東野圭吾『マスカレード・イブ』は幸せ演出する人ほど心に闇を抱えていることがわかる物語

おすすめ小説

幸せを演出していませんか?

私は演出してまで人から幸せに思われたいとは考えていませんが、

東野圭吾さんの小説『マスカレード・イブ』を読んで、幸せを演出する人ほど、心に深い闇を抱えていることに気づきました。

それだけでなく、ラストで驚きが味わえる物語だったんですよね。

おすすめ度:4.0

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こんな人におすすめ

  • 心に闇を抱える犯人の素顔を暴く物語を読んでみたい人
  • ラストで驚きが味わえる物語が好きな人
  • 前作『マスカレード・ホテル』が楽しめた人
  • 東野圭吾さんの小説が好きな人
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あらすじ:元恋人から助けて欲しいと頼まれる主人公の物語

物語の主人公は、ホテル・コルテシア東京で働く山岸尚美。

彼女はこのホテルで働くようになって4年が経っていましたが、偶然、元恋人の宮原隆が客としてやってきました。

彼は元プロ野球選手のマネージャーのような仕事をしており、テレビの企画で海外に行く前にこのホテルに泊まることになったと言います。

尚美はそんな彼から「夜に会えないか?」と誘われましたが、断りました。

ところが、夜になると宮原から、「不倫相手が姿を消したので助けて欲しい」という電話がかかってきます。

その不倫相手はこれまで何度も自殺未遂をしており、今回は「サヨウナラ」と言い残して去ったというのです。

そこで尚美は仕方なくその女性を探すことにしますが…。という物語が楽しめるミステリー小説です。

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感想①:尚美と新田が出会う前の前日譚が楽しめる短編集

この小説では、あらすじで紹介した物語を含めて5つの短編が楽しめます。

前作『マスカレード・ホテル』では、フロントクラークの山岸直美と刑事の新田浩介が出会ってからの物語が描かれていましたが、

この小説では彼らが出会う前の前日譚が楽しめます。

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それぞれ簡単に紹介していくと、

  • 新人の新田がホワイトデーの夜に実業家を殺した犯人とその真相を明らかにしようとする物語
  • 美人女性作家だと噂されるタチバナサクラが中年男性だということを隠す手伝いをする尚美の物語
  • 大学教授の岡島が殺害された事件の謎を尚美と新田が出会うことなく解き明かそうとする物語
  • 宿泊客と付き合っているという女性が彼に会いたいとしつこく尚美に言ってくる物語

畠中恵さんの小説『しゃばけ』シリーズでも、魅力的なキャラクターたちの前日譚が描かれていましたが、

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この小説でも、尚美と新田の新人時代の物語や前作で触れられたエピソードが描かれているので、ファンにはたまらない一冊です。

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感想②:心に闇を抱える犯人の素顔を暴く

この小説では、心に闇を抱える犯人たちの素顔を暴く物語が描かれています。

新人の新田がホワイトデーの夜に実業家を殺した犯人とその真相を明らかにしようとする物語では、新田が夫を殺されて悲しむ妻の闇に迫ります。

殺された夫は数多くの飲食店を経営する実業家で、社員思いの人でした。

家族の行事を無視して仕事をする社員を叱るほど家族思いの人です。

そんな夫と数年前に結婚した彼女は、高級タワーマンションで暮らし、また彼女が経営する料理教室も順調で、何もかもが順風満帆に見えました。

しかし、輝かしい仮面の下には怖ろしい素顔が隠されていたんですよね。

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この小説では、幸せを演出する人ほど心に深い闇を抱えていることがわかる物語が楽しめました。

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感想③:ラストで驚きが味わえる

さて、この小説では、どの短編でもラストで驚きが味わえます。

美人女性作家だと噂されるタチバナサクラが中年男性だということを隠す手伝いをする尚美の物語でも、単純に中年男性を隠す物語では終わりません。

また、宿泊客と付き合っているという女性が彼に会いたいとしつこく尚美に言ってくる物語では、

前作『マスカレード・ホテル』と直接つながる物語が楽しめるので、もう一度前作を読み返したくなるんですよね。

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この物語では、マスカレードの名に相応しく、犯人たちがつけた仮面が剥がれたとき、想像を超える裏切られ方をするので驚かされます。

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まとめ

今回は、東野圭吾さんの小説『マスカレード・イブ』のあらすじと感想を紹介してきました。

前作『マスカレード・ホテル』の前日譚としても、驚きが味わえるミステリーとしても楽しめるので、気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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