読書していますか?
私は読書が大好きで、暇さえあれば小説を読んでいます。
そこで今回は、2021年に読んだ小説をすべて紹介していきます。
ミステリーや恋愛、日常系など異なるジャンルの小説をごちゃ混ぜにして紹介していきますが、
本屋さんや図書館で、思ってもいなかった小説と出会う「あの感覚」を味わってもらえればと思います。
本選びの参考になれば嬉しいです。
2021年に読んだ小説をランキング形式でご紹介
では早速、2021年に読んだ小説をランキング形式で紹介していきます。それぞれのあらすじと感想はリンク先を参照してください。
第15位 恩田陸『きのうの世界』
おすすめ度:
物語は、「塔と水路」がアピールポイントの田舎町で、ある人物が殺人事件の聞き込みをするところから始まります。
その殺人事件とは、水無月橋という水が流れていない木の橋の上で、市川吾郎という中年男性が亡くなっていたというものでした。
犯人は未だ捕まっておらず、凶器も見つかっていません。第一発見者である田中健三も、事件発生から2週間後に亡くなっていました。
とはいえ、事件の謎はこれだけではありませんでした。
吾郎は東京にある大手電機メーカーで営業をしていましたが、ある晩上司の送別会の席から忽然と姿を消し、その1年後に遠く離れたこの町で、死体となって発見されたのです。なぜなら…。

第14位 海堂尊『螺鈿迷宮』
おすすめ度:
物語の主人公は、落第を繰り返すへなちょこ医学生の天馬大吉。彼は、交通事故で両親を亡くし、その遺産を頼りにして学業に励まず、麻雀三昧の生活をしていました。
そんな天馬に、小学校からの同級生で、時風新報という弱小新聞社で働く別宮葉子から、碧水院桜宮病院に潜入取材をしてほしいという依頼がきます。
厚生労働省からの依頼で、地雷企画だと聞かされた天馬は断りましたが、雀荘で怪しげな男を相手に賭け麻雀をして、百万円の借金をしたので、仕方なく潜入取材をすることにしました。
こうして碧水院桜宮病院に潜入することになった天馬でしたが、そこは死を司る病院だけあって、怪しげな雰囲気が漂っていました。
それだけでなく、結城の義理の息子である立花善二が桜宮病院に入ったきり、消息が途絶えていたんですよね。そこで天馬は立花を探し始めますが…。

第13位 海堂尊『ナイチンゲールの沈黙』
おすすめ度:
物語の主人公は、東城大学医学部附属病院で患者の愚痴を聞き続ける田口公平。彼は、水落冴子という女性歌手が救急で運ばれてきたことで、次々と難題に巻き込まれることになりました。
彼女は今話題の歌姫でしたが、アルコール依存症で、残された時間はそれほどありませんでした。そんな歌姫を運んできたのは、小児科病棟の看護師・浜田小夜と同期の看護師・如月翔子です。
彼女たちは、忘年会終わりの飲みに向かう途中で、冴子のマネージャーからライブに来ないかと誘われ、彼女が血を吐いて倒れる瞬間を目撃したので、救急車を呼んだのです。
こうして冴子は東城大学医学部附属病院の「ドア・トゥ・ヘブン」と呼ばれるVIP室に入院することになりましたが、その直後、小夜が担当していた子供の父親が何者かによって殺害されます。
田口先生は、水落冴子の主治医となり、子供相手に不定愁訴外来を行い、さらには警察庁も加わって犯人探しをするハメになりましたが…。

第12位 今村夏子『父と私の桜尾通り商店街』
おすすめ度:
物語の主人公は、フィアンセである伸樹さんから去年のクリスマスプレゼントに貰った白いセーターを大切にしているゆみ子。
彼女は、クリスマスイブの晩ご飯は外食にしようと思い立ちましたが、ホテルに行ったことがなく、着ていく服も持っていなかったので、いつも通り「お好み焼き屋」に行くことにしました。
ところが、クリスマスイブの三日前に伸樹さんの姉であるともかから、子供たちを預かってくれという電話がかかってきます。そこで仕方なく子供たちを教会に連れていくことにしましたが、
子供のひとりが神父さんが話している途中に突然大声で叫び出します。慌てたゆみ子は、その子の口を押さえましたが、叫ぶのをやめるどころか、何度もゆみ子の胸をパンチしてきました。
さらに、母であるともかに「この人に殺されそうになった」と言うんですよね。その結果…。

第11位 芦沢央『悪いものが、来ませんように』
おすすめ度:
物語の主人公は、柏木奈津子と庵原紗英。彼女たちは、「紗英」「なっちゃん」と呼び合うほど仲良しでしたが、それぞれ悩みを抱えていました。
奈津子には娘がおり、おっぱいとオムツ替えと抱っことお風呂と寝かせつけの毎日に嫌気がさしていました。
「6ヶ月を過ぎると楽になる」という母の言葉が信じられないほど疲れ切っていました。仕事を見つけ、専業主婦から抜け出したいと願っていたのです。
一方の紗英は、食事の支度、買い物、掃除、洗濯、洗い物、育児をすれば、仕事をしなくてもいい毎日を羨ましく思っていました。
子供が欲しくて仕方がなく、はやく専業主婦になりたいと願っていたのです。それだけでなく、夫の浮気で悩んでいたんですよね。そこで、浮気の悩みを奈津子に相談したところ…。

第10位 東野圭吾『素敵な日本人』
おすすめ度:
子供たちが独立し、夫婦二人きりになった前島達之と康代夫婦は、お正月の朝に近所の神社に初詣に行きました。
そこで、お賽銭箱の前で倒れている男性を見つけます。はじめは酔っ払いかと思っていた前島夫婦でしたが、倒れていたのは町長でした。
前島夫婦はすぐに警察に通報しましたが、やって来た警察官は「新年会があるのに」「正月なのに」と面倒くさがるばかりです。
神社の宮司もお賽銭が少ないとぼやいてばかりいます。そんな彼らの姿を見ていると、前島夫婦の決意は揺らぎました。
彼らがお正月に立てた決意とは…。

第9位 西崎憲『ヘディングはおもに頭で』
おすすめ度:
物語の主人公は、浪人生の松永おん。彼は志望する大学に2回落ちており、3回目を受験すべきか悩んでいました。
とはいえ、大学に行くべき理由は明らかでした。安定した会社に就職して、安定した日常を送るためです。
しかし、彼はそれほど勉強していませんでした。多くの時間を弁当屋のアルバイトとして過ごしていました。
そんな彼が新しくフットサルを始めます。高校時代の友人である智樹から誘われたのがきっかけでしたが、実際にプレーをすると楽しくなってきたからです。
さらに、すごく上手い人のプレーを見て、「おまえも、やってみろよ」と言われた気がしたからです。こうしてフットサルを始めたおんでしたが…。

第8位 今村夏子『あひる』
おすすめ度:
物語の主人公は、医療系の資格を取るために終日実家で勉強している私。
私のほかに家には両親がいましたが、弟の将太は10年前に結婚して家を出て行ったので、娘である私と3人で暮らしていました。
そんな私の家に、「のりたま」というあひるがきます。前の飼い主は父が働いていた頃の同僚でしたが、隣の県で暮らす息子一家と同居することになったので、手放すことになったのです。
こうして私の家にのりたまがやって来たわけですが、のりたまが来てすぐに高学年の小学生たちが家に来るようになります。両親は孫ができたみたいだと喜びました。
ところが、しばらくすると、のりたまはストレスで食欲が落ち、どんどん衰弱していきます。そこで、父がのりたまを病院連れて行ったところ…。

第7位 寺地はるな『水を縫う』
おすすめ度:
物語の主人公は、高校に入学したばかりの松岡清澄。彼は縫い物が好きでしたが、そのせいで中学生の時に、「男が好きなん?」と同級生に聞かれて嫌気がさしていました。
そんな質問をしてくる同級生をバカじゃないかと思っていたのです。調理や裁縫のスキルを性的嗜好と結びつけるなんて突拍子がなく、仮にそうだとしても、だからなんだと思っていたからです。
こうして清澄は、いじめられることはありませんでしたが、なんとなく浮くようになりました。家族からも「友達がいない子」として認識されていました。
そんな清澄が高校に入学して、宮多という同級生とラインを交換します。
しかし、宮多を中心とする5人グループは「にゃんこなんとか」という清澄が知らないスマホゲームの話で盛り上がっていたので、一人で刺繍の本を読もうとしたところ…。

第6位 池井戸潤『民王』
おすすめ度:
物語の主人公は、内閣総理大臣になったばかりの武藤泰山。彼は総理大臣になってすぐに解散するように言われましたが、解散時期については慎重になっていました。
彼が所属する民政党が、この前の参議院選挙で大敗して、ねじれ国会になっていたからです。
ところが、内閣が発足してすぐに、国土交通大臣に任命した江見が問題発言をします。さらに、その問題発言を野党から追求されていたときに、息子と人格が入れ替わってしまったのです。
泰山の息子・翔は、京成大学に通う大学生でしたが、夜な夜なクラブで遊び歩き、親のツケで高級ワインを呑んで騒ぐようなバカ息子でした。
そのせいで、2回も留年していましたが、反省していませんでした。そんな翔が、父の代わりに国会で答弁することになり…。

第5位 千早茜『透明な夜の香り』
おすすめ度:
物語の主人公は、ある出来事がきっかけでアパートの自室で引きこもりになった若宮一香。
彼女は駅前の本屋さんで働いていましたが、辞めてからしばらく経っていたので、新たな仕事を探していました。そんなとき、スーパーの掲示板で求人広告を見つけます。
そこには、詳しい内容は書かれていませんでしたが、それでもその番号に電話をしたところ、調香師である小川朔(さく)の家政婦として働くことになりました。
朔は、一香と出会った瞬間に、彼女がカバンにクリムゾンスカイという薔薇を入れていたことを言い当てるなど、匂いを嗅ぎ分ける天才的な能力を持っていました。
それだけでなく、嘘を見抜くことができたんですよね。そんな朔と、彼に仕事を運んでくる興信所の新城と行動を共にするようになった一香でしたが、実は彼女にもある秘密があり…。

第4位 相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』
おすすめ度:
物語の主人公は、推理作家の香月史郎。彼はこれまで幾つかの難事件を解決してきましたが、それは霊能者である城塚翡翠(じょうづかひすい)という若い女性と行動を共にしてきたからでした。
翡翠は霊能力を使って犯人を特定できましたが、霊能力には証拠能力がないため、犯人を捕まえることがでませんでした。そこで、香月が理論を組み立てて犯人を追い詰めることにしたのです。
こうして彼らはコンビを組んで難事件に挑むようになったわけですが、彼らの出会いは望ましいものではありませんでした。
香月の大学の後輩である倉持結花が、占い師から「女の人があなたを見て泣いている」と言われ、紹介された翡翠に会いに一緒に来て欲しいと頼まれたことがきっかけでした。
しかし、翡翠と出会って一週間後。結花は何者かによって自宅で殺害されます。そこで翡翠は霊能力を使って結花の魂を呼び出したところ…。

第3位 坂木司『アンと青春』
おすすめ度:
物語の主人公は、梅本杏子。彼女は、前作『和菓子のアン』でみつ屋というデパ地下にある和菓子屋でアルバイトを始めましたが、本作でもデパートを舞台に繰り広げられる謎に迫ります。
今回、杏子が気になった謎は、新春・和菓子フェアで見かけたクレームをつける男性の言葉でした。
その男性は、金沢和菓子・柿一という和菓子屋で接客をしていた男性店員にさんざん嫌気を言った挙句、
「いつまでこんな飴細工の鳥を置いておくつもりなんだか」
と言い残して去りました。この言葉には、一体どんな意味が込められているのか…。

第2位 海堂尊『ジェネラル・ルージュの凱旋』
おすすめ度:
物語の主人公は、患者の愚痴を聞き続ける仕事をする田口公平。彼は、伝説の歌姫である水落冴子の担当医になり、慌てふためいていましたが、それよりも気になることがありました。
『救命救急センター速水部長は、医療代理店メディカル・アソシエイツと癒着している。
VM社の心臓カテーテルの使用頻度を調べてみろ。ICUの花房師長は共犯だ』
という匿名の内部告発文書が田口先生の院内ポストに投げ込まれていたからです。
田口先生は早速、高階病院長に相談したところ、「エシックス・コミュニティにお願いしましょう」と言われます。
しかし、エシックスは、バチスタスキャンダルのときに表舞台から姿を消した曳地助教授が立ち上げた組織で、対田口リベンジ・チームとして立ち上がった組織だったのです。
それでも田口先生は、エシックスの沼田委員長に会いに行きますが…。

第1位 青山美智子『ただいま神様当番』
おすすめ度:
物語の主人公は、OLの水原咲良(さくら)。彼女は短大時代の同級生から合コンに誘われましたが、頭数合わせだったことを知ってショックを受けました。
そんな咲良は会社でも部長と上手くいっておらず、退屈な毎日を過ごしていました。だからこそ、「私が楽しめる順番はいつ回ってくるのだろう」と悩んでいたのですが…。
ある日の朝。いつものようにバス停に行くと、大好きなアイドルグループの初回限定版のCDが落とし物として置かれているのを見つけます。
咲良はそのCDを家に持って帰って堪能しましたが、次の日に目を覚ますと、「神様当番」という大きな文字が手首から肘にかけて書かれていました。
さらに、神様と名乗るお爺さんが部屋にいて、「わしのこと、楽しませて」と言い出します。こうして咲良はCDを貰った代わりに神様を楽しませることになりましたが…。

まとめ
今回は、2021年に読んだ小説をジャンルごちゃ混ぜにしてランキング形式で紹介してきました。
どれも魅力的な本ばかりなので、未読のものがあれば、この機会にぜひ読んでみてください。
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