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 私の子どもたちを「逆境に強い子に育てたい!」と思って読んだ本なのですが、「子ども」というよりも「まずは自分が」へこたれない親になる必要がある――と痛感させられた本でした。

 内閣府の統計(2010年)によると、70万人もの若者が「ひきこもり状態」にあるそうです。しかし、「ひきこもり」とまではいかなくても、「社会で成立しているように見えて、まったく成立していない人」が多いと著者は指摘しています。

 では、どんな人が「みせかけの社会人」なのでしょうか。それは大きく次の二つの特徴をもつ社会人のことです。

  • 「ここは自分の居場所じゃない」「いやな人ばっかり」など、愚痴ばかりこぼしている人
  • 「できない理由」「やらない理由」で埋め尽くそうとする人

 これって、まさに私のこと。「私は逆境に強いんだ!」と勘違いして生きてきましたが、実はよわよわだったんですね…。では、なぜこの二つの特徴がある人は「逆境に弱い」のでしょうか。それは、他人への対応力が弱いからです。

 逆境に弱い人の2つの特徴

1. 愚痴ばかりこぼしている人

 話を聞いてくれる人に愚痴るのではなく、直接本人に言えばいい話。それなのに、なぜ直接言わないかといえば、言ったことで起こる事態や、その場の空気感に直面するのがイヤだから。「そういうことになるくらいなら、愚痴ってればいいや」という感覚です。(要約)

 まさに、その通り。自分で今の環境を変える勇気がないから、愚痴って、人のせいにして終わらせているだけ。もちろん、これでは現実は何も変わりません。そればかりか、現実逃避しているので、マイナス方向に進んでしまいます。もう愚痴るのはやめようっと。

2. 「できない理由」「やらない理由」で埋め尽くそうとする人

 「できない理由」「やらない理由」で埋め尽くそうとして、「できるようにするにはどうすればいいか」という発想がない。こういう考え方が染み付いてしまっている人は、「自分はこう」という思いやこだわりが強く、その枠組みがから外れたものには「×」をつけ、切り捨ててしまうのです。(要約)

 「自分はこう」という思いやこだわり…ホントに強いです。なので、仕事でも「こうあるべきだ!」という思いが強すぎて、そこから外れた仕事はモチベーションがあがりません。こうして、「自分」と「それ以外」を強く分けてしまい、「何も思い通りにならない」という無力感が強くなってしまうんですね。

◆◆◆

 このように、愚痴ばかりこぼしたり、自分のこだわりが強すぎる人は、どこに行ったって愚痴をこぼし、他人といい関係が築けません。「いまここ」で「目の前の相手」とどうやって関係を築くかに心を砕ける人、目の前の人を幸せにしようと思える人こそが、本当に「頭のいい人」であり、逆境への対応力の高い人なのです。(要約)

 では、なぜ私のように人間関係から逃避してしまう、逆境に弱い大人が育ってしまうのでしょうか。それは、「逆境にぶつかった経験が少ないか、それを乗り越えた経験が不足しているから」だと著者はいいます。

 子どもが集まって身体をひっつけ合って遊んでいれば、ちょっとしたいざこざやケンカはつきものです。そして、放っておけばミニ社会ができるのが人間です。その中で、もめごとを経験し、「これ以上やっちゃダメだな」とか、「ああ言っちゃったのは、よくなかったな…」などと感じ、考える。それをくり返すことで、子どもたちは対人作法を身につけていくのです。
 逆にいえば、そういう「ナマの人間関係」を経験してこなかった子にとっては、長じて出てみた社会というのは「自分の思い通りになってくれない、ただただつらい場所」でしかありません。「ケンカはダメ」「いじめられたら、すぐに言いなさい」など、親からすれば「わが子がかわいそうな思いをしないように」と思ってやってきたことが、「その子の人生にとってはどうなの?」という本質に照らし合わせてみると、決定的な欠落になってしまうのです。

 たしかに…。うちの親は「ケンカはダメ」「いじめられたら、すぐに言いなさい」と私を守ってきてくれました。その結果、自分で逆境を乗り越える力が不足してしまったのですね。だから、いまだに逆境に弱い。ということは、今からでも逆境にさらされ、それを乗り越える経験を何度も繰り返していけばいいということです。

 では次に、「逆境に強い子ども」に育てるには親として何ができるのでしょうか。著者は幼児期に次の6つを実践するべきだと言っています。(「思春期にやれること」については本書を読んでください。)

 逆境に強い子どもに育てる6つの方法(幼児期:4~9歳)

1. 幼児期の万能感をどこかでつぶす

 幼児的万能感を幼児期に断ち切れず、中学生、高校生、ひいては大人になっても持ちつづけるとどうなるでしょうか。それは「合わない症候群」となって現れます。「こんなキツイ部活、合わない」「塾の先生が合わない」「あの友達は、僕には合わない」などなど…。

 では、幼児的万能感は、どのようにして薄らいでいくのでしょうか。それは、親の側が、「我慢する」ことをわが子に少しずつ教えていくことによってです。自分たちの家族の基準をしっかり持ち、わが子に「ダメなものはダメ」と、しっかりその基準を示してあげます。(要約)

2. ポジティブな言葉を使う

 いつも会話の最後を「よかったね」で終わらせるというもの。ケンカをしても、「仲直りができてよかったね」、子どもを叱ったあとも「本当はあなたのことを思って叱ったんだよ。いい勉強になってよかったね」という具合に、何が起きても基本的には「〜でよかったね」で終わりにします。

 このようにプラスの気持ちで終えるようにすることで、どんなことに対しても、こどもは「あっ、よかったんだ」といい感情で対応していくことを学べます。(要約)

3. 頑張ってもダメだったときは、「そんなこともある。次!」

 どんなに努力しても、うまくいかないこともある。この事実を社会に出る前に知っておくことには意味があります。しかし、引きずりすぎてもいけません。

 わが子の頑張りが実を結ばないときに、親まで一緒にしょげってしまっては子どもは落ち込むばかりです。こういうときには、「そんなこともある!さあ、次!」とパッと切り替える、離れのよさを親は示してあげましょう。(要約)

4. 男の子は「オス」のまま育てる

 男の子を育てる場合、「ケンカや取っ組み合いは悪」という文化を押しつけ過ぎてしまうのはよくありません。彼らが大人になっていくための通過儀礼である「健全な男の子同士の関わり」が阻害されてしまいます。その結果、仲間づくりからわが子を遠ざけてしまいかねません。(要約)

5. 安易に「事件化」しない!

 「子どものケンカに親が介入し、子どもは友を失う」と私はよく言っています。子どもの世界でのちょっとしたケンカやぶつかりあいを、親がいちいち事件化していたら、それが当たり前の社会に出たとき、その子はあっという間にポキンと折れてしまいます。(要約)

6. 頑張れる子の根底にあるのは、自己肯定感

 まず核となるのは、「お母さんからの愛情を心から信じられている」ということ。そのうえで、どんなに小さくてもいいので、逆境を乗り越える体験をたくさんさせていくこと。そのくり返しの中で子どもは、お母さんから離れて、社会的自信=自己肯定感を強くしていけます。(要約)

 まとめ

 今後、日本はますます厳しい状況にさらさていく――といわれています。超高齢化社会の到来、ロボットによる雇用の減少などなど、逆境にさらされる機会が多くなっていきます。そんな社会で生き抜いていくには、「逆境でもへこたれない力」が必要になるでしょう。

 しかし、今の私たち家族は…、逆境によわよわ家族なので、このまま生きていけばひとたまりもなく飲み込まれてしまいます。というわけで、今日から逆境に負けない、へこたれない家族になれるよう挑戦していきたいと思います。まずは、仕事から頑張ろうっと。

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