webstation plus

 他人をあれこれ評価していませんか?

「あいつは仕事のやり方が悪い」
「いい人なんだけどダサいよね」
「あれじゃ、結婚できなくて当然」

 などなど。もし、普段からこのような陰口を言っているようなら、キッカケさえあれば友人を失くしてしまうかもしれませんよ。

 『白ゆき姫殺人事件』のあらすじ

 週刊誌のフリーライターである赤星雄治のもとに化粧品会社で働く狩野里沙子から電話がかかって来ました。美人で優しい先輩・三木典子が雑木林で殺害されたというのです。

 この事件に興味を持った赤星は、三木の同僚から取材を始めました。その結果、一人の容疑者が浮上します。三木と同期入社の城野美姫です。彼女は三木と比較されコンプレックスを抱いていた、だから三木を殺害したのではないか、と。

 その後、赤星は、城野の大学時代の同級生や小学校時代の親友、両親や地元住民に取材を重ねていきます。彼女は無罪だと主張する人物も現れますが、その多くは「城野だったらやりかねない」と彼女が犯人だと言わんばかりの主張をしました。中学時代には「呪いの力」でまわりの人たちを不幸にしたとか、ボヤを起こして大惨事になりかけたことがあるとか。

 赤星は、彼女らの主張をさらに脚色して「城野が犯人」と言わんばかりの記事を週刊誌に載せましたが――。実は城野は全くの無罪だったという物語です。

 良い面を見る人、悪い面を見る人

 身近な人が犯罪者かもしれない。そう聞かされたとき、「やっぱり!」って思ってしまうものなのでしょうか。

 誰にでも良い面もあれば、悪い面もあります。もし、他人の悪い面ばかりを見ているのだとしたら…、「あいつだったらやりかねない」と思ってしまうのかもしれませんね。

 先日、『水曜日のダウンタウン』という番組で、「無人販売の野菜を買い占めたら農家の人は盗まれたと思うか?それとも売れたと思うか?」という企画がありました。私なら間違いなく「盗まれた!」と思うでしょうが、多くの農家の方たちは「売れた!」と素直に喜ばれていました。

 この企画からも、同じ出来事でも良い面を見る人もいれば、悪い面を見て卑屈になる人がいることが分かります。

 私は物事の悪い面を見がちなので、もう少し良い面が見られるように、他人を信頼できるように変わっていく必要がありそうです。

 その方法は、『嫌われる勇気』にも書かれていましたが、まずは他人を無条件で信じる習慣をつけることからでしょうか。

 そうすれば、不必要に他人を傷つけることもなくなるはずですね。

 関連記事

「対等な関係」ってどんな関係?/伊坂幸太郎『チルドレン』感想

 伊坂幸太郎さんの小説『チルドレン』は、家裁調査員という聞きなれない職業を目指す学生時代と、その職業に就いてからの出来事を描いた物語です。『サブマリン』という続編が出ているので、復習の意味もこめて再読したのですが、本当に …

「表現の自由」は守るべきなのか?/有川浩『図書館戦争』

 私たち日本人は、昔から「表現の自由」を制限されて生きてきた。たとえば、江戸時代。江戸時代には、キリスト教や幕府批判が禁止され、出版物から言論にいたる「幅広い表現」が取締りの対象であった。実際、幕府の軍事体制を批判する内 …

辞める勇気をくれる小説『ちょっと今から仕事やめてくる』

 昨年、電通の新入社員が過労自殺した事件が話題になりましたよね。この事件をキッカケに電通のブラック企業っぷりが次々と明かされていますが、この事件に限らず、仕事が原因で自殺をする人が後を絶ちません。  では、なぜ彼らは自殺 …

ろくでもない男しか登場しない恋愛小説『恋のゴンドラ』

 この小説に登場する男性が一般的だとすると、多くの女性は男性に失望するのではないでしょうか。なぜなら、ろくでもない男しか登場しないからです。 女性の気持ちを察して行動するのでモテるが、隙あらば浮気しようとする男 女性の気 …

40歳以降の人生を輝かせる方法/重松清『トワイライト』

 40歳という年齢は、「人生の節目」なのかもしれない。  たとえば、有名な心理学者であるユングは「40歳は人生の正午である」と言った。人生を太陽の軌道にたとえるなら、40歳は正午(ピーク)であり、それを過ぎると衰えていく …

リーダーシップとは大人の甘さ/和田竜『のぼうの城』

 「リーダーシップ」と一言でいっても、いろいろなタイプがある。たとえば、織田信長。彼は自分に反抗する勢力を徹底的に打ち壊して、自分が理想とする社会を実現しようとした。いわゆる「破壊者」「革命児」タイプのリーダーシップを発 …

低俗な雑誌や本は、読むだけで誰かを傷つける/『陽気なギャングは三つ数えろ』感想

 警察には事実を、ネットには面白い脚色を  というポリシーでブログを書かれている方も多いと思いますが、あまりにも脚色しすぎると、「とある週刊誌」のように名誉毀損で訴えられることになるかもしれません。ダイエットであれ、お酒 …

自分を客観的に見ることの大切さを教えてくれる漫画『デスノート』

 自分を客観的に評価できていますか?  ある有名な実験によると、多くの人が自分を客観的に評価できていないことがわかっています。その実験とは、「あなたはクルマの運転が他人よりも上手いと思いますか?」という質問に対して、約8 …

今の生き方でどれくらい生きるつもり?/『終末のフール』感想

 「才能もないのに努力するのは時間のムダだ」とか、「新しいことを始めるよりも、今やっている何かを諦めることが大切だ」っていう人いますよね。実は、こういった言葉の背後には、「私たちはいつか死ぬ」という当たり前の事実が隠され …

「ロボットに奪われない仕事」をしよう/池井戸潤『銀行総務特命』

 グーグルの創業者であり、現CEOのラリー・ペイジは、人口知能の急激な発達によって、現在私たちが担当している仕事のほとんどはロボットがやることになるという。加えて次のように断言している。  「近い将来、10人中9人は、今 …