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 新しいことを始めても、すぐに諦めてしまう。「自分には才能がないんだ」なんて言い訳をして、また違うことを始めようとする。しかし、そうやって始めた新しいこともすぐに諦めてしまう。またまた「才能がなかったんだ…」という言い訳を自分にして。

 もちろん、こうしたやり方を繰り返していては、いつまで経っても何かを成し遂げられることなどないだろう。しかし、多くの人たちは、こうした言い訳をしてすぐに自分の才能に見切りをつけてしまう。

 マルコム・グラドウェル氏が提唱した「1万時間の法則」をご存じだろうか。「あることを1万時間続ければその分野にずば抜けて強くなれる」という法則だが、実際に1万時間続けられる人はほとんどいない。ある研究によると、50時間ほどで90%の人が脱落し、さらに50時間が過ぎると、残り10%のうちの90%、すなわち1%の人しか続けられないことがわかった。たった、100時間でだ。

 では、どうすれば諦めずに挑戦し続けられるのだろうか。まずは、特定の分野を極めた人たちに学んでみよう。たとえば、一流のスポーツ選手。彼らは普通の人では諦めてしまうような試練を乗り越えることで一流になった。では、なぜ彼らは諦めずに挑戦し続けられたのだろうか。

 レスリングで金メダルを獲得した吉田沙保里さんは、「夢や目標があったから」諦めなかったという。どんなにつらくても達成したい目標があったから、挑戦し続けられたそうだ。

 夢や目標を持つことって、人間にとって何より大切なことなんですよ。目指すものがあるからこそ悩んでも立ち直れるし、上に上がっていけるんだと思うんです。

(吉田沙保里)

 フィギュアスケートの金メダリストである荒川静香さんは、「後悔したくなかったから」諦めなかったという。吉田沙保里さんと同じように、どうしても達成したい夢や目標があったからこそ、諦めずに挑戦することができたそうだ。

 毎日、今日死んでもいい、今日がスケート最後の日になっても後悔しない、そう思えるくらいの気持ちで過ごしていました。

(荒川静香)

 スピードスケートの銀メダリストである長島圭一郎さんは、「実力のなさを思い知る」という悔しい思いをしたから諦めなかったという。限界を知ることで、その限界を超えるにはどうすればいいのかを考えるようになったから、諦めずに挑戦できたそうだ。

 トリノで全力を出し切って、実力のなさを思い知ったのが良かったと思います。限界を知ることで、どう打開しようか模索するようになりましたから。

(長島圭一郎)

 サッカー日本代表の遠藤保仁さんも、「悔しい思いをしたから」サッカーを諦めなかったそうだ。「このままでは終われない」という熱い想いが沸き上がってきたという。

 あの時、試合に出られていたらそれで満足していたかもしれない。でも僕は一秒もピッチに立てなかった悔しさを抱えながら四年間を過ごして、今がある。この途轍もない悔しさが自分を成長させてくれたんだと思います。

(遠藤保仁)

 レーシングドライバーである小林可夢偉さんは「負けたくなかったから」、そして、プロボクサーである長谷川穂積さんは「恥だと思ったから」諦めなかったそうだ。つまり、二人には「一流であるというプライド」があったのだ。

 どんな状況でも結果を出すしかないんです。いくら言い訳しても、負ければ次はありません。敗北の事実は未来を閉ざすだけ。結局、すべては自分の責任なんですよ。

(小林可夢偉)

 減量に失敗するなんてボクサーの恥です。リングで闘う最低の条件ですからね。苦しさなんて我慢できる。

(長谷川穂積)

 そして、モンゴル出身で横綱まで上り詰めた白鵬翔さんは、「強くなりたかったから」諦めなかったそうだ。やはり、夢や目標があることが大切だとわかる。

 本当は辛くて涙が出るぐらいまでやらないとダメなんですよ。土俵に這いつくばって、それでも「立て!」と怒鳴られるくらいでないと底力が出ない。とことん追い詰められてから、「何くそ!」と奮起して、またぶつかっていくことが大事なんです。その苦しみを乗り越えた自信が、力士を強くするんですよ。

(白鵬翔)

 ◆◆◆

 さて、今回紹介した一流のスポーツ選手の名言からわかることは、「どうしても達成したい夢や目標がある」⇒「挫折や悔しい経験をする」⇒「それを乗り越えて一流であることを自覚する」というプロセスをたどっているということだ。そうした経験を積み重ねてきたからこそ、試練が訪れても諦めずに乗り越えることができるのだろう。

 つまり、私たちがまずやるべきことは、どうしても達成したい夢や目標をもつこと。そして、その目標を達成するために、「悔しい思いや挫折をしても乗り越えていく」という覚悟をもつことだ。そうすることができれば、困難があっても乗り越えていける。いや、むしろ、困難こそが自分自身を強くするチャンスになる。

 そうして諦めずに行動していけば――、1万時間を超えるときが必ずやってくる。その分野で一流と呼ばれる日が必ず訪れる。その日が来るまで諦めずに挑戦していこう。

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