足掻けば想像以上の結果が得られる!/畠中恵『まんまこと』感想

おすすめ小説

どうしようもない問題を抱えていませんか?

もし抱えているようなら、畠中恵さんの小説『まんまこと』を読むことをお勧めします。

無駄に思えるような足掻きがきっかけで、思いも寄らない結果にたどり着く姿が描かれているので、前向きな気持ちになれるからです。

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『まんまこと』のおすすめポイントとあらすじ

おすすめ度:3.8

  • 根は真面目なお気楽な主人公とその悪友たちが魅力的
  • 無理難題をどのように解決するのか気になって一気読みしてしまう
  • 誰もが問題を抱えながら生きていることに気づける
あらすじ
名主である高橋宗右衛門の息子・麻之助は、もともとは評判の良い若者でしたが、16歳になったときに突然変わりました。生真面目で勤勉だったのが、ある出来事があり、お気楽な若者になったのです。今では女癖の悪い清十郎と、石頭の吉五郎と共に楽しく毎日を過ごしていましたが、ある日、笠松屋の娘・おのぶが、妊った子の父親が麻之助だと言い出します。麻之助はすぐに嘘だと明かしますが、おのぶの本当の父親を探し出すためにある策を講じ…。

『まんまこと』の感想

どうしようもない問題に直面したとき、出来ることは2つしかありません。

ひとつは諦めて問題を受け入れること、もうひとつは諦めずに問題と向き合うことです。

とはいえ、真正面から問題と向き合うと痛い目を見ることになるので、『まんまこと』に登場する人たちのように、別の方法を模索することになります。

たとえば、恋心を抱いていた女性が別の男性の子を孕ったので、真面目に生きるのをやめたり、寂しさを紛らわせるために、いもしない娘がいると言い出したり、好きな男性に会うために、別の男性との縁談を受けるなど、悩み苦しみながら足掻くことになります。

もちろん、そんなことをしても問題が解決するわけではありません。

しかし、たとえ無駄に思えても、何か行動を起こせば、思いも寄らない結果にたどり着くことができるかもしれません。

『まんまこと』は、どうしようもない問題を抱えている人たちが、必死になって足掻いた結果、思いも寄らない結果にたどり着く姿が描かれています。

もし、彼らと同じようにどうしようもない問題を抱えているようなら、ほろ苦さと温かさが味わえる『まんまこと』を読んでみてはどうでしょうか。

きっと前向きな気持ちになれますよ。

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