webstation plus

(※『しゃばけ』表紙より)


 10年ほど前に買った畠中恵さんの小説『しゃばけ』。

 久しぶりに読みましたが、病弱なのに難題に立ち向かう若旦那の姿に感動しました。読めば自分も頑張ろうと思えること間違いなし!?

 今回は『しゃばけ』のあらすじとおすすめポイントを紹介します。

 『しゃばけ』のあらすじ

 江戸有数の薬種問屋・長崎屋。そのひとり息子である一太郎は、親と妖怪たちに隠れて一人で夜道を歩いていました。どうしても行きたいところがあったからです。

 しかし、その途中で人殺しに出会います。一太郎は機転を利かせて何とか逃れましたが、これがキッカケで次々と難題に巻き込まれることに。

 個性豊かな妖怪たちと共に、一太郎はこの難局をどう乗り越えるのか!?

 『しゃばけ』のおすすめポイント

1. 個性的な妖怪たちに惹き込まれる

 一太郎は病弱で親から甘やかされていましたが、妖怪が見える能力を持っていました。この物語には、個性豊かな妖怪が多数登場するんですよね。

 まず、一太郎の側に常にいるのが仁吉と佐吉。彼らは長崎屋の奉公人として働いていますが、実は犬神、白沢と呼ばれるとても強い妖怪でした。

 仁吉と佐吉は、何よりも一太郎の身の安全を最優先します。一太郎が少し咳をしただけで、寝かしつけることも。

 他にも、鳴家と呼ばれる小鬼や囲碁の相手をしてくれる屏風のぞき、野寺坊、獺など個性豊かな妖怪が勢揃い。

 彼らの魅力に惹きこまれます。

2. 謎だらけのミステリー小説

 人殺しに襲われた一太郎。彼は頭は切れますが、病弱で部屋から外に出ることができませんでした。

 そこで、岡っ引きの清七親分の情報をもとに犯人探しをします。すると、次々と謎が浮かび上がってきました。

 たとえば、

・なぜ犯人はささいなことで人を殺したのか。
・なぜ死体の首を落としたのか。
・なぜ奪った大工道具をばらばらに売り払ったのか。
・死んで葬儀も済ませた大工に、なぜ薬を飲ませようとしたのか。
・手持ちの薬をすべて渡しているのに、これじゃないと言ったのはなぜか。

 などなど。一太郎は、この謎にどうせまる!?

3. 若旦那の選択に感動

 そんな病弱な一太郎が大きな決断に迫られます。病弱な身体をおして犯人に立ち向かうのか、それとも部屋の中でおとなしく過ごすのか。

 一太郎の決断に感動すること間違いなしの物語です。

 最後に

 畠中恵さんの小説『しゃばけ』。読めば病弱なのに難題に立ち向かう若旦那の姿に感動すること間違いなし!?

 気になった方は、ぜひ読んでみてください。

 関連記事

再読間違いなし!?伊坂幸太郎『グラスホッパー』は驚きの結末を迎える小説

(※『グラスホッパー』表紙より)  伊坂幸太郎さんの小説『グラスホッパー』。  殺し屋の鯨と蝉、そして復讐者の鈴木がそれぞれの目的を成し遂げるために殺人を犯したり、逃げ惑ったりする物語です。読めば再読したくなること間違い …

『土佐堀川』は自分の悩みがちっぽけに思える小説

(※『土佐堀川』表紙より)  古川智映子さんの小説『土佐堀川』。  NHK連続テレビ小説「あさが来た」の原作で、広岡浅子さんの生涯を描いた物語です。読めば自分の悩みがちっぽけに思えること間違いなし!?  今回は、『土佐堀 …

毎日が勝負!?池井戸潤『ルーズヴェルト・ゲーム』は会社と野球部の逆転劇を描いた小説

(※『ルーズヴェルト・ゲーム』表紙より)  毎日、闘っていますか。  私は闘っていません。会社に行って「今」という時間をやり過ごしているように思います。目の前の仕事に追われて、流されている感じ。  しかし、池井戸潤さんの …

忍者は残酷!?『忍びの国』は家庭環境の影響力に驚かされる小説

(※『忍びの国』表紙より)  和田竜さんの小説『忍びの国』。  織田信長の次男・信雄(のぶかつ)が伊賀忍者たちに煽られ、信長の忠告を無視して伊賀に攻め込む物語です。読めば家庭環境や育った環境の影響力に驚くこと間違いなし! …

伊坂幸太郎『ジャイロスコープ』はこれまでの伊坂作品とはひと味違う短編小説

(※『ジャイロスコープ』表紙より)  伊坂作品の特徴といえば、至るところに散りばめられた伏線がすべて回収されていくところですよね。  これは短編でも長編でも同じです。読了後には必ずスッキリ感が味わえます。  しかし、『ジ …

出会いがあれば別れもある!?『バイバイ、ブラックバード』は浮気性の男性を描いた小説

(※『バイバイ、ブラックバード』表紙より)  人との関係を大切にしていますか。  私は仲のいい人との関係をおざなりにしているように思います。いつでも会えると考えているからなんでしょうが、いつかは別れがやって来るんですよね …

泣けて笑える物語!?ビートたけし『アナログ』は母への愛情を綴った恋愛小説

(※『アナログ』表紙より)  ビートたけしさんの小説『アナログ』。  メールやLINE、SNSなどでいつでも繋がっていられる時代に、あえて連絡先を交換せずにアナログな関係でいる男女の物語です。読めば、母親への愛情に涙する …

人と対等に付き合ってる?伊坂幸太郎『チルドレン』は口達者な家裁調査官が奇跡を起こす物語

(※『チルドレン』表紙より)  人と対等に付き合っていますか?  私は対等に付き合っていると思っていましたが、伊坂幸太郎さんの小説『チルドレン』を読んで反省しました。障害を持っている人たちを「可愛そう」という視点で見てい …

愛情が足りない!?西加奈子『i(アイ)』は人の気持ちに寄り添いたくなる小説

(※『i(アイ)』表紙より)  人の気持ちに寄り添っていますか。  私は歳をとるにつれて、自分のことばかり考えるようになりました。東日本大震災の報道を見ても、どこか他人事です。  そんな私に人の気持ちに寄り添うことの大切 …

どんなことでも逆転できる!?阿部和重&伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』は一発逆転の物語

(※『キャプテンサンダーボルト 上』表紙より)  一発逆転したいと思ったことありませんか。  私は、仕事が予定通りに進まなかったときに思っています。特に最近は一発逆転したいことばかり…。  阿部和重さんと伊坂幸太郎さんの …