「部下の行動」も「子供の行動」も文化で決まる

ライフハック

会社や家族の文化を大切にしていますか?

「文化なんて考えたことがないよ」と思われる方も多いかもしれませんが、

私たちの日々の行動の積み重ねが文化となり、部下や子供たちに大きな影響を与えています。

「徳とは信条ではなく行動に基づくべきだ」とは武士道を示す言葉ですが、

この言葉どおり、どれだけ良い言葉を並べても、行動によって築き上げられた文化には敵わないんですよね。

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文化とはどのようなものか?

では、文化とは一体どのようなものなのでしょうか。

ここでは、アップルを例に考えてみましょう。

スティーブ・ジョブズがアップルに復帰したとき、アップルは傾いていました。

ジョブズがクビになった1985年に13%だったマーケットシェアは、3.3%まで落ち込み、破綻が目前でした。

ライバルだったマイケル・デルは、アップルをどう立て直すべきかと聞かれて、「私なら会社を畳んで株主にカネを返すね」と答えたほど危機的状況でした。

しかも、パソコンのハードウェアはコモディティ化しており、今後利益を出すのは他社のハードで使えるOSを売る企業だとされていました。

ところが、ジョブズがCEOに復帰して最初に打った手のひとつは、真逆の行動でした。

他社へのOSのライセンス提供を停止したのです。

ジョブズにとってコンピュータ業界の構造など問題ではなく、「プロダクトがクソだ」ということだけが問題でした。

だからこそ、ジョブズは、プロダクトを絞って、アップルの強みであるハードとソフトを融合したユーザー体験にすべてを注ぎ込んだんですよね。

こうして、iPhoneやiPadが生み出されていったわけですが、

それが出来たのは、これまでに積み上げてきたアップルの文化、すなわち「洗練されたデザインでユーザーに驚くような体験を提供する」ことに拘ったからです。

そんな素晴らしい文化があるのに、小手先の技術で戦おうとするから、他社に負けていたんですよね。

もちろん、文化は会社によって違います。アップルの文化はAmazonでは通用しません。

Amazonでは倹約を当たり前にするために、量販店から安いドア板を買ってきて、それに脚を釘付けしてデスクとして使っていました。

そうすることで、節約できるものは節約して、ユーザーに最安値で最高のプロダクトを提供することを社員に伝えていたのです。

お金をかけて洗練されたプロダクトを生み出すアップルとは対照的です。

つまり、文化とは会社や家庭が時間をかけて築き上げてきた「これまでの行動」そのものなのです。

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文化が部下や子供にどのような影響を及ぼすのか?

では、意図的にせよ、無意識にせよ、これまで築き上げてきた会社や家庭の文化は、部下や子供にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

ウーバーの文化がひどいことは、何度もマスコミに取り上げられてきましたが、

それは、創業者であるトラビス・カラニックが善意をもって設計した文化に重大な欠陥があったからです。

カラニックは2009年にウーバーを立ち上げたとき、いくつかの文化規定を掲げましたが、共通していたのは、「負けられない」という価値観でした。

カラニックは世界有数の負けず嫌いな人間で、あらゆる手を使ってこの精神をウーバーに擦り込みました。

これが成功につながり、2016年までに企業価値が660億ドルに達したのですが、

この文化のせいで、社員たちは、あらゆる手を使って勝ちにこだわりました。

サービスが間に合わなくても、準備万端のフリをして、間に合わせのサービスでローンチしたり、

中国のライドシェア市場で一番手の滴滴出行と競争しはじめたときも、滴滴出行がウーバーのアプリをハッキングして、偽の乗客を送り込むようになると、

同じ手口でやり返すだけでなく、アメリカ本国に持ち帰り、他社に偽の乗客リストを流しながら、同時にドライバーの情報を盗んで引き抜くようになったのです。

カラニックが指示していたかどうかはわかりませんが、姑息で法律に違反してでも勝つことが大切だと社員たちは思うようになっていました。

そして、ついにスーザン・ファウラーさんのセクハラ問題で、ウーバーの異常さが世間に晒されます。

配属された初日に、彼女は上司から「セフレにならないか?」というニュアンスのメールを受け取りました。

そこで、彼女はすぐに人事に通知しますが、人事からは警告と叱責で済ませたいという回答がきたのです。仕事のできる管理職をクビにしたくなかったからです。

もちろん、法律違反ですが、法律を破ってでも勝ちにこだわる文化が根づいてしまっていたんですよね。

和田竜さんの小説『忍びの国』でも、育った環境の恐ろしさが描かれていましたが、

和田竜『忍びの国』は家庭環境の影響力に衝撃を受ける物語
家庭独自の習慣はありますか? 私は片付けを徹底するように育てられたので、子供たちがモノを散らかしているとイライラしてしまいますが…。 和田竜さんの小説『忍びの国』に登場する忍者たちは、想像を絶するような倫理観をしていました。 ...

会社であれ、家庭であれ、トップの日々の行動の積み重ねが、部下や子供たちに、どれほど大きな影響を与えているのかがわかります。

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望ましい文化をつくるにはどうすれば良いのか?

では、ウーバーのような失敗をせずに、望ましい文化をつくるにはどうすればいいのでしょうか。

先ほどアップルとAmazonの文化が違うと紹介したように、すべての家庭や企業に最適な文化などありません。

そのため、自分たちにとって最適な文化は自分で見つけるしかないのです。

とはいえ、望ましい文化を見つけるために知っておくべきことは、いくつかあります。

それは、リーダーは「ありのままでいる」べきだということです。

なぜなら、言動が一致しなければ、誰からも信用されなくなるからです。

「倹約しろ!」と言いながら、自分は豪華なホテルに泊まっているようでは、誰も倹約しなくなりますよね。

また、他人の真似をしたり、理想像を取り入れようとしないことです。

『運がいいと言われる人の脳科学』の感想にも書きましたが、自分の脳にあった幸せを追い求めなければ、絶対に幸せにはなれません。

「運がいい人」は見向きもせず、「運が悪い人」が追い求めているものとは?
 「運がいい人になりたい!」って思っていませんか?  私もできれば運のいい人になって、世間一般で言われている幸せを掴みたいと思っていましたが、『運がいいと言われる人の脳科学』を読んで、多くの人が想像する幸せを求めない方がいいのかも…と...

つまり、自然体でいながらも、「言葉」と「行動」が一致するような、自分らしい文化をつくることが大切なんですよね。

もちろん、その文化は自分だけでなく誰かの役に立つものにすべきですが、

そんな文化が築ければ、部下も子供も望ましい行動をとるようになりますよ。

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まとめ

今回は、『WHO YOU ARE』を参考に、文化の影響力について紹介してきました。

もちろん、リーダーが本気で行動を変えれば、文化はいつでもアップデートできます。

もし、部下が、子供が望ましくない行動をとっているな…と感じているようなら、自ら率先して行動を変えてみてはどうでしょうか。

おすすめ度:4.5

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