日常の謎に迫るミステリーはお好きですか?
私はどちらかと言えば、殺人事件の謎を解き明かすミステリーの方が好きですが、米澤穂信さんの『古典部シリーズ』は楽しめました。
謎解き要素が楽しめるだけでなく、青春時代の甘酸っぱい気持ちが蘇ってきたからです。
今回は、米澤穂信さんの『古典部シリーズ』【全6冊】の読む順番と、おすすめを紹介します。
米澤穂信さんの古典部シリーズ【全6冊】の読む順番をご紹介
では早速、米澤穂信さんの『古典部シリーズ』【全6冊】の読む順番を紹介します。あらすじと感想、おすすめ度も参考にしてください。
1. 氷菓
おすすめ度:
省エネ主義を貫こうとしていた折木奉太郎が、古典部に入り、同時期に部員になった千反田えるが気になった謎を解いていく物語です。
なぜ『神山高校五十年の歩み』という面白味のない本が、毎週決まった時刻に借りられるのか?なぜ古典部の文集『氷菓』のバックナンバーが、部室にも図書室にもないのか?といった日常の謎に迫る物語に引き込まれました。
また、好奇心旺盛の千反田えるに振り回される奉太郎の姿が面白く、二人の関係が少しずつ縮まっていく展開に、すぐに続編が読みたくなりました。
2. 愚者のエンドロール
おすすめ度:
先輩たちが作った犯人がわからないミステリー映画の続きを撮るために、折木奉太郎たち古典部のメンバー4人が密室殺人の犯人とトリックを解き明かす物語です。
映画の結末を推理するという設定が面白く、関係者の推理を聞きながら、さまざまな切り口で犯人とトリックに迫る展開に引き込まれました。
また、古典部のメンバーが自分の得意なことを生かしながら真相を明らかにしていく姿に心が動かされ、ラストのどんでん返しに驚かされました。
3. クドリャフカの順番
おすすめ度:
大量に刷ってしまった文集『氷菓』を売りさばくために、文化祭で起きた怪盗事件を利用するだけでなく、事件の真相にも迫る物語です。
古典部メンバー4人それぞれの視点で展開していく物語に引き込まれ、彼らが抱えている悩みや葛藤に心が動かされました。
また、わらしべ長者のような要素が面白く、最後まで一気に読みました。
4. 遠まわりする雛
おすすめ度:
千反田えると折木奉太郎が出会ってからの一年間を取り上げた短編集です。
えるはなぜ数学の先生と口論したのか?なぜ民宿で首吊りの影がぼんやり浮かんだのか?摩耶花のバレンタインチョコを盗んだ犯人は誰なのか?など、日常の謎に迫る物語に引き込まれました。
また、えると奉太郎の距離が少しずつ近づいていく展開に、続きが気になってページをめくる手が止まらなくなりました。
5. ふたりの距離の概算
おすすめ度:
新入生の大日向友子が、古典部に仮入部して楽しい日々を過ごすも、本入部直前に辞めると言い出した理由に迫る物語です。
古典部メンバーの福部里志と伊原摩耶花が付き合うようになり、奉太郎もえるへの思いに気づくなど、それぞれの二人の距離感が縮まっていく展開に引き込まれました。
一方で、大日向友子とその友達の距離感に心が痛むだけでなく、奉太郎がえるのためには行動するのに、友子の悩みは切り捨てる姿にいろいろ考えさせられました。
6. いまさら翼と言われても
おすすめ度:
古典部メンバー4人のほろ苦い過去と未来を取り上げた短編集です。
不正選挙で犯人にされた後輩を救おうと福部里志が奉太郎に相談を持ちかけたり、漫研の派閥争いに巻き込まれた摩耶花のネタ帳を盗んだ犯人探しをするなど、日常の謎に迫る物語に引き込まれました。
特に、奉太郎が省エネ主義を言い出した理由が明らかになる物語と、合唱祭でソロパートを任された千反田えるが行方をくらませた物語では、彼らが抱えている葛藤に心が痛み、少しだけ癒されていく展開に心が揺さぶられました。
まとめ
今回は、米澤穂信さんの『古典部シリーズ』【全6冊】の読む順番と、おすすめを紹介しました。
謎解き要素が楽しめるだけでなく、青春時代の甘酸っぱい気持ちが蘇ってくるシリーズなので、未読のものがあれば、この機会にぜひ読んでください。
コメント