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 企業の人員整理がとまらない。今でも多くの企業が社員を「リストラ部屋」に追い込んでいる。「リストラ部屋」とは、リストラ対象者を集め、社内失業状態にし、退職に追い込むことを目的とした部署だ。あのソニーですら「リストラ部屋」があるという。人件費を減らさなければ利益を確保できないというのが、その理由のようだ。

 とはいえ、リストラ部屋に追い込まれた社員はたまったものではない。午前9時に出社し、割り当てられた席についても、何も仕事がない。自らのコネで社内の受け入れ先を探すか、早期退職して転職先をみつけるか、あるいは何をいわれても居座り続けるしかない。

 本来、ここで力を発揮するのが「自らの武器」となる専門知識や経験であるが、他人でも十分代替がきく汎用的な人員、すなわちコモディティであれば、それさえも難しい。

 では、どうすればいいのか。結論からいえば、リストラ部屋に追い込まれる前に力をつけておくしかない。追いやられても「自らの力」で次の仕事を生み出せる専門知識や経験を手に入れておくしかない。

 それには、まず「断る力」が必要だ。現在の私たちの能力は、これまでの時間配分によって決まっているところが大きいからだ。

 たとえば、マルコム・グラドウェルは、「ある分野に1万時間費やせば、その分野にずば抜けて強くなれる」という法則、「1万時間の法則」を提唱している。ビル・ゲイツも、イチローも、ビートルズも、若い頃に1万時間を超えて「得意分野」に励んでいたから結果が出せたというのだ。

 だから、私たちにも「時間」が必要になる。自分の「得意分野」のために使う時間だ。そして、その時間を確保するには、他人のいうことに従ってばかりいてはいけない。たとえば、次のような行動をとっているようなら気をつけたほうがいいだろう。

  • 上司が思いつきで仕事を命じてくるので、本当に大事な仕事が後回しになる。
  • 仕事の能率をアップさせても、まわりの目が気になるので仕事が断れず、だらだらと職場に残らざるを得ない。
  • 食事やお酒、カラオケなどのお付き合いが断れずに困っている。

 たしかに、他人からの誘いやお願いを「断る」にはリスクがつきまとう。相手から嫌われるかもしれないし、断った責任をとる必要に迫られるかもしれない。しかし、だからといって、何も考えずに「他人のいうこと」に従っていては、いつまでたっても自分のための時間を確保することなどできないだろう。

 それだけではない。他人の言うことに従ってばかりいては、自分で考える力を失ってしまう。思考停止になってしまう。さらに、その状態で成果が出てしまえば、「他人からの指示に従うこと」に満足することになるだろう。すなわち、コモディティな人員から抜け出せなくなってしまう。

 だから、自分のアタマで考え、行動する必要があるのだ。もちろん、すべての誘いやお願いを「断る」必要などない。しかし、何も考えずに全てを受け入れてはいけない。断るかどうかを判断してから、回答するようにすべきである。そうして、少しでも自分の得意分野に時間を使えるようにしていけば、きっとコモディティから抜けだせるだろう。

 さて、こんな話がある。商品開発でマーケティングをするときのポイントは、具体的なターゲットを絞り込むことが大前提であるという。すべての人に好かれる商品やサービスなど存在しないからだ。

 これは私たち人間に置き換えても同じことが言える。すなわち、すべての人から好かれることなどないのである。だから、嫉妬されたり、嫌われたりするのが嫌だからといって、断らずにムダな時間を過ごすのはやめよう。むしろ、断っても相手から信頼されるくらいの「気合」と「誠実さ」をもって結果で示していくべきだ。そうすれば、たとえ、リストラ部屋に追い込まれても、すぐに次のチャンスが見つかるはずだ。

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