物語を読むだけで「オートマトン理論」と「形式言語理論」がわかる本『白と黒のとびら』

科学・テクノロジー

 オートマトン理論と形式言語理論ってよくわからないですよね。

 とはいえ、情報科学や数学、言語学や認知科学などの重要な基礎理論なので、「わからない!」で済ませておくわけにはいきません。

 そんな情報科学初心者におすすめなのが『白と黒のとびら』。ストーリーを楽しんでいるうちに、いつの間にかオートマトン理論と形式言語理論の概要が理解できます。




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 オートマトン理論とは?

 大雑把に言えば、抽象的な計算機のモデルです。

 抽象的なモデルなので、目に見えたり、手に触れるような形で存在しているわけではありません。

 コンピュータや自動販売機、自動ドア、からくり人形といった機械の「動作」や、私たち人間が行う「手続き的な行為」から、それらに共通する「計算機的な性質」を抜き出し、書き表したものです。

 オートマトンはいくつかの状態があり、その中には「初期状態」と「終了状態」があります。オートマトンに「記号」を入力すると、オートマトンの状態が変わります(「状態遷移」と言います)。

 もっとも単純なオートマトンでは、次にどの状態に遷移するかは、現在の状態と入力される記号の組み合わせによって決まります。

 物語では、状態を「遺跡の各部屋」、初期状態を「入口の部屋」、終了状態を「出口の部屋」、入力される記号を「扉」として表し、遺跡を探検する主人公とともに謎解きが楽しめます。

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 形式言語理論とは?

 形式言語とは、文字列の集合のことです。たとえば、「あいうえお」や「abcdef」、「1111」などがそうです。

 ただし、思っていることを表現したり、他人に伝えるための言語ではなく、特定の文字列からなる列を集めたものは、全て「形式言語」と見なします。

 物語では、この言語を白丸と黒丸の組み合わせで表しています。

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 なぜ勉強する必要があるのか?

 では、なぜオートマトン理論と形式言語理論を勉強する必要があるのでしょうか。

 それは以下の問いに答えられるようになるためです。

①「計算」とはそもそも何なのか?
②「計算機」にできること、できないことの境目はどこにあるか?
③人間の脳を一種の「計算機械」と見なした場合、私たちの持つ言語能力をどのように説明することができるか?

 もちろん、本書を読むだけで全てに解答できるわけではありませんが、その大枠はイメージできるようになります。

 魔術師を目指す物語の主人公と一緒に、謎だらけの洞窟や塔を攻略しながらオートマトン理論と形式言語理論に触れてみてはどうでしょうか。

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