ネガティブ思考に陥っていませんか?
この前のエントリでも紹介しましたが、私たちは非常に多くのことを考え、決断を下しています。しかし、その約8割がネガティブな内容だという研究結果があるくらい脳は心配性なんですよね。
では、なぜネガティブ思考に陥りやすいのでしょうか。実は、脳の進化の過程をたどると、見えてくるものがあります。
「ネガティブ思考」は生き残るための戦略だった
私たちの祖先は、いつも危険と隣り合わせで生きてきました。ライオンなどの凶暴な動物にいつ襲われるかわからない環境で狩猟や採集をしてきました。
とはいえ、何も対抗措置をとらなかったわけではありません。集団を作って対抗することにしたのです。
一人ではライオンと戦えなくても、集団なら戦えそうですよね。だからこそ、私たちの祖先は、いかに優秀な集団をつくるか、また個人としては、いかに集団に受け入れてもらえるかを意識して行動してきました。
集団に受けれてもらうには、他人の評価に敏感になったり、気配りをしなければいけません。さらに、自分のやりたいことよりも周りと同調することを優先したり、独自の考えよりも集団の意見を大切にする必要があります。
こうしたプロセスを経て、太古の昔から私たち人間の脳は進化してきたので、ネガティブ思考に陥りやすくなったのです。必要以上にまわりを意識するのもそのためです。
もちろん、今でも集団で暮らしていることに変わりはありませんが、昔ほど集団を意識しなくても生きられますよね。一人になったからといって死ぬ確率が高くなるわけでもありません。
そこで、ポジティブ思考の登場です。
ポジティブ思考の第一歩は「自分探索」
「自分探索」と聞くと、旅に出るイメージがあるかもしれませんが、ここでいう「自分探索」とは、自分の感情に向き合うことです。
たとえば、利害関係や実現性などを考えずに、純粋に以下の質問に答えてみます。
「うれしい、楽しいと思うことは?」
「自分が大切にしていることは?」
「自分の強みはどこにありそう?」
具体的なイメージができれば、それだけで楽しい感情が湧き上がってきますよね。好きなこと、楽しいことに目を向けると、人は誰でもポジティブになれます。
つまり、過去のポジティブな経験を思い出して、脳を前向きな感情でリセットするんですよね。そして、イメージしたことを少しでも行動に移してポジティブな経験を積んでいきます。
これが習慣化できれば、ネガティブ思考は断ち切れます。
ちなみに、ネガティブ思考を断ち切るのは「朝」が効果的です。毎朝、くりかえし実践すれば、脳は確実に変化します。
なぜ、朝に行動したほうが良いかというと…。
「目覚めから3時間」が脳のゴールデンタイム
朝、目が覚めてからの3時間が脳にとってのゴールデンタイムだからです。
その時間帯は、脳の働きが最も活発になることが研究結果でも明らかになっています。実際に、「ビジネスで成功を収めている人」や「幸せな人生を送っている人」の多くが、この時間帯をうまく活用しています。
ベストセラー作家である村上春樹さんが朝型人間なのも有名な話ですよね。
また、朝にネガティブ思考を断ち切ることができれば、その日一日の行動が大きく変わります。
人間の脳というのは、「失敗するかもしれない」「自分にはできるわけがない」といった消極的な思考に陥ると、途端に発想や行動にブレーキを掛けてしまう「悪いクセ」があるからです。
だからこそ、ネガティブ思考は朝に断ち切る必要があるんですよね。
もちろん、ワクワクするような夢や目標をイメージしてポジティブな気持ちになれたとしても、実際に行動を起こしてポジティブな経験を積んだとしても、すぐにネガティブ思考に戻るかもしれません。
しかし、毎日続ければ、脳は確実に変わります。この積み重ねがネガティブ思考を断ち切ってくれます。
というわけで、まずは小さなことからでも始めてみませんか?