webstation plus

boy_01

 私たちは、誰一人として同じ脳を持っていません。

 両親の遺伝子の掛け合わせによって生じる存在としての個性があり、さらに、人生最初の三年間に与えられた環境によって、脳の神経回路に偏りが生じるからです。

 ここでいう脳の神経回路とは、この世を感知するために使われるもので、生れ落ちた瞬間に人生最大数を誇ります。そのため、赤ちゃんの脳は感じる天才だといえるでしょう。

 しかし、三歳の誕生日を迎えるまでに、脳の神経回路数は激減します。おそらく、この世のどの環境にも適応できるように生まれてきて、人生最初の三年間で周囲の環境を感じきり、その環境に必要な神経回路だけを残すからでしょう。

 こうして、私たちの脳は、この世でたった一つの脳になり、きらめくような個性を持つわけですが、それにも関わらず、あこがれの誰かを目指したり、世間一般での価値観(誰もがうらやむ成功)を目指すと、どうなるのでしょうか。

 結論からいえば、脳の神経回路が健全に機能しなくなるため、幸せを感じることができません。脳にとっての幸せは、その脳に聞いてみるしかないのです。

 だからこそ、世間一般で言われている幸せではなく、自分の脳にあった幸せを追い求める必要があるわけですが、運が悪い人たちはこれができていません。なぜなら、自分の脳が何を求めているのかわかっていないからです。

 では、どうすれば、自分の脳にあった幸せを追い求めることができるのでしょうか。

 「自分の脳にあった幸せ」を追い求めるたった一つの方法

 それは、「今を無邪気に楽しむこと」です。今目の前にあることだけに集中し、他のことを思い悩んだり、不安に思ったりしないことです。そのためには、次の三つに捉われないようにする必要があるのですが…、なかなか難しいですよね。

  1. 結果を意識しすぎる
  2. 過去や未来にとらわれる
  3. ネガティブ思考を積み重ねる

 とはいえ、これらに捉われていては今を無邪気に楽しむことができません。それぞれ、どのように対処していけばいいのか考えてみましょう。

1. 結果を意識しすぎる

 仕事や家事・育児、趣味に至るまで、結果を意識しすぎていませんか。もし、そうだとしたら、もう少しリラックスしてみましょう。そのほうが結果が出やすくなるからです。

 たとえば、良いアイデアというのは、気分転換に散歩をしたり、音楽を聴いたり、友達と雑談しているときに「ひらめく」といわれています。それは、私たちの脳が、楽しんで何かをするときにフル回転するからです。

 つまり、結果を出したければ、結果を意識せずに今を楽しむ必要があるということ。禅問答のようですが、結果を出す必要があるときこそ、結果を意識せずに今を思いっきり楽しむようにしていきましょう。

2. 過去や未来にとらわれる

 私たち人間は、「言葉」と「劇的な記憶力」を手に入れる代わりに、必要以上に恐怖を覚えるようになりました。

 たとえば、出産。私たち人間が生きていくうえで、最も強い痛みを感じるのが出産だと言われていますが、犬は出産のときでさえ、それほど痛みを感じているようには見えません。だからこそ、犬は安産の象徴だといわれているわけですが、犬だって人間と同じように痛みを感じているはずです。

 では、なぜ犬は出産のときでさえ、けろりとしていられるのでしょうか。

 それは、人間のように陣痛の合間に過去の陣痛を思い返して身体を硬くしたり、次の陣痛の痛みを想像して怯えたりしないからです。つまり、過去や未来にとらわれずに、今この瞬間だけを生きているからです。

 もちろん、お産は仕方がないとしても、普段の生活でこんなことをしていては身体がもちませんよね。受験生やアスリート、ビジネスパーソンや子育て中のお母さんなど、長丁場で戦う人にとって、過去や未来に捉われてしまうのは致命的です。

 そもそも、過去をどれだけ振り返ったところで、今が変わるわけではありません。また、未来は今の積み重ねで決まります。だからこそ、過去や未来に必要以上に思いをはせるのはやめ、今を無邪気に楽しむようにしていきましょう。

3. ネガティブ思考を積み重ねる

 とはいえ、どうしても今を無邪気に楽しめない…という方もおられるでしょう。その最大の原因は、過去からのネガティブ思考の積み重ねにあります。

 私たちの脳内には、認識や思考、発想などに使われる神経線維ネットワークが張り巡らされています。それこそ、天文学的な数のネットワークが存在し、縦横無尽に使うことができるのですが――、現実には特定のネットワークばかりを使っています。

 それは、特定の神経ネットワークを使えば、その神経ネットワークが強化されるからです。よく使う思考ほど、どうしても使いやすくなってしまうわけです。年を重ねるほど頭がかたくなるといわれる理由がこれ。

 そのため、ネガティブ思考を積み重ねていけば、ネガティブな神経線維ネットワークが強化され、どんな出来事に対しても、ネガティブ思考に陥りやすくなってしまうのです。

 では、どうすればネガティブ思考から抜け出せるのでしょうか。それは、少しでもネガティブな考えが浮かんだら、即座に対応して忘れてしまうこと。すぐに解決できない問題だとしても、今目の前にあることに集中して、やはり忘れるしかありません。

 こうした無邪気さが、脳の神経回路の自由を生み出し、「しなやかな発想」と「幸福感」をつくりだしてくれます。ネガティブなことはすぐに忘れて、ポジティブなことに意識を向けるようにしていきましょう。

 世間一般に言われている幸せではなく、自分の脳にあった幸せを追い求めよう

 昔、人工知能学会で「絶世の美女をつくる」という試みがありました。数多くの美女の顔を分析して、最高と思われるパーツと、その配置の黄金比を割り出し、CGで合成したそうですが、誰もがこの美女の顔を覚えられなかったといいます。

 もしかすると、私たちの人生もこれと同じなのかもしれません。誰もがうらやむような世間一般で言われている「幸せ」を追い求め、手に入れることができたとしても、本当に幸せになれるとは限りません。絶世の美女の顔と同じように、手に入れてみれば、記憶としてまったく残らない可能性があります。

 では、どうすればいいのでしょうか。やはり、自分の脳にあった幸せを追い求めるしかありません。そのためには、今を無邪気に生きること。まるで子どものように、今を楽しんでいくことです。そうすることができれば、今よりもずっと運が良くなり、楽しい毎日を過ごすことができるはずです。

 関連記事

なかなか疲れが取れないのはなぜ?/今すぐできる疲れの取り方

 しっかり寝たのに、まったく疲れがとれない…。なぜ? 「年をとったから?」 「体力がなくなったから?」 「サプリメントを飲んでいないから?」  答えはどれも「NO!」です。結論からいえば、血のめぐりが悪くなっているからな …

幸せになりたいなら今すぐやるべき3つのこと

(※『四つ話のクローバー』表紙より)  幸せになりたいと思っていませんか?  しかし、どれだけ幸せになりたいと願っても、今のままでは幸せになれません。幸せになれる人は、今この瞬間も幸せを感じているからです。  では、どう …

よくわからない体調不良は「首こり」が原因!?

 原因がよくわからない体調不良に悩まされていませんか。  私は悩まされていました。頭がぼんやりしたり、疲れやすかったり、お昼を過ぎると急激に眠たくなったり。  実はこのような体調不良は「首こり」に原因があるそうです。もっ …

残業しても評価されない時代がやってきた!?

 週休三日と聞いてどう思いますか?  「休みが増えて嬉しい!」と思う人もいるでしょうが、それほど単純な話ではありません。これまでと同じ成果を出しながら休まなくてはいけないからです。  ヤフーではすでに2017年4月から子 …

「欲しいものが手に入らない!」と嘆く前に知っておきたい3つのこと

 欲しいものがなかなか手に入らない。そんな悩みを抱えていませんか?  お金、家、クルマ、人気、承認、役職、名誉、健康、愛情などなど。どれだけ望んでも手に入らないものってありますよね。  この原因を突き詰めて考えていくと、 …

人間らしく生きている?『漫画 君たちはどう生きるか』はこれからの人生について考えたくなる漫画

(※『漫画 君たちはどう生きるか』表紙より)  人間らしく生きていますか?  私は人間らしく生きていると思っていましたが、『漫画 君たちはどう生きるか』を読んで反省しました。ダサい生き方をしていることに気づいたからです。 …

死ぬときに後悔する10のこと

(※『死ぬときに後悔すること25』表紙より)  「先生は、後悔したことありますか?」  体が自由に動かせない。満足に歩けない。日中も寝ている時間が多くなった。思考力も以前のようには働かない…。  そんな終末期の患者が医師 …

年を取ると時間が経つのが速いと感じるのはなぜ?3つの仮説で考察

 大人になってから、あっという間に一日が過ぎていきませんか。朝起きて仕事をはじめたと思ったら、すぐにお昼ご飯。その後も、会議に出たり、電話をしたり、パソコンに向かっているだけで、気づいたときにはすでに夜。あとは、家に帰っ …

ネガティブ思考をやめる方法/『脳を最高に活かせる人の朝時間』

 私たちは本当に多くのことを考えている。「お昼ご飯は何を食べようか」「仕事が終わってから何をしようか」など、いつも何かを考えている。しかし、そのおよそ8割がネガティブな内容であることが、研究結果によって明らかになった。も …

自分らしく生きるために必要な力/『直感力』

 私たちは「お昼ご飯」から「結婚相手」にいたるまで、さまざまなことを自由に選択することができる。しかし、「お昼ご飯」でも「結婚相手」でも、すべての選択肢を検討することなどできない。そんなことをしていては、どれだけ時間があ …