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 私たちが働く環境は日々厳しくなっています。下図は、失業率(青色)と非正規雇用労働者の割合(赤色)の推移を示したものですが、2010年以降、失業率は減少傾向にあるものの、非正規雇用労働者の割合が増加していることがわかりますよね。

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 つまり、失業率が減少傾向にあるのは、非正規雇用労働者が増えたから。決して安定した雇用が得られているわけではないのです。

 このように、私たちをとりまく労働環境は、あまりにもいろいろなことが不安定で、今は「正社員として働いているから安心」と思っている人たちも、突然、不安定な状況に追い込まれることになるかもしれません。

 そうした状況のなかで、結局、最後に頼りになるのは「頭の使い方」。ここでいう「頭の使い方」とは、学校の勉強ができるといった類のものではなく、答えのない問題に対して、これまでの自分の経験や知識、知見をぶつけて、まずはアイデアをつくり、ポジションを取る能力のことです。

 では、なぜ「答えのない問題を解く力」が必要なのでしょうか。それは、決まった問題に答えを出すのは簡単だからです。ある程度のパターン認識力を養い、勉強をこなせば、誰でもなんとかできるからです。

 また、今後はAI(人工知能)が発達するといわれていますよね。2045年には全人類の知能よりもAIが賢くなるとさえ言われています。そうした状況を考えれば、ますます決まった問題を解く力は必要とされなくなるでしょう。そこで、答えのない問題を解く力が必要になるわけです。

 答えのない問題を解く力を鍛える5つの習慣

 では、どうすれば「答えのない問題を解く力」が鍛えられるのでしょうか。

 勝間和代さんは、著書『高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人』のなかで、「頭がいい人の7つの習慣」や「頭がいい人の7つのスキル」など「答えのない問題を解く力」が身につく習慣を複数紹介されています。なかでも、私が「ぜひ身につけておきたい」と思った習慣は次の5つ。

  1. 概念化するクセをつける
  2. 本当に必要なことだけを考える
  3. 自分の意見を持ち、他人の意見に左右されない
  4. 圧倒的なメリハリとスピード感をもつ
  5. 自分を信頼する

 それぞれ簡単に説明していきましょう。

1. 概念化するクセをつける

 「概念化する」というのは、例えば、どら焼きを手に取ったとき、どら焼きが単体で存在するのではなくて、小麦粉とあんこがあって、パッケージがあって、というふうに階層に分けて考えることからはじまります。

 もし、ひと箱10個入りのどら焼きをもらったとしたら、その構成についても考えます。3個がこしあん、3個がつぶあん、3個はブルーベリー、1個がレモンという構成なら、どうしてこういう構成なんだろうと疑問に思うわけです。

 また、パッケージについても考えます。どら焼きのような和菓子は、紙のパッケージのほうが高級感があり、美味しそうに見えますよね。しかし、ビニールのほうが原価が安くて作りやすく、保存期間も長くできるでしょう。実際にどちらを選択すれば利益がでるのかを見極めるには、市場テストをしてみるしかありません。

 …などなど、どら焼きひとつとってみても、考えることは山ほどあります。こうして考えることをとめどなく繰り返していけば、幅広い問いに対して自分なりの答えをもつことができます。これが「概念化するクセ」です。

2. 本当に必要なことだけを考える

 とはいえ、あれもこれも考えていたのでは、どれだけ時間があっても足りません。そこで、必要なもの以外は全部そぎ落として、本当に必要なものだけを残す力が必要になります。

 たとえば、翌日に予定しているお客様へのプレゼン資料を上司にチェックしてもらったとしましょう。すると、ありえないほどの指摘が入りました。もちろん、すべて修正できればベストなのでしょうが、そんな時間はありません。

 こういったときにものを言うのが、「必要なもの以外をすべて削ぎ落とす力」です。では、どうすれば「削ぎ落とす力」が手に入るのでしょうか。それは、普段から他人のいうことを鵜呑みにしないことです。他人の意見に振り回されるのではなく、自分で判断して行動していくのです。

 もちろん、判断を誤って叱られることもあるでしょう。だからといって、他人の意見を聞き入れてばかりいては、考える力は育ちません。ぜひ、叱られても「自分の判断」を大切にしていきましょう。

3. 自分の意見を持ち、他人の意見に左右されない

 繰り返しになりますが、「自分の意見を持ち、他人の意見に左右されない」ことは大切です。しかし、だからといって、頑固になってはいけません。

 では、どうすれば他人の意見に左右されず、しかも頑固にならずにいられるのでしょうか。それは、「今まで得た情報のなかでは、少なくともこれがベストだ」と思える自分なりの答えを持ち、それが間違っていたときには即座に訂正する柔軟さをもつことです。

 自分の意見と他人の意見を客観的に捉え、最終的にどちらの意見を選択するかを自分で判断するのです。こうしたクセがつけば、自分の意見に固執することも、他人の意見に左右されることもなくなるでしょう。

4. 圧倒的なメリハリとスピード感をもつ

 こうして、自分の意見をもち、間違ったときには訂正、改善すればいいと思って行動するようになれば、圧倒的な「スピード」が生まれます。たとえ失敗しても、フィードバックの速さでカバーできるようになります。

 すると、どうなるのか。失敗を怖れなくなるでしょう。それだけでなく、「考える⇒行動する⇒失敗する⇒失敗を訂正する(考え直す)⇒行動する…」というサイクルを素早くまわせるので、失敗を怖れている人たちよりも多くの経験が積めます。

 その結果、答えのない問題に対して自分なりの答えをもって行動できるようになり、気づけば「天才」や「成功者」と呼ばれる人たちの仲間入りができているかもしれません。

 ビジネスの世界で何よりも大切なのは「スピード」といわれています。ぜひ、圧倒的なスピードを心がけるようにしましょう。

5. 自分を信頼する

 私たちが何よりも大切にすべきこと。それは「自分を信頼する」ことです。「やる」といったことは「やる」。「やれないこと」に対しては「やる」とは決していわない。そうしなければ、自分を信頼することができないからです。

 自分を信頼できなければ、どれだけ今回紹介した4つの習慣を身に着けようとしても、うまくいきません。「現状から変わろう」「良くなっていこう」という力が湧き出てこないからです。

 だからこそ、まずは自分の信頼を勝ち取る必要があります。正直に生きる、有言実行、その繰り返しです。人気を取ろうとか銀行の残高を先に考えたりすると、間違いなく失敗することになりますよ。

 最後に

 私自身も、今回紹介した5つの習慣が十分に実践できているわけではありません。他人の意見に流されたり、考えるのを放棄したり、「やる」といったことを後回しにしたり…、すぐに自分自身に負けてしまいます。

 しかし、ほんの少しでも行動していかなければ、いつまでたっても現状のまま。いずれリストラされることになるかもしれません。そうなってから嘆いても遅い。だからこそ、今すぐにでも、少しでも前に進んでいく、今回紹介した5つの習慣を実践していきたいと思います。

 ぜひ、私と一緒に挑戦してみませんか。

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