米澤穂信さんの『古典部シリーズ』【全6冊】の読む順番とおすすめをご紹介

エンタメまとめ

日常の謎に迫るミステリーはお好きですか?

私はどちらかと言えば、殺人事件の謎を解き明かすミステリーの方が好きですが、米澤穂信さんの『古典部シリーズ』は楽しめました。

謎解き要素が楽しめるだけでなく、青春時代の甘酸っぱい気持ちが蘇ってきたからです。

今回は、米澤穂信さんの『古典部シリーズ』【全6冊】の読む順番と、おすすめを紹介します。

スポンサーリンク

米澤穂信さんの古典部シリーズ【全6冊】の読む順番をご紹介

では早速、米澤穂信さんの『古典部シリーズ』【全6冊】の読む順番を紹介します。あらすじと感想、おすすめ度も参考にしてください。

1. 氷菓

おすすめ度:3.0

  • 日常の謎に迫るミステリーに引き込まれる
  • 好奇心旺盛の千反田えるに振り回される折木奉太郎の姿が面白い
あらすじ
勉強にもスポーツにも恋愛にも消極的な高校生・折木奉太郎は、エネルギーを費やしてまで何かに打ち込もうとは思っていませんでした。部活とも縁のない高校生活を送ろうと考えていましたが、文武両道の姉から古典部に入れと言われたので、仕方なく従うことにします。しかも、部員ゼロの古典部に、同じタイミングで入部した千反田えると出会ったことで、省エネ主義ではいられなくなりました。彼女は、好奇心が強く、次々と疑問をぶつけてきたので…。

省エネ主義を貫こうとしていた折木奉太郎が、古典部に入り、同時期に部員になった千反田えるが気になった謎を解いていく物語です。

なぜ『神山高校五十年の歩み』という面白味のない本が、毎週決まった時刻に借りられるのか?なぜ古典部の文集『氷菓』のバックナンバーが、部室にも図書室にもないのか?といった日常の謎に迫る物語に引き込まれました。

また、好奇心旺盛の千反田えるに振り回される奉太郎の姿が面白く、二人の関係が少しずつ縮まっていく展開に、すぐに続編が読みたくなりました。

2. 愚者のエンドロール

おすすめ度:3.0

  • 映画の結末をさまざまな切り口で推理する展開に引き込まれる
  • ラストのどんでん返しに驚かされる
あらすじ
折木奉太郎は、千反田えるに「先輩たちが作ったミステリー映画の試写会に行こう」と誘われました。興味がなかったので断ろうとしますが、福部里志と伊原摩耶花が乗り気だったので、付き合うことにします。ところが、試写会で披露された映画は、犯人が明かされないまま終わりました。脚本家の本郷真由が鬱になったので、犯人がわからず、続きが撮れなかったのです。そこで、先輩たちは古典部のメンバーに犯人を暴いて欲しいと言い出したので…。

先輩たちが作った犯人がわからないミステリー映画の続きを撮るために、折木奉太郎たち古典部のメンバー4人が密室殺人の犯人とトリックを解き明かす物語です。

映画の結末を推理するという設定が面白く、関係者の推理を聞きながら、さまざまな切り口で犯人とトリックに迫る展開に引き込まれました。

また、古典部のメンバーが自分の得意なことを生かしながら真相を明らかにしていく姿に心が動かされ、ラストのどんでん返しに驚かされました。

3. クドリャフカの順番

おすすめ度:3.0

  • 怪盗事件の犯人が気になってページをめくる手がとまらなくなる
  • 古典部メンバー4人それぞれの心情に心が揺さぶられる
あらすじ
古典部では、文化祭で販売するための文集『氷菓』を作りましたが、30部のはずが誤って200部も発注しました。そこで1冊でも多く売る必要に迫られますが、その方法が見つかりません。しかし、文化祭が始まると、十文字と名乗る怪盗が、アガサ・クリスティの『ABC殺人事件』になぞらえて、あいうえお順に各部から盗みを働いたので、この事件を利用して販売する方法を思いつきます。狙い通り学校中で話題になり、『氷菓』は次々と売れていきますが…。

大量に刷ってしまった文集『氷菓』を売りさばくために、文化祭で起きた怪盗事件を利用するだけでなく、事件の真相にも迫る物語です。

古典部メンバー4人それぞれの視点で展開していく物語に引き込まれ、彼らが抱えている悩みや葛藤に心が動かされました。

また、わらしべ長者のような要素が面白く、最後まで一気に読みました。

4. 遠まわりする雛

おすすめ度:3.5

  • 日常の謎に迫る物語に引き込まれる
  • 千反田えると折木奉太郎の距離が近づいていく展開に一気に読んでしまう
あらすじ
千反田えるは、「誰もいない放課後の音楽室からピアノの演奏が聞こえる」という噂話に興味津々でした。音楽室から流れてくるピアノソナタ『月光』の演奏があまりにも素晴らしかったので、ある女生徒が音楽室に入ったところ、ピアノの前には誰も座っておらず、部屋の隅にぐったりとした女生徒がいたと言います。えるはこの謎を解き明かして欲しいと折木奉太郎に頼みますが、面倒だと思った奉太郎は別の噂話を聞かせて注意を逸らせようとしたところ…。

千反田えると折木奉太郎が出会ってからの一年間を取り上げた短編集です。

えるはなぜ数学の先生と口論したのか?なぜ民宿で首吊りの影がぼんやり浮かんだのか?摩耶花のバレンタインチョコを盗んだ犯人は誰なのか?など、日常の謎に迫る物語に引き込まれました。

また、えると奉太郎の距離が少しずつ近づいていく展開に、続きが気になってページをめくる手が止まらなくなりました。

5. ふたりの距離の概算

おすすめ度:3.5

  • 新入生が古典部を辞めた理由が気になってページをめくる手が止まらなくなる
  • 千反田えると折木奉太郎の距離が近づいていく展開に甘酸っぱい気持ちになれる
あらすじ
折木奉太郎たちは2年生になり、新入生の大日向友子が古典部に仮入部しました。ところが、本入部直前に、千反田えるのことを「仏様みたいな人ですね」と言って、辞めると言い出します。奉太郎は、入部しないのは本人の自由だけれど、えるに対して生じた誤解は解こうと考え、翌日に開催されたマラソン大会で走りながら、辞めると言い出した理由を考えることにしました。まずは、友子が奉太郎とえるの会話を聞いて入部したいと言った記憶を思い返し…。

新入生の大日向友子が、古典部に仮入部して楽しい日々を過ごすも、本入部直前に辞めると言い出した理由に迫る物語です。

古典部メンバーの福部里志と伊原摩耶花が付き合うようになり、奉太郎もえるへの思いに気づくなど、それぞれの二人の距離感が縮まっていく展開に引き込まれました。

一方で、大日向友子とその友達の距離感に心が痛むだけでなく、奉太郎がえるのためには行動するのに、友子の悩みは切り捨てる姿にいろいろ考えさせられました。

6. いまさら翼と言われても

おすすめ度:4.0

  • 日常の謎に迫る物語に引き込まれる
  • 古典部メンバーのほろ苦い過去と未来に心が痛む
  • 折木奉太郎と千反田えるの関係性に心が揺さぶられる
あらすじ
伊原摩耶花は、中学時代の同級生に折木奉太郎と同じ部活に入っていると言うと、「最悪じゃん、追い出さなきゃ」と言われました。卒業制作として大きな鏡のフレームを作ったときに、奉太郎がデザインを無視して彫ったからです。デザイン担当者が泣き叫んだので、摩耶花を含む同級生は彼を嫌うようになりました。しかし、今になって違和感を覚えた摩耶花は、当時奉太郎と同じ班だった麻美に話を聞くと、彼は呪いを解いてくれたヒーローだと言い出し…。

古典部メンバー4人のほろ苦い過去と未来を取り上げた短編集です。

不正選挙で犯人にされた後輩を救おうと福部里志が奉太郎に相談を持ちかけたり、漫研の派閥争いに巻き込まれた摩耶花のネタ帳を盗んだ犯人探しをするなど、日常の謎に迫る物語に引き込まれました。

特に、奉太郎が省エネ主義を言い出した理由が明らかになる物語と、合唱祭でソロパートを任された千反田えるが行方をくらませた物語では、彼らが抱えている葛藤に心が痛み、少しだけ癒されていく展開に心が揺さぶられました。

まとめ

今回は、米澤穂信さんの『古典部シリーズ』【全6冊】の読む順番と、おすすめを紹介しました。

謎解き要素が楽しめるだけでなく、青春時代の甘酸っぱい気持ちが蘇ってくるシリーズなので、未読のものがあれば、この機会にぜひ読んでください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました