伊坂幸太郎『シーソーモンスター』感想/嫁姑問題を解消するには自分をさらけ出して向き合うしかない!?

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 嫁姑問題って大変ですよね。

 私も結婚してしばらくは毎日泣きそうになりながら嫁姑問題と向き合っていましたが、伊坂幸太郎さんの小説『シーソーモンスター』を読んで、それらの日々が懐かしく思い出されました。

 どれだけ努力をしても対立してしまう人たちがいるんですよね。そして、対立を解消するにはお互いが自分をさらけ出して向き合うしかないことに気づける物語です。




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 嫁姑問題に悩まされる主人公の物語

 では、あらすじから。

 物語の主人公は、製薬会社に勤める北山直人。彼は、同居している妻の宮子と母のせつが仲違いしていることに悩まされていました。

 せつの好きな童話が見つからないといっては嫌味を言いあったり、子供が生まれないことで言い争いをしたりとケンカが絶えなかったからです。

 しかし、そんな状況に誰よりもショックを受けていたのは宮子でした。彼女は、特殊部隊で活躍していた元情報員で、メンタルには誰よりも自信があったからです。

 そんな穏やかではない日常を過ごしていたある日。もっと穏やかではない出来事が起こります。直人と宮子がデートから帰ってくる途中に謎の男たちに襲われたのです。

 このとき、宮子は紙袋で直人の視界を隠し、特殊部隊で培ったスキルを活かして男たちを返り討ちにしましたが、その後もセールスを装って謎の男が押しかけてくるなどの事件が多発しました。

 宮子は義母のせつが自分の命を狙っているのではないかと疑いますが…。そんなある日。直人が拉致されます。

 宮子は彼を助けに向かいましたが、彼女の力をもってしても倒せない男があらわれました。そこに助けに現れたのが…。

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 嫁姑問題だけでなくライバルでも同じことが起きる

 この続きは実際に本書を読んでもらうとして、宮子はせつと上手くいかなかった理由を遺伝子に求めました。

 小説内では、海族と山族という生まれながらに対立した民族の物語が語られますが、それと同じようにメンタルを鍛えあげた彼女でも感情にあらがうことができなかったからです。

 というのが、小説『シーソーモンスター』で描かれている嫁姑問題ですが、近未来を描いた『スピンモンスター』でもライバル同士で似たような問題が起こりました。

 こちらも簡単にあらすじを紹介すると、物語の主人公は幼い頃に高速道路で自動運転車同士が衝突事故を起こして両親と姉を亡くした水戸直人。

 彼は小学校に入学して衝突相手である檜山景虎と再会しました。実は檜山もその事故で両親と妹を亡くしていたのです。

 そんな彼らは出会ってすぐにお互いのことを目の敵にするようになりましたが、大人になってフリーの郵便局員として働くようになった水戸が、新幹線である人物に出会ったことがキッカケで対立がさらに深まりました。

 水戸が新幹線で出会った人物は、寺島という名の研究者で、彼は手書きのメッセージを中尊寺という人物に渡して欲しいと依頼してきます。

 そして、その後。彼は新幹線を急停止させ、高架から落ちて死んでしまいました。この寺島を警察官として追いかけていたのが檜山だったのです。

 こうして彼らは追う立場と追われる立場になってさらなる対立を深めていきますが…。

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 対立が起きることで人は進化していく

 実は、彼らにとって対立は成長するために必要なことでした。それだけでなく、嫁姑問題もライバル同士の対立も、自分をさらけだして相手に向き合うことではじめて解決できることがわかる物語なんですよね。

 というわけで、伊坂幸太郎さんの小説『シーソーモンスター』は、対立を解消するには自分をさらけ出して一歩踏み出す必要があることがわかる物語ですが、

 それだけでなく、サスペンスとしても、描かれた近未来に驚かされる物語としても、最後に驚きがまっている物語としても楽しめるので、気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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