みにじってきた家族に怒りと涙が止まらなくなりました。

一方で、前原一家のような家庭問題を抱えながらも、筋を通して親子の確執を乗り越えていく加賀恭一郎の姿に心が動かされました。

56. 使命と魂のリミット

※近日更新予定

57. 夜明けの街で

おすすめ度:3.5

  • 不倫相手にのめり込んでいく主人公の姿に恐ろしさを覚える
  • 不倫相手が殺人犯かどうか気になって一気読みしてしまう
あらすじ
建築会社に勤める渡部は、「不倫をする奴なんて馬鹿だ」と思っていましたが、派遣社員として会社にやってきた仲西秋葉と不倫関係になりました。大学時代の同級生と飲みに行った帰りに、バッティングセンターで彼女と偶然出会ったことがきっかけでしたが、渡部は一線を超えるつもりはありませんでした。ところが、何度かデートを重ね、秋葉を実家まで送っていったときに、彼女の父親と会うと、なぜか秋葉が積極的にアプローチしてきたので…。

「夫が浮気をすれば殺す」という仲西秋葉と不倫関係になった渡部が、彼女と結ばれるために、15年前に起きた事件の真相に迫る物語です。

妻と娘と楽しく過ごしていた渡部が、秋葉に恋をして、家庭を壊してでも、彼女と結ばれようとする姿に恐ろしさを覚えました。

また、秋葉が容疑者だという15年前の事件の犯人が気になってページをめくる手が止まらなくなり、ラストで明かされた真相に驚かされました。

58. ダイイング・アイ

※近日更新予定

59. 流星の絆

※近日更新予定

60. ガリレオの苦悩

おすすめ度:4.0

  • 不可思議な事件の謎が気になって、ページをめくる手が止まらなくなる
  • 新人刑事・内海薫の女性ならではの視点が面白い
  • 湯川准教授の厳しくも温かい言葉が心に突き刺さる
あらすじ
『容疑者Xの献身』で大学時代の友人を追い詰めたことに心を痛めていた湯川准教授は、警察には協力しないと宣言しますが、彼の協力なしでは解決できない事件が起きます。それは、ある女性が自宅マンションから飛び降りて亡くなった事件で、新人刑事・内海薫の指摘により、他殺の可能性が出てきましたが、彼女が飛び降りたとき、犯人と思われる男は、地上にいました。内海はこの謎を解くために、草薙の招待状を持って湯川准教授に会いに行きますが…。

離れにいる息子を身体の自由がきかない助教授がどうやって焼死させたのか?女子中学生が水晶を使ったダウンジングで犬の死体を発見できた理由は?など、不可思議な事件の謎を、湯川准教授が解き明かしていくミステリーです。

本作で新たに登場した新人刑事・内海薫が、湯川准教授に協力しないと拒否されても、トリックを暴こうと必死になって、一人で何度も実験を繰り返す姿に心が動かされました

また、「どんなにわかりきったことでも、まずやってみる。実際の現象からしか新発見は生まれない」といった湯川准教授の言葉が心に突き刺さり、今すぐ行動を起こしたくなりました。

スポンサーリンク

61. 聖女の救済

おすすめ度:4.0

  • 草薙が犯人の女性に恋心を抱く展開が面白い
  • 指紋も残さずに遠隔で夫だけを殺したトリックが気になって一気読みしてしまう
  • タイトルに込められた真意に驚かされる
あらすじ
理想的な夫婦として羨ましがられていた真柴綾音は、不妊を理由に夫・義孝から離婚を言い渡されました。その数日後。綾音が実家に帰っている最中に、義孝が毒を飲んで亡くなります。第一発見者は、綾音が主宰するパッチワーク教室の先生であり、義孝の不倫相手でもある若山宏美でした。この事件を担当することになった草薙は、綾音に一目惚れしたこともあり、自殺だと断定しますが、内海は綾音が犯人だと考え、湯川准教授に相談しにいったところ…。

遠く離れた場所から夫に毒物を飲ませたトリックに、湯川准教授が迫る物語です。

毒物が入っていたコーヒー、コーヒーを淹れる時に使ったペーパーフィルター、ケトルから綾音の指紋は検出されず、毒物がどこから混入したのかさえわからない、まさに鉄壁のアリバイに挑む展開に、一気に引き込まれました。

また、女性を子どもを産む道具だとみなす夫に鉄槌を下した綾音の気持ちに共感でき、タイトルに込められた真意に驚かされました。

62. パラドックス13

※近日更新予定

63. 新参者

おすすめ度:4.5

  • 関係なさそうな問題が殺人事件の真相につながっていく展開に驚かされる
  • 加賀恭一郎の言動に心が揺さぶられる
  • 圧倒的な実力と優しさをもつ加賀恭一郎の魅力に引き込まれる
あらすじ
警視庁から日本橋署への異動を命じられた加賀恭一郎は、一人暮らしの女性が自宅マンションで首を絞められて殺された事件の捜査に加わります。しかし、所轄の刑事という理由で、殺人事件そのものではなく、そのまわりで起きた不可解な内容の調査を命じられました。保険外交員・田倉のアリバイ調査もそのひとつ。田倉は被害者の家を訪れた後、日本橋にある煎餅屋に寄ってから会社に戻り、帰宅したと証言していましたが、30分の空白時間があったので…。

所轄に異動を命じられ、殺人事件の捜査から外された加賀恭一郎が、「事件によって傷つけられた人たちも被害者だ」といって、彼らの傷を癒すために真実を明らかにしていく物語です。

夫の浮気に悩む女将や、嫁姑問題に悩む瀬戸物屋など、事件と間接的に関わりをもった人たちの悩みを解決していくことで、殺人事件の真相が明らかになる展開に驚き、ページをめくる手が止まらなくなりました。

また、見下されてきた警視庁の刑事の悩みまで解決し、その刑事から「あんた一体、何者なんだ?」と尋ねられた加賀恭一郎が、「何者でもありません。ただの新参者です」と答える姿がカッコよく、彼の魅力の虜になりました。

64. カッコウの卵は誰のもの

※近日更新予定

65. プラチナデータ

※近日更新予定

66. 白銀ジャック

※近日更新予定

67. あの頃の誰か

※近日更新予定

68. 麒麟の翼

おすすめ度:4.5

  • ナイフで刺された被害者が麒麟の翼像まで歩いた理由が気になる
  • 小さな謎が殺人事件の真相につながっていく展開に引き込まれる
  • ラストに明かされる衝撃の真相に心がかき乱される
あらすじ
カネセキ金属の製造本部長である青柳武明が、何者かにナイフで刺されます。ところが、武明は近くにあった交番を素通りして、かなりの距離を歩き、麒麟の翼像の下で亡くなりました。一方、武明の財布を所持していた八島冬樹は、警察官から逃げようとして交通事故に遭い、生死をさまよっていました。しかも、八島は、武明が勤めていたカネセキ金属で派遣切りにあっていたことから、武明を恨んで犯行に及んだのだと思われましたが…。

ナイフで刺された青柳武明が、なぜ近くにあった交番を素通りして麒麟の翼像まで歩いたのか?という謎に、加賀恭一郎が迫る物語です。

とはいえ、『新参者』に続き、加賀は所轄の刑事ということもあり、事件そのものではなく、武明が眼鏡ケースを買った店を探したり、食べ歩きをしていた蕎麦屋や神社を訪れるなど、周辺の小さな謎を解いていきますが、その積み重ねで事件の真相に迫っていく展開に引き込まれました。

また、「人は反省をしないと同じ過ちを繰り返す」というメッセージが心に突き刺さり、明かされた衝撃の真相に心がかき乱されました。

69. 真夏の方程式

おすすめ度:4.5

  • 湯川准教授が自らの意思で捜査をする理由が気になる
  • 小学生と仲良くなる湯川准教授の姿が微笑ましい
  • 明かされた真相に心が痛み、湯川准教授の優しさに涙する
あらすじ
小学4年生の柄崎つかさき恭平は、一人で玻璃ヶ浦にやってきました。両親が忙しく、夏休みの間は、伯母一家が経営する旅館に泊まることになったからです。一方、レアメタルなどの鉱物を掘り出そうとする企業のアドバイザーとして玻璃ヶ浦を目指していた湯川准教授は、途中の電車で恭平と出会い、彼と同じ旅館に宿泊することにします。ところが、その翌日。もう一人の宿泊客が堤防下の岩場で死体となって発見されました。しかも、他殺の疑いが出てきたので…。

16年前に殺人容疑で逮捕された仙波英俊の消息を、堤防下の岩場で死体となって発見された元警察官が探していたことを知った湯川准教授が、自らの意志で事件を解決しようとする物語です。

これまで積極的に警察の捜査に協力してこなかった湯川准教授が、自らの意思で事件を解決しようとする理由が気になり、ページをめくる手が止まらなくなりました。

また、子ども嫌いな湯川准教授が恭平と仲良くする姿に微笑ましくなる一方で、明かされた真相に心が痛み、「今すぐ解決できない問題だとしても、人生をかけて悩み続けることに価値がある」といった湯川准教授の優しさ溢れる言葉に、涙が止まらなくなりました。

70. マスカレード・ホテル

おすすめ度:4.0

  • 怪しげな客が次々と登場するミステリーに引き込まれる
  • 正反対な二人が同じ目的に向かって協力する展開が熱い
  • 想像を上回るラストに驚き、読み終わった後はスッキリできる
あらすじ
都内で不可解な連続殺人事件が起きます。犯人が残した暗号から、警察は次の犯行現場を「ホテル・コルテシア東京」と特定しましたが、容疑者もターゲットの目星もつけられずにいました。そこで、若くて頭の切れる新田浩介をホテルマンに変装させて潜入捜査をさせますが、彼の教育係に就いたのは、新田とは正反対の山岸尚美でした。客に疑いの目を向ける新田に対して、お客様は神様だと考える尚美。二人は、それぞれの視点で犯人に迫りますが…。

不可解な連続殺人事件の犯人を捕まえるために、そしてお客様を守るために、新田浩介と山岸尚美がホテル・コルテシア東京に訪れる客の素顔を暴こうとするミステリーです。

目が見えないフリをして接触してくる老女や、「写真の男を私に近づけるな!」といって警護を要求してくる女性、何度も新田を指名して嫌がらせを繰り返す男性など、客の誰もが怪しく思え、ページをめくる手が止まらなくなりました。

また、「性善説」と「性悪説」といえるほど正反対な二人が、対立を乗り越え、「お客様を守り、犯人を捕まえる」という共通の目的のために協力する姿にグッときました。

スポンサーリンク

71. 歪笑小説

※近日更新予定

72. ナミヤ雑貨店の奇蹟

おすすめ度:3.5

  • 上から目線で悩み相談に乗る少年たちに怒りが湧く
  • どのような相談にも真剣に応えるナミヤ雑貨店の店主に心が動かされる
あらすじ
空き巣をして逃走中の翔太と敦也、幸平は、誰も住んでいない廃屋を見つけ、身を潜めることにしました。ところが、夜中にも関わらず、郵便受けに封筒が放り込まれます。中には悩み相談が書かれた手紙が入っていました。この廃屋に以前住んでいた浪矢雄治という雑貨店の店主が、40年ほど前に悩み相談をしていたのですが、なぜ今更手紙が放り込まれたのか気になりながらも、3人の少年たちは悩み相談に乗ることに決め、好き放題に書いて返信したところ…。

空き巣をして逃走中の3人の少年たちが、廃業した雑貨店に身を潜め、過去から次々と投函される悩み相談に乗る物語です。

オリンピックを目指すべきか、癌になった恋人の側にいるべきか?など、真剣な悩み相談に対して、感情に任せて上から目線で適当な返事を書く少年たちに怒りが湧きますが、どのような返信を受け取っても、前向きに捉え、自己解決していく相談者たちの姿に引き込まれました。

また、上手くいかない現状を他人や環境のせいにする一方で、適当な返事を書いて人の役に立ったと勘違いしていた少年たちに対してさえ、温かい励ましを送るナミヤ雑貨店の店主に心が動かされました。

73. 虚像の道化師

おすすめ度:4.0

  • 念や透視、テレパシーなどのトリックに迫る物語に引き込まれる
  • これまでとは一味違う湯川准教授の優しさに心が動かされる
  • 湯川准教授のセリフが心に突き刺さる
あらすじ
念じるだけで人を操れるという宗教法人「クアイの会」の教祖・連崎至光は、「教団の中に裏切り者がいる」と言って念を送ると、幹部のひとりが畳の上でのたうち回りました。取材に来た記者は、パフォーマンスだと思って冷めた目で眺めていましたが、その幹部がビルの5階から飛び降ります。その後、連崎は、死に追いやった責任を感じていると言って警察に出頭しますが、証拠不十分で逮捕されませんでした。このトリックに挑むことになった湯川准教授は…。

幻聴に悩まされていた人たちが、次々と自殺や傷害事件を起こしたり、双子の妹が、姉が襲われる姿をテレパシーで目撃したと主張するなど、不可思議な事件の謎を湯川准教授が解き明かしていくミステリーです。

殺された妻のメッセージを読み解き、残された夫を励ましたり、偽装工作をする女性を庇うなど、これまでとは一味違う湯川准教の優しさに心が動かされました。

また、「人の意見に耳を傾け、自分のやり方や考え方を常にチェックするのは、肉体的にも精神的にも負担が大きい。それに比べて、他人の意見に耳を貸さず、自分の考えに固執するのは楽だ。そして楽なことを求めるのは怠け者だ」といった湯川准教授のセリフが心に突き刺さりました。

74. 禁断の魔術

おすすめ度:3.5

  • 複数の事件がひとつにつながっていく展開に引き込まれる
  • 愛弟子を守ろうと捨て身の行動に出る湯川准教授の姿に心が動かされる
あらすじ
最先端の科学技術を扱う研究所を、光原町に集結させる計画が立ち上がります。しかし、一部の地元住人から批判の声が上がりました。フリーライターの長岡も反対運動に参加していましたが、ある日、自宅で死体となって発見されます。犯人の手がかりは、壁に穴が空く動画と「若さって怖いな」というつぶやきでした。一方、別の場所では、不可思議な事件が多発していました。突然倉庫が爆発したり、バイクが炎上したり、屋形船が燃え上がったり…。

フリーライターが殺害された事件や、政治担当の新聞記者・古芝秋穂がホテルのスイートルームでショック死した事件、秋穂の弟で、湯川准教授の愛弟子でもある古芝伸吾が、行方をくらませた事件など、複数の事件がひとつにつながっていく物語です。

短期間しか関わりがなくても、科学に情熱を注ぐ古芝伸吾を愛弟子だという湯川准教授が魅力的で、そんな愛弟子を守るために捨て身の行動に出る湯川准教授の姿に心が動かされました。

また、「科学は扱う人間の心次第。邪悪な人間の手にかかれば禁断の魔術となる。科学者は常にそのことを忘れてはならない」という湯川准教授の言葉が心に突き刺さりました。

75. 夢幻花

※近日更新予定

76. 祈りの幕が下りる時

おすすめ度:4.5

  • 加賀恭一郎の母が幼い彼を捨てた理由が気になる
  • 複雑に絡まった殺人事件の謎が気になってページをめくる手が止まらなくなる
  • ラストに明かされる衝撃の真相に心がかき乱される
あらすじ
加賀恭一郎の母・田島百合子は、幼い彼を捨てて家を飛び出し、仙台で暮らしていました。スナックに勤め、誰にも心を開かずに暮らしていましたが、客の綿部俊一とは親しげにしていました。そんな百合子が亡くなると、加賀とは面識のなかった綿部が母の死を知らせてきたので…。一方、加賀の従弟で、刑事の松宮脩平しゅうへいは、人気の芝居『異聞・曽根崎心中』の演出家・浅居博美を調べていました。浩美の同級生が、彼女と会った直後に殺されたからですが…。

加賀恭一郎の母が、幼い彼を捨てて家を飛び出した理由と、人気演出家の同級生が殺された事件の謎に迫る物語です。

幼い子どもを捨てた二人の母親が登場しますが、「子どもの幸せを願う母」と、「自分の幸せしか考えない母」の対比に、心がかき乱されました。

また、原子力発電所で働く人たちの姿も取り上げられており、たとえ原発事故が起きなかったとしても、その犠牲になっている人たちがいるという事実に、心が痛みました。

77. 疾風ロンド

※近日更新予定

78. 虚ろな十字架

※近日更新予定

79. マスカレード・イブ

おすすめ度:3.5

  • 『マスカレード・ホテル』につながる新田浩介と山岸尚美の物語に引き込まれる
  • 事件解決のために知らないところで協力する二人の姿が熱い
あらすじ
ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、あるお客様の秘密に気づきました。一方、東京で起きた殺人事件を捜査していた新田浩介は、殺された教授と同じ研究室で働く准教授を疑っていましたが、准教授はなぜかアリバイの証明にもなる「滞在していたホテル名」を明かさずにいました。殺人の疑いを晴らすよりも、守るべき秘密とは一体何なのか…。尚美と新田がそれぞれの視点で犯人の素顔に迫る!?

『マスカレード・ホテル』で活躍した新田浩介と山岸尚美が出会う前の物語を取り上げた前日譚です。

二人が直接出会うことはありませんが、それぞれの行動が間接的に助け合い、犯人逮捕へとつながっていく展開に引き込まれました。

もちろん、単独のミステリーとしても十分楽しめますが、『マスカレード・ホテル』につながるラストに、前作を読み返したくなりました。

80. ラプラスの魔女

おすすめ度:4.0

  • 不思議な少女の正体が気になってページをめくる手が止まらなくなる
  • 現在と過去の事件が繋がっていく展開に引き込まれる
  • 完璧な人でも汎用な人でも存在意義があることがわかる
あらすじ
「いつか国家元首やハリウッドスター級の大物の身辺警護をしてみたい」と夢見る元警察官・武尾徹のもとに、高額報酬での依頼が舞い込みます。警護相手は、羽原円華という若い女性でしたが、彼女が何者なのか教えてもらえませんでした。一方、地球科学を専門とする研究者の青江修介は、赤熊温泉で起きたガス中毒事故について調査していました。現地をみた彼は、意図的に中毒事故を起こすのは不可能だと判断しますが、連続して同様の事件が起きたので…。

自然現象を予測できなければ、意図的に相手を殺すことなんて不可能だと思えるガス中毒事故が、連続して二件も起きた謎に迫る物語です。

ガス中毒事故が起きた二つの現場には、謎の少女・円華の姿があり、彼女が追いかけている木村という男性が、事件に何らかの関わりがあるかもしれない…という展開に、彼らの正体が気になってページをめくる手が止まらなくなりました。

また、完璧な人だけが必要なのではなく、「一人一人は汎用だとしても、その人たちがいなければ世の中は成り立たない」というメッセージにも共感できました。

スポンサーリンク

81. 人魚の眠る家

※近日更新予定

82. 危険なビーナス

※近日更新予定

83. 恋のゴンドラ

※近日更新予定

84. 雪煙チェイス

※近日更新予定

85. 素敵な日本人

おすすめ度:3.5

  • 恋愛や親子関係、近未来など様々なジャンルのミステリーが楽しめる
  • 意外性のあるラストに驚かされる
あらすじ
近所の神社に初詣に行った老夫婦が下着姿で倒れていた町長を目撃する『正月の決意』。突然別れを告げられた女性と10年ぶりに再会する作家を取り上げた『十年目のバレンタインデー』。地元では有名な資産家の男性と結婚することを決めた一人娘を心配する『今夜は一人で雛祭り』。合コンで知り合った女性が決して距離を縮めようとしない理由に迫る『君の瞳に乾杯』など、バラエティに富んだ9つの短編が楽しめるミステリー集。

恋愛要素のある物語や近未来的な物語、息子を思う親の愛情を取り上げた物語など、バラエティに富んだ9つの短編が楽しめるミステリー集です。

それぞれの短編のラストで、毒のある終わり方にゾッとしたり、想像を上回る展開に驚かされたり、親の愛情にグッときたりと、様々な驚きと感動が味わえました。

また、読み終わった後も、タイトルに込められた意味をあれこれ考える楽しさが味わえました。

86. マスカレード・ナイト

おすすめ度:4.0

  • あの名コンビが再び協力してお客様と犯人の素顔に迫る展開に引き込まれる
  • お客様からの無理難題を断らずに解決していく山岸尚美が魅力的
  • 捜査するほど深まっていく事件の謎が気になって一気読みしてしまう
あらすじ
練馬区で独居女性が殺されます。警察には匿名ダイヤルで通報が来ましたが、独居女性が自宅で亡くなっていたことを、なぜ通報者が知ることができたのかわかりませんでした。さらに、警察庁宛に一通の手紙が届きます。そこには、犯人がホテル・コルテシア東京のカウントダウンパーティに現れると書かれていました。こうして、新田浩介がホテルのフロントに再び立つことになり、コンシェルジュになった山岸尚美と協力して犯人を捕まえようとしますが…。

『マスカレード・ホテル』で活躍した新田浩介と山岸尚美が、ホテル・コルテシア東京で再会し、難題を持ち込むお客様と犯人の素顔に迫る物語です。

「今夜レストランを貸し切りにしてプロポーズをしたい」「今すぐ指定の装飾で食品用サンプルのケーキを用意してほしい」など、無理難題を持ち込む客の誰もが怪しく思える一方で、その難題を見事解決していく尚美が魅力的でした。

また、捜査が進むほど深まっていく事件の謎が気になるだけでなく、再会した二人が仮装パーティーを楽しむ大勢の客の中から、犯人を特定し、素顔を明らかにする展開にページをめくる手が止まらなくなりました。

87. 魔力の胎動

おすすめ度:3.5

  • 悩みを抱える人たちの手助けをしようと奮闘する主人公の姿に心が動かされる
  • 『ラプラスの魔女』へとつながる展開に前作を読み返したくなる
あらすじ
物理現象が予測できる特殊能力を持つ羽原円華は、鍼灸師の工藤ナユタと協力して、悩みを抱える人たちの手助けをしていきます。成績不振に悩むスキージャンプの選手や、ナックルボールが取れないキャッチャー、息子が川で溺れたときに、助けようとする妻を止めたことを後悔する男性など、過去から一歩踏み出せずにいる人たちに対して、円華が驚きの方法で悩みを解決していく感動の短編集。

悩みを抱える人たちに対して、物理現象を駆使して、その根本原因を取り除こうと奮闘する主人公の姿に引き込まれる物語です。

『ラプラスの魔女』の前日譚にあたる物語ですが、単体の物語としても面白く、円華の厳しくも温かい言動に心が動かされました。

また、鍼灸師のナユタが本作に登場した理由に驚かされ、前作へとつながっていく展開に、もう一度『ラプラスの魔女』を読み返したくなりました。

88. 沈黙のパレード

おすすめ度:4.0

  • 殺人事件の被告人を殺した犯人とそのトリックが気になって一気読みしてしまう
  • 裁判というシステムの問題点が浮き彫りになる
  • 湯川教授の優しさに涙する
あらすじ
3年前に突然行方不明になった並木佐織が、静岡県にあるゴミ屋敷で遺体となって発見されます。その屋敷は、23年前に殺害された優奈ちゃん事件の被告人で、沈黙を貫いて無罪になった蓮沼寛一の実家でした。草薙俊平たち警察は、今度こそ蓮沼を逮捕しようと必死になって捜査しますが、またしても証拠不十分で釈放することになります。ところが、蓮沼が秋祭りのパレード中に殺されました。この事件にアメリカ帰りの湯川教授が挑みますが…。

「優奈ちゃん事件」と「佐織が殺された事件」の被告人である蓮沼が殺害された事件の謎に、湯川教授が挑む物語です。

決定的な証拠や自白がなければ罪に問われないことを利用した蓮沼が、沈黙を貫いて無罪を勝ち取るだけでなく、刑事保証金と裁判費あわせて1000万円以上を請求して手にするなど、金儲けの手段として裁判を利用する姿に怒りが込み上げてきました。

また、多くの人たちから恨まれている蓮沼を殺した犯人とそのトリックが気になってページをめくる手が止まらなくなり、ラストはその真相に驚き、湯川教授の優しさに涙がこぼれ落ちそうになりました。

89. 希望の糸

おすすめ度:4.5

  • 3つの異なる物語がひとつにつながっていく展開に引き込まれる
  • 子どもを思う親たちそれぞれの物語に涙する
  • 加賀恭一郎のその後を知ることができる
あらすじ
汐見行伸は、二人で妻の実家に帰ると言い出した子どもたちを、新潟地震で失いました。その日から生きる希望を失った汐見夫妻は、不妊治療の末に再び子どもを授かりますが…。料亭旅館の女将・芳原亜矢子は、医師から父の命が残り少ないと告げられました。しかも、弁護士から事前に見せられた遺言状には、まったく面識のない松宮脩平という名が書かれており…。その頃、松宮脩平は、喫茶店を経営する女性が殺された事件の捜査をしていましたが…。

地震で子どもを失った夫婦、面識のない刑事の名前が父の遺言に書かれていた女将、喫茶店を経営する女性が殺された事件の謎に迫る松宮脩平…という3つの物語が、ある結末へとつながっていくミステリーです。

何よりも子どものことを想う親たちそれぞれの物語に心が動かされ、ラストは感動で涙が止まらなくなりました。

また、タイトルに込められた意味に気づいたとき、多くの親にとって「子ども」の存在があまりにも大きいことに改めて驚き、心が揺さぶられました。

90. クスノキの番人

※近日更新予定

スポンサーリンク

91. ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人

※近日更新予定

92. 白鳥とコウモリ

おすすめ度:4.5

  • 犯罪の陰に隠れて苦悩する人たちの姿に心が痛む
  • 被害者と加害者の家族が協力して事件の真相に迫る展開に引き込まれる
  • 「罪」と「罰」の間には大きな隔たりがあることがわかる
あらすじ
弁護士の白石健介が、車の後部座席でナイフで刺され、遺体となって発見されます。この事件を担当することになった刑事の五代と中町は、関係者に事情聴取をしますが、誰もが殺されるような人物ではなかったと証言しました。そこで、白石弁護士の足取りを追ったところ、門前仲町にあるコーヒーショップで、犯人と思わしき人物と待ち合わせをしていたことがわかります。さらに、通話履歴から愛媛県に住む66歳の倉木達郎に目をつけ、疑いをかけますが…。

「白石弁護士を殺したのは私です」と自供した倉木達郎に違和感を覚えた彼の息子と、供述の父親像に納得できない白石弁護士の娘が、独自に事件の真相に迫るミステリーです。

現在と過去、2つの事件がつながっていく構成に引き込まれ、被害者と加害者の家族が協力して、事件の真相に迫る展開にページをめくる手が止まらなくなりました。

「犯した罪」と「与えられる罰」との間には大きな隔たりがあるというメッセージにも共感でき、犯罪の陰に隠れて苦悩する人たちの姿に心が痛みました。

93. 透明な螺旋

おすすめ度:4.5

  • 「過去と現在」2つの物語の関係が気になって一気読みしてしまう
  • 完璧なアリバイがある容疑者が行方をくらます理由が気になる
  • 明かされた湯川教授のプライベートに心が揺さぶられる
あらすじ
終戦後。ある女性が子どもを身籠りますが、夫が亡くなったので、児童養護施設の前に手作りの人形と共に赤ん坊を置き去りにしました。それから時は流れ、母と二人で暮らしていた島内園香は、母がくも膜下出血で亡くなると、上辻亮太という男性と同居するようになります。ところが、上辻が銃殺され、房総半島で遺体となって発見されました。園香には完璧なアリバイがありましたが、なぜか母が慕っていた絵本作家の永松奈江と共に行方をくらまし…。

同居していた恋人が銃殺された女性が、完璧なアリバイがあるにも関わらず、行方をくらませた謎に迫るミステリーです。

生まれた赤ん坊を置き去りにした母の物語と、恋人が銃殺された事件という「過去と現在」2つの物語が繋がっていく展開に、続きが気になってページをめくる手が止まらなくなりました。

また、明かされた湯川教授のプライベートと、事件の真相に心が痛みましたが、ラストは湯川教授の決断に希望が見出せ、涙がこぼれ落ちそうになりました。

94. マスカレード・ゲーム

おすすめ度:4.5

  • 新田浩介と山岸尚美が再び協力する物語に引き込まれる
  • 当たり前のように違法捜査に手を染める梓警部に怒りが込み上げてくる
  • 被害者家族の苦しみに心が痛み、ラストの展開に心が揺さぶられる
あらすじ
駐輪禁止の場所に自転車を停めたことを注意した学生を植物人間になるまで殴り、逮捕された入江悠斗が殺されます。さらに、強盗殺人をした高坂義広と、当時中学生だった少女を自殺に追い込んだ村山慎二も殺されました。彼らは共通して人を殺していましたが、刑が軽かったので、納得のいかない被害者家族が殺したのではないかと疑いますが、アリバイがありました。ところが、被害者家族全員が同じ日にホテル・コルテシア東京に泊まることがわかり…。

犯した罪に対して軽い刑を受けた殺人犯たちが、次々と殺された事件の謎に迫る物語です。

被害者家族たちがホテル・コルテシア東京に集まったので、ホテルのどこかにいる軽い刑を受けた殺人犯を殺すかもしれないと、新田浩介が再びホテルマンに変装して潜入捜査を始めますが、新田が築いた信頼を踏みにじるかのように、次々と違法捜査に手を染める梓警部に怒りが込み上げてきました。

一方で、いつまでも家族が殺された事件に悩み苦しむ被害者家族の姿に心が痛むだけでなく、山岸尚美と新田浩介の決断と、ラストの展開に心が揺さぶられました。

まとめ

今回は、東野圭吾さんの小説【全94作品】の読む順番と、おすすめを紹介しました。

衝撃の事実に驚かされるだけでなく、バラエティに富んだ、心が動かされる小説ばかりなので、未読のものがあれば、この機会にぜひ読んでください。