伝わる文章を書いていますか?
私は以前に比べると書けるようになりましたが、それは推敲するポイントがわかったからだと思います。
実は、「文章を書く」という作業の半分以上は「推敲」なんですよね。
推敲すべき2つのポイント
では早速、伝わる文章にするための「推敲」ポイントを2つ紹介します。
それは、次の2つです。
- 4つの無駄を削る
- 同音を繰り返さない
なぜ、この2つのポイントで推敲するかというと、ムダな言葉を除いていくと、「本当に伝えたいこと」が見えてくるからです。
逆にいえば、ムダな言葉を加えることで、伝わる文章を書いた気になっているんですよね。
どれだけムダな言葉でも、とにかく文字を並べていくと、伝わるような気がしてきます。
しかし、伝えたいことが明確でない文章は誰の心にも届きません。
だからこそ、ムダを省いて伝えたいことを明確にする、つまり推敲する必要があるのです。
推敲ポイント①:4つのムダを削る
というわけで、まずは、文章のムダをとことん削りましょう。
私の文章にも、これから紹介する4つのムダが山ほどあったので、これらを削るだけでスッキリしました。
まさに文章の断捨離ですね。
1. 重複語
重複語とは、センテンスに新しい意味を追加しない言葉のことです。
たとえば、「山の山中で、馬から落ちて落馬した」などがそうです。
おそらく、「山の山中で…」なんて表現はしないでしょうが、次に紹介する表現はよく見かけます。
- 普段の平熱 → 平熱
- 補足説明を追加する → 補足説明する
- たとえば、冬山の登山などが一例です → たとえば冬の登山などです
- まず、第一に → まず
- 心の葛藤 → 葛藤
- 両者の意見の合意をみる → 両者の合意をみる
- 一緒に協力する → 協力する
- 最終結論 → 結論
- 再度、繰り返す → 繰り返す
- 夕方、午後六時 → 午後六時
- 上に上がる → 上がる
- ハッキリと明記する → 明記する
言葉を大切にする…という観点からも、重複語は避けたいですね。
2. 過剰な修飾語
文章には、「事実」と「意見」があり、それを明確に分けて表現する必要があります。
事実を並べた後に意見を書くと説得力が増しますが、意見ばかり書いていると説得力がなくなるからです。
たとえば、「とてもきれいな家」という短い文章にも「事実」と「意見」が混ざっていますよね。
「家」は「事実」ですが、形容詞の「きれい」や副詞の「とても」は、「書き手がそう感じた」という「意見」に過ぎません。
ある人にとっては、「汚い家」かもしれないからです。
そのため、「意見」を伝えることが目的でない場合、「修飾語(形容詞や副詞)」は削除しましょう。
たとえば、
これを次のように変更します。
もちろん、「彼は独身だけれど幸せだ」という意見を言いたいのであれば、変更前で良いのですが、特に意図せず修飾語をつけているようなら削除しましょう。
3. 不要な接続詞
接続詞を削っても、文章の流れが理解できるのであれば、その接続詞は不要です。
しつこく感じるので、どんどん削っていきましょう。
たとえば、
ただし、接続詞はセンテンスとセンテンスの関係を明示する役割を果たしているので、接続詞を削り過ぎて、センテンスの関係性が失われないようにしましょう。
4. 無意味な語尾
語尾がダラダラしてしまうことがありますよね。
たとえば、
- 投稿することが可能である。
- といえないこともない。
- 無駄といってもいいだろう。
- というように考えました。
これらの語尾は次のように変えるとスッキリします。
- 投稿することが可能である。 → 投稿できる。
- といえないこともない。 → ともいえる。
- 無駄といってもいいだろう。 → 無駄だろう。
- というように考えました。 → と考えました。
他にもあえて硬い表現をすることで、ダラダラ表現を回避することができます。
語尾は洗練されている文章かどうかの判断材料にもなるので、スッキリ書くように心がけたいですね。
推敲ポイント②:同音を繰り返さない
では次に2つ目のポイントです。それは、同音を繰り返さないことです。
文章を読むとき、近くに「同じ音」があると違和感を感じませんか。
たとえば、
同じ音を削除して書き換えると、
これだけでも、だいぶスッキリしますよね。
語尾に同じ言葉が続く場合も違和感を感じます。
こうして同音を繰り返さないようにすると、ムダな文章を省くのと同じように、文章がスッキリするので、本当に伝えたいことが浮かび上がってきます。
やってしまいがちなので、推敲する際には注意して見直しましょう。
まとめ
今回は、文章を推敲するときに役立つ2つのポイントを紹介してきました。
無駄な文章や同音の繰り返しを削除すれば、文章がスッキリして、本当に伝えたいことが浮かび上がってきます。
読者に伝わる文章が書けるので、ぜひ意識して推敲しましょう。
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