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 あなたは、なぜ、読書をするのだろうか。もし、単なる情報収集のために読書をしているようなら、もったいないことをしている。なぜなら、読書は「考える」という行為を通じて、はじめて価値が生み出せるからだ。

 そもそも、情報収集は単なる作業でしかない。どれだけ作業を繰り返したところで、物知りにはなれても、仕事の能力が高まるわけではない。何か偉大な発明や発見につながるわけでもない。だから、本を読んで得た知識を自分のなかに取り組んで実践し、軌道修正してさらに繰り返し実践し、結果を出していく必要がある。それが、お金を稼ぐ読書だ。

 では、どうすれば「お金を稼ぐ読書」ができるのだろう。結論からいえば、次の三つを実践することだ。

  1. 著者のバックボーンを知る
  2. 想像しながら読む
  3. 時間があったら本は読まない

 まず「著者のプロフィール」を確認し、実際に結果を出している人かどうか確認しよう。なぜなら、本というのは、結果を出していなくても書けてしまうからだ。実際、頭の中で考えたイメージをあたかも実際に起こった出来事のように書いている人もいる。だから、まずはプロフィールを確認する。そうすれば、行動をともなわない意見に振り回されずに済むだろう。

 とはいえ、自分が本を読むときには、実践へのイメージづくりが必要だ。すなわち、大小さまざまな仮説を立てながら読む必要がある。「これはこういう意味があるのではないか」「この主張の根拠は何か」「ここはこう考えれば仕事に応用できるのでは」「これが成り立つのは、こういう前提条件が必要ではないのか」という仮説を立てるのだ。そして、本を読みながら頭のなかで仮説を検証し、その検証が不十分なら、他の文献(学術書や専門書)をあたり、納得するまで考えていく。この一連の行動が自分の血肉となる。

 思考の枠組みを広げる「モデル・リーディング」も効果的だ。たとえば、自分自身の重要な決断の局面において、もし自分が松下幸之助さんなら、もし自分が稲盛和夫さんなら、もし自分が孫正義さんなら、どういう決断を下すのかを考えてみる。もちろん、そのためには、彼らがどういう行動をとってきたのかを普段から学んでおく必要がある。具体的には、彼らの著作を読んで、自分のアタマのなかに彼らのイメージを創りあげていくのだ。そうすれば、判断に困ったときに役立つ。

 では、最後に「時間があったら本は読まない」ことについて。ある程度、まとまりのある時間が確保できるのなら、その時間は読書をするよりも、「考える」か「アウトプットする」時間にあてたほうがいい。なぜなら、どれほど素晴らしい知識を手に入れても、アイデアがひらめいたとしても、行動しなければ意味がないからである。私たちが最優先すべきなのは、「考えて、アウトプットする(実践する)」ことなのだ。

 「考える」というのは、たとえば「どうすればお客様にもっと喜んでもらえるのか?」、「自信のあるサービスをどうすれば広められるのか?」を解決する方法をひねり出すこと。そして、「アウトプット」とは、実際に企画書を作る、原稿やコラムを書く、取引先を開拓すべく電話をかける、などがそうだ。

 そもそも、自分のやるべきことが明確であれば、本を読んでいる時間などないはず。読書時間:1に対して、考える時間:5、実践する時間:10を目安に、アウトプットする時間を増やしていこう。

 さて、私たちは「読書」という行為そのものが尊いものだと勘違いしてしまいがちだ。たしかに、新しい情報を得る、勉強することは素晴らしいことである。しかし、どれだけ情報を得たとしても、勉強したとしても、アウトプットしなければ何の意味もない。だからこそ、読書で得た情報、知識、感情を何からの形でアウトプットするクセをつけていこう。そうすれば、その読書はいつかお金に変わるはずだ。

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