「積の微分と商の微分」のやり方

科学・テクノロジー

この前の記事で合成関数の微分について説明しましたが、今回は積の微分と商の微分について説明します。

「合成関数の微分」のやり方
この前の記事で微分の公式とその導出方法について説明しましたが、今回は合成関数の微分について説明します。 合成関数の微分とは、たとえば、\(h(x)=(x^2+3)^6\) などのように、2つ以上の関数の合成で成り立って...

積の微分と商の微分とは、たとえば、「\(p(x)=f(x) \times g(x)\)」や「\(r(x)=f(x) \div g(x)\)」などのように、2つ以上の関数の掛け算や割り算で成り立っている関数を微分するときに役立つ計算テクニックです。

掛け算や割り算の微分ができるようになると、対応できる関数の幅が広がりますよ。

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積の微分のやり方

では早速、積の微分から説明します。

\(p(x)=f(x) \times g(x)\) のとき、\(f(x)\) と \(g(x)\) をそれぞれ微分すると、

$$f'(x)=\lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)-f(x)}{h}$$

$$g'(x)=\lim_{h \to 0} \frac{g(x+h)-g(x)}{h}$$

となります。これを用いて \(p'(x)\) を計算すると、

\begin{align*}
p'(x) & = \lim_{h \to 0} \frac{p(x+h)-p(x)}{h} \\
 & = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)g(x+h)-f(x)g(x)}{h} \\
 & = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)g(x+h)-f(x)g(x+h)+f(x)g(x+h)-f(x)g(x)}{h} \\
 & = \lim_{h \to 0} \frac{\{f(x+h)-f(x)\}g(x+h)+f(x)\{g(x+h)-g(x)\}}{h} \\
 & = \lim_{h \to 0} \Bigl\{\frac{f(x+h)-f(x)}{h}g(x+h)+f(x)\frac{g(x+h)-g(x)}{h}\Bigr\} \\
 & = f'(x)g(x)+f(x)g'(x)
\end{align*}

と求めることが出来ました。ちなみに、\(g(x+h)\) は \(h \to 0\) で \(g(x)\) になります。

では、ここで簡単な例題を解いてみましょう。

\begin{align*}
\{(x^2+x+1)(x^3+1)\}’ & = (x^2+x+1)'(x^3+1)+(x^2+x+1)(x^3+1)’ \\
  & = (2x+1)(x^3+1)+(x^2+x+1)3x^2 \\
  & = 2x^4+2x+x^3+1+3x^4+3x^3+3x^2 \\
  & = 5x^4+4x^3+3x^2+2x+1 \\
\end{align*}

式を展開しなくても積の微分が解けましたね。

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商の微分のやり方

では次に、商の微分について説明します。

\(r(x)=f(x) \div g(x)\) のとき、\(f(x)=r(x)g(x)\) と展開して先ほど説明した積の微分を使うと、

$$f'(x)=r'(x)g(x)+r(x)g'(x)$$

となります。これを \(r'(x)\) について解くと、

\begin{align*}
r'(x) & = \frac{f'(x)-r(x)g'(x)}{g(x)} \\
& = \frac{1}{g(x)}\{f'(x)-\frac{f(x)}{g(x)}g'(x)\} \\
& = \frac{1}{g(x)}\{\frac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{g(x)}\} \\
& = \frac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{\{g(x)\}^2} \\
\end{align*}

と求めることができました。

では、こちらも簡単な例題を解いてみましょう。

\begin{align*}
\Bigl(\frac{x+1}{x^2+1}\Bigr)’ & = \frac{(x+1)'(x^2+1)-(x+1)(x^2+1)’}{(x^2+1)^2} \\
& = \frac{(x^2+1)-(x+1)2x}{(x^2+1)^2} \\
& = \frac{x^2+1-2x^2-2x}{(x^2+1)^2} \\
& = \frac{-x^2-2x+1}{(x^2+1)^2} \\
\end{align*}

また、商の微分の公式を使うと、\(-n\) 乗の微分を求めることができます。

\begin{align*}
(x^{-n})’=\Bigl(\frac{1}{x^n}\Bigr)’ & = \frac{(1)'(x^n)-1\cdot(x^n)’}{(x^n)^2} \\
& = \frac{0\cdot(x^n)-1\cdot nx^{n-1}}{x^{2n}} \\
& = \frac{-nx^{n-1}}{x^{2n}} \\
& = -nx^{n-1-2n} \\
& = -nx^{-n-1} \\
\end{align*}

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まとめ

今回は、積の微分と商の微分のやり方について説明してきました。

積の微分と商の微分は複雑な微分を計算するときに役立つテクニックなので、ぜひ覚えておきましょう。

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