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 畠中恵さんの小説『うそうそ』。

 しゃばけシリーズ第5弾の本作は、相変わらず病弱な若だんなが箱根で誘拐事件、天狗の襲撃、止まらない地震などの厄介ごとに巻き込まれる物語です。

 読めば、若だんなの優しさと強さに感動すること間違いなし!?

 今回は、『うそうそ』のあらすじとおすすめポイントを紹介します。

 『うそうそ』のあらすじ

 相変わらずの病弱ぶりを発揮していた若だんなにさらなる悲劇が押し寄せます。地震のせいで頭の上に籠が落ち、頭を切ってしまったのです。

 しかし、そのおかげで嬉しいことも。生まれて初めての旅、箱根に湯治に行けることになりました。

 若だんなに同行するのは、何よりも若だんなを優先する仁吉と佐吉、そして兄・松之助の三人。

 初めての旅に張り切っていた若だんなでしたが、船に乗るとすぐに仁吉と佐吉がいなくなりました。

 何かあったに違いない…。

 しかし、若だんなは、兄・松之助と二人で引き続き箱根を目指すことに。

 その結果、誘拐、天狗の襲撃、止まらない地震など、次々と難題が押し寄せてきます。

 若だんなはこれらの難題にどう挑むのか!?

 『うそうそ』のおすすめポイント

1. しゃばけシリーズ長編第2弾!?

 シリーズ第5弾の『うそうそ』は、『しゃばけ』以来の長編です。

 長編とあって、登場人物も物語の構成もオチもよく練られており、ページをめくる手が止まらなくなるんですよね。

 しかも、今回は多くの登場人物が若だんなの命を狙ってくるので、ハラハラしっぱなしです。

 これまで同様、ミステリー要素の強い時代小説ですが、緊張感も加わり、より一層楽しめる物語です。

2. 窮地に陥ったら他人を犠牲にしてもいいのか?がテーマの物語

 『うそうそ』の登場人物の多くは、窮地に陥ると他人を犠牲にしてでも自分の利益を得ようとします。

 たとえば、龍神が酷く暴れたせいで災いを被った村人たちは、生贄の娘を差し出して龍神の怒りを鎮めようとします。

 幕府から土木工事を命じられた小藩の武士たちは、若だんなたちを人質にとって土木工事から逃れようとします。

 他にも、地震をおさめるために若だんなを生贄にしようとする村人など、誰もが自分のことばかり考えているんですよね。

 読むと腹が立ってきますが、よく考えると自分も似たような選択をしていることに気づきます。責任転嫁したり、屁理屈を言ったりしながら…。

 自分の弱さを見つめ直すきっかけになる物語です。

3. 一歩でも前に進もうとする若だんなに勇気付けられる

 多くの人たちに命を狙われ、窮地に陥った若だんなでしたが、決して諦めることはありませんでした。

 なぜなら、

今を苦しいと思うのなら、次の手を打たなくてはならない。でなければ、ずっと苦しいままだ。

 と考えていたからです。どうにもならないことが起きても、出来ることをひとつでも増やそうとするんですよね。

 そんな若だんなの姿に感動すること間違いなし!?

 最後に

 畠中恵さんの小説『うそうそ』。読めば、若だんなの優しさと強さに感動する物語です。

 気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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