相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』は霊能力を扱ったどんでん返しが楽しめるミステリー小説

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霊能力は本当にあると思いますか?

私はまったく信じていませんでしたが、相沢沙呼さんの小説『medium 霊媒探偵城塚翡翠』を読んで、本当にあるのかもと興味を持ちました。

それだけでなく、ラストのどんでん返しで、清々しい気持ちになれたんですよね。

おすすめ度:4.5

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こんな人におすすめ

  • 霊能力に興味がある人
  • 異なる種類のミステリーが楽しめる物語を読んでみたい人
  • どんでん返しがある物語が好きな人
  • 相沢沙呼さんの小説が好きな人
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あらすじ:霊能者と組んで難事件に挑む推理作家が主人公の物語

物語の主人公は、推理作家の香月史郎。

彼はこれまで幾つかの難事件を解決してきましたが、

それは霊能者である城塚翡翠(じょうづかひすい)という若い女性と行動を共にしてきたからでした。

翡翠は思わず息を呑むほど美しい容姿をしており、ドジでウブな性格だったので、香月は出会ってすぐに彼女の魅力に惹かれます。

一方の翡翠は霊能力を使って犯人を特定できましたが、霊能力には証拠能力がないため、犯人を捕まえることができずに悩んでいました。

そこで、香月が理論を組み立てて犯人を追い詰めることにしたのです。

こうして彼らはコンビを組んで難事件に挑むようになったわけですが、彼らの出会いは望ましいものではありませんでした。

香月が大学の後輩である倉持結花から、「一緒に霊能者と会ってほしい」と言われたことがきっかけで出会います。

占い師から「女の人があなたを見て泣いている」と言われた結花が、その数日後から奇妙な夢を見るようになったので、

紹介された翡翠に会うために一緒に来て欲しいと頼まれたことがきっかけでした。

翡翠は結花と出会ってすぐに、嫌な予感がするので注意を払って欲しいと香月に言います。

しかし、その一週間後。翡翠の予感どおり、結花は何者かによって自宅で殺害されました。

そこで翡翠は霊能力を使って結花の魂を呼び出したところ…。

という物語が楽しめるミステリー小説です。

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感想①:霊能力は本当に存在するかもと思える

あらすじで、翡翠は霊能力が使えると紹介しましたが、

相手の職業や性格は匂いで感じることができるという抽象的な感覚と、理論的な裏付けが組み合わさっていたので、読んでいて「霊能力は本当に存在するのかも」と納得させられました。

たとえば、倉持結花は、枕元に立つ女性の霊を見た直後に殺されます。

この事件について翡翠は、アイルランドの「バンシーという妖精が泣くと死者が出る伝説」と同じことが起こったのではないか…と推理しました。

バンシーは、泣き女とも言い、かつては葬儀の際に雇われて、故人のために涙を流す職業が変化を遂げて妖精の伝承となったと言い、

さらに世界各地で泣き女をみた人たちが数日後に亡くなるという現象が起きていると言います。

このような歴史的背景が随所にちりばめられているので、読んでいて納得させられたんですよね。

また、霊媒には制限があり、たとえば殺害や事故などで非業の死を遂げた者の魂は、その人間が死んだ場所が判明しない限り呼び出せないと言います。

この制限が霊媒をリアリティあるものにしています。

東野圭吾さんの小説『予知夢』では、幽霊やポルターガイスト現象を主人公の湯川准教授が否定していく物語が楽しめましたが、

東野圭吾『予知夢』感想/幽霊やポルターガイスト現象はすべて科学で説明できる!?
 幽霊やポルターガイスト現象を信じていますか?  私はあまり信じていませんが、東野圭吾さんの小説『予知夢』の主人公はまったく信じていませんでした。それどころか、すべての心霊現象は科学的に説明できると信じて疑わないんですよね。 ...

この小説では、霊能力は本当に存在するのかもと思えるミステリーが楽しめました。

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感想②:異なる種類のミステリーが楽しめる

この物語では、あらすじで紹介した倉持結花が殺害された事件を含めて、4つの事件が楽しめます。

他の3つの事件についてそれぞれ簡単に紹介すると、

  • 作家の黒越篤が水鏡荘という、かつて魔術師が魔術や降霊をするために建てた館で殺される事件
  • 女子高生が裸にされるも、性的な暴行は受けずに次々と絞殺されていく事件
  • 犯人の手がかりが何ひとつ掴めていない関東地方を騒がせている連続死体遺棄事件

と、異なる種類のミステリーが楽しめるんですよね。

伊坂幸太郎さんの小説『死神の精度』でも、異なる種類のミステリーが楽しめましたが、

伊坂幸太郎『死神の精度』は人間らしさとは生きる意味を追い求めることだと思える物語
自分の行動に意味づけをしていませんか? 「なぜこの仕事をしているの?」「なぜこの本を読んでいるの?」「なぜブログを書いているの?」…などなど。 私はどんなことでも「なぜ?」を考えないと気がすまない性格なので意味づけをしていますが...

この物語でも、容疑者から犯人を推理するものや、どうやって殺害したのか、何のために殺害を繰り返しているのかを推理するものなど、

異なる種類のミステリーが楽しめるので、最後まで物語に惹きつけられました。

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感想③:最後はどんでん返しが用意されている

さて、この物語では最後にどんでん返しが用意されています。

最後の100ページほどで、これまで信じてきたものが覆されるので、読んでいて清々しい気持ちになれるんですよね。

塩田武士さんの小説『騙し絵の牙』でも、最後に驚かされましたが、

塩田武士『騙し絵の牙』は情熱と信念、そして野望を持たない人間に望ましい未来は訪れないことがわかる物語
 情熱と信念、そして野望を持って生きていますか?  私はあまり表には出しませんが、それらを持って毎日を過ごしているつもりです。しかし…。  塩田武士さんの小説『騙し絵の牙』を読んで、それらを持たない人間に望ましい未来は訪...

この物語でも、最後に驚かされたので、スッキリできました。

とはいえ、少し「あくが強い」驚きが用意されているため、評価が分かれる物語でもあります。

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まとめ

今回は、相沢沙呼さんの小説『medium 霊媒探偵城塚翡翠』のあらすじと感想を紹介してきました。

霊能力に興味が持てるだけでなく、最後に驚けるミステリーなので、気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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