『図書館内乱』の感想にも書きましたが、人間関係って難しいですよね。
しかも、人間関係の悩みのほとんどは他人に原因があると考えがちですが、『自分の小さな箱から脱出する方法』によると、実は自分にあるそうです。
「そんなわけあるか!」と言いたくもなりますが、自分の問題を他人のせいにして誤魔化しているんですよね。
小さな箱=自分だけを特別扱いする世界
たとえば、電車やバスの座席に座っているとき、隣の席に誰も座って欲しくないからといって、新聞を広げたりしていませんか。
あるいは、子どもが夜泣きをしたので起きてあやそうとしたけれど、面倒になったのでパートナーが起きるのを待ったりしていませんか。
それとも、仕事の期日が迫っているけれど、ちょっとくらい遅れても良いか…なんて後回しにしたりしていませんか。
もしそうだとしたら、自分の小さな箱に入っている証拠。他人のためにやるべきことをやらず、自分を特別扱いしているからです。
では、なぜこれが問題なのでしょうか。
それは、こうした行動を取ると、自分を正当化するために、あらゆる現実を歪めて見るようになるからです。
座席で新聞を広げている人は、他の人を自分と同じように「座りたい」というニーズを持った人間としてではなく、スペースを奪いにくる脅威だと思い、
子どもをあやさない人は、自分のことは棚に上げて、すぐに子どもをあやさないパートナーを親として失格だと心の中で罵り、
仕事を後回しにする人は、どれだけ自分が忙しいか、疲れているかを自分に言い聞かせて正当化するなど、とにかく現実を歪めて見てしまうからです。
こうなると、どれだけ自分が悪くても、他の人が悪く見えて仕方ないんですよね。
さらに、この状態が続くと、自分を正当化することが当たり前になってしまい、どこに行っても、誰と話しても、人を悪く言うようになります。
それだけでなく…。
他の人まで道連れにする
たとえば、子どもが夜遊びをするようになったので、近所の人たちの目を気にして、厳しく叱ったり、口うるさくなったとしましょう。
すると、子どもは、親が口うるさいからと言って、余計に夜遊びをするようになります。
そうなると、親はより口うるさくなり、子どもはより夜遊びをするようになるんですよね。
つまり、お互いが自分の嫌がることをするように仕向けているのです。
子どもが夜遊びをせずに家にいても、「今日は珍しく家にいるのね」なんて嫌味を言って、夜遊びするように仕向けたりします。
このように、本来の目的を忘れて、自分を正当化することに全力を注ぐと、自分だけでなく、他人までも不幸に道連れにします。なんだか悲しいですよね。
では、どうすれば、このような悲しい状態から抜け出せるのでしょうか。
相手のために何ができるのか?と考えよう
それは、相手を恨んだり責めたりするのをやめ、相手に関心を持とうとすること、つまり、相手のために何かしたいと思えば、箱から抜け出せます。
先ほども書いたように、誰かを非難している限り箱から抜け出せません。それだけでなく、相手まで不幸にしてしまいます。
だからこそ、他の人も自分と同じニーズを持った人間なんだという視点を持って、人と接していきましょう。
そうすれば、人間関係の多くの悩みが解決できるはずです。
コメント