Pythonを使い始めると、モジュールとか、パッケージとか、ライブラリとか似たような言葉が多数登場します。
そして、これらを使うには「import」をする必要があるのですが、imoprtがどのような役割を果たしているのか、よくわかりませんよね。
そこで今回は、モジュール、パッケージ、ライブラリの意味と、importの使い方を紹介します。
モジュール、パッケージ、ライブラリとは?
まず、モジュールとは、関数やクラスなどをまとめて書いたPythonファイル(.py)のことです。
短いプログラムであれば、コマンドラインに直接入力して実行することもできますが、ある程度長いプログラムになると、.pyファイルに書いた方が便利ですよね。
そして、このモジュールは、他のプログラムから呼び出して使うことができます。このときに使うのが「import」です。
具体的には、以下のように.pyファイルの先頭に書いてモジュールを使うことを宣言します。
import モジュール
次にパッケージは、複数のモジュールから構成されたものです。似たような機能のモジュールをひとつにまとめて、メンテナンスや管理をしやすくしているんですよね。
パッケージもモジュールと同様に、他のプログラムから呼び出して使うことができ、importを使って宣言します。
import パッケージ
最後にライブラリですが、Pythonでは厳密に定義されておらず、モジュールやパッケージのことを指して使われることが多いようです。
importの基本的な使い方
では次に、importの基本的な使い方を説明します。
ここでは、ランダムに要素を選択したり、乱数を生成するのに便利なrandomモジュールをimportしてみましょう。
次のサンプルプログラムでは、リストのデータからランダムに1つ選んで出力しています。
◆サンプルプログラム:
import random list = [1, 2, 3, 4, 5, 6] num = random.choice(list) print(num)
プログラムをみてもらえばわかりますが、importしたモジュールの関数を使うときは、「モジュール名.関数名」として呼び出します。サンプルプログラムでは「random.choice()」として呼び出しています。
ただし、同じ関数を何度も呼び出す場合、パッケージ名やモジュール名を繰り返し書くのは面倒ですよね。そんなときに便利なのが「from」です。
「from モジュール名 import 関数名/変数名」とすると、モジュール名を省略して呼び出すことができます。
◆サンプルプログラム:
from random import choice list = [1, 2, 3, 4, 5, 6] num = choice(list) print(num)
先ほどは「random.choice()」として呼び出す必要がありましたが、今回のサンプルプログラムでは「choice()」とモジュール名を省略して呼び出すことができました。
また、「as」を使えばモジュール名を別名に置き換えることができます。
◆サンプルプログラム:
import random as rd list = [1, 2, 3, 4, 5, 6] num = rd.choice(list) print(num)
「import モジュール名 as 別名」と宣言することで、好きな名前に置き換えることができます。サンプルプログラムでは、「import random as rd」と宣言しているので、「rd.choice()」として関数を呼び出すことができました。
もちろん、複数のパッケージやモジュールをimportすることもできます。改行して順番にimportしていきましょう。
◆サンプルプログラム:
import random import numpy as np list = np.array([1, 2, 3, 4, 5, 6]) num = random.choice(list) print(num)
最後に
今回は、モジュール、パッケージ、ライブラリの意味とimportの使い方を紹介してきました。
とはいえ、多くの記事では、モジュール、パッケージ、ライブラリという名前がごちゃまぜに使われていたりするので、混乱することも多いと思います。そんなときは、このエントリをぜひ参考にしてください。
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