どうしようもない問題を抱えていませんか?
もし抱えているようなら、畠中恵さんの小説『まんまこと』を読むことをお勧めします。
無駄に思えるような足掻きがきっかけで、思いも寄らない結果にたどり着く姿が描かれているので、前向きな気持ちになれるからです。
『まんまこと』のおすすめポイントとあらすじ
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あらすじ
名主である高橋宗右衛門の息子・麻之助は、もともとは評判の良い若者でしたが、16歳になったときに突然変わりました。生真面目で勤勉だったのが、ある出来事があり、お気楽な若者になったのです。今では女癖の悪い清十郎と、石頭の吉五郎と共に楽しく毎日を過ごしていましたが、ある日、笠松屋の娘・おのぶが、妊った子の父親が麻之助だと言い出します。麻之助はすぐに嘘だと明かしますが、おのぶの本当の父親を探し出すためにある策を講じ…。
『まんまこと』の感想
どうしようもない問題に直面したとき、出来ることは2つしかありません。
ひとつは諦めて問題を受け入れること、もうひとつは諦めずに問題と向き合うことです。
とはいえ、真正面から問題と向き合うと痛い目を見ることになるので、『まんまこと』に登場する人たちのように、別の方法を模索することになります。
たとえば、恋心を抱いていた女性が別の男性の子を孕ったので、真面目に生きるのをやめたり、寂しさを紛らわせるために、いもしない娘がいると言い出したり、好きな男性に会うために、別の男性との縁談を受けるなど、悩み苦しみながら足掻くことになります。
もちろん、そんなことをしても問題が解決するわけではありません。
しかし、たとえ無駄に思えても、何か行動を起こせば、思いも寄らない結果にたどり着くことができるかもしれません。
『まんまこと』は、どうしようもない問題を抱えている人たちが、必死になって足掻いた結果、思いも寄らない結果にたどり着く姿が描かれています。
もし、彼らと同じようにどうしようもない問題を抱えているようなら、ほろ苦さと温かさが味わえる『まんまこと』を読んでみてはどうでしょうか。
きっと前向きな気持ちになれますよ。
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