辻堂ゆめ『いなくなった私へ』は自分を認識してもらえるありがたさがわかる物語

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誰からも自分が認識されなくなったらどうしますか?

突然、親や兄弟、友人や職場の同僚たちから、認識してもらえなくなったとしたら…。

私ならどうすればいいかわかりません。

しかし、辻堂ゆめさんの小説『いなくなった私へ』の主人公は違いました。

まわりの人たちに助けられながらも、新たな一歩を踏み出すんですよね。

おすすめ度:4.5

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こんな人におすすめ

  • 誰からも認識されなくなった主人公の物語に興味がある人
  • 自分を認識してもらえるありがたさがわかる物語を読んでみたい人
  • 驚きのある物語が好きな人
  • 辻堂ゆめさんの小説が好きな人
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あらすじ:誰からも認識されないシンガーソングライターの物語

物語の主人公は、超有名シンガーソングライターの上条梨乃。

彼女はある日、目が覚めると裏通りのゴミ捨て場に寝転がっていました。

しかし、昨日の夜にマネージャーの車で家まで送ってもらった後の記憶がなく、なぜここで寝転がっていたのかわかりません。

そこで彼女は、絡んでくる酔っ払いたちを振り切り、表通りまで移動したところ、

電光掲示板に「上条梨乃自殺」という文字が流れてくるのを目にしました。

「どうして?」と思った彼女でしたが、何人かに声をかけても、誰からも上条梨乃だと認識してもらえません。

そんななか、佐伯優斗という男子大学生だけが上条梨乃だと認識してくれます。

そこで梨乃は優斗に事情を話したところ、優斗の姉である佐伯なつみの家に泊めてもらえることになりました。

もちろん、上条梨乃だとは認識してもらえなかったので、隠してです。

さらに、梨乃は自分が所属していた事務所で事務のアルバイトをすることにしました。

生計を立てるためと、自分が誰からも認識されなくなった理由がつかめるかもしれないと思ったかったからです。

こうして梨乃は新たな生活への第一歩を踏み出しましたが…。

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梨乃と同じ境遇に陥った小学四年生

何か手がかりが掴めるかもしれないと、梨乃が住んでいたマンションに行ったところ、

梨乃と同じ境遇になった小学四年生の立川樹こといっくんと出会います。

いっくんは、梨乃が自宅マンションから飛び降りたときに、逃げようとして道路に飛び出て、車に轢き殺されたと報道されていた小学生でした。

いっくんも、突然、両親からも兄弟からも認識してもらえなくなったと言います。

こうして誰からも認識してもらえなくなった梨乃といっくん、そして彼らを保護してくれた優斗が、

「梨乃といっくんは本当に死んだのか?」
「なぜ死んだのか?」
「なぜ今生きているのか?」
「優斗が認識できるのはなぜか?」

という謎について調査し始めます。

一方、優斗の姉・なつみは、ニュース番組の記者として働いていましたが、

同期からの頼みで今から二年ほど前に東京のマスコミ各社に白骨入りの封筒が送られてきたという未解決の事件について調べていました。

いまだに白骨の主が誰だったのかも、封筒を送ってきた犯人が誰なのかもわからない事件です。

この事件が、梨乃たちが認識されなくなった理由を解く鍵になるのですが、それだけでなく…。

自分を認識してもらえるありがたさがわかる物語

優斗の過去も梨乃たちの謎に迫る鍵になっていたんですよね。

実は優斗は、多くの賞を総なめにするような天才ピアニストでしたが、

中学生のときにライバルの父親に指を切られそうになってからはピアノが弾けなくなったと言います。

優斗は今でもその後遺症でピアノが弾けないと言うのですが…。

この続きは実際に読んでもらうとして、辻堂ゆめさんの小説『いなくなった私へ』は、

梨乃たちの姿を通して自分を認識してもらえるありがたさがわかる物語です。

それだけでなく、次々と提示される謎が気になる物語としても、最後に驚きが待っているミステリーとしても楽しめるので、

気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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