有川浩『図書館戦争』は好きな本がいつでも読める幸せを実感できる物語

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私は学生の頃は読書にまったく興味がなく、専門書ばかり読んでいましたが、今では読書が楽しくて仕方ありません。

読書のもつ魅力に気づいたからです。

それだけでなく、有川浩さんの小説『図書館戦争』を読んで、もっと多くの本が読みたくなったんですよね。

おすすめ度:3.0

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こんな人におすすめ

  • 図書館戦争シリーズが好きな人
  • 表現の自由が奪われた世界に興味がある人
  • 恋愛とアクション要素のある物語が好きな人
  • 有川浩さんの小説が好きな人
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あらすじ:表現の自由が奪われた世界が舞台の物語

物語の舞台は武装化した図書館。

公共秩序を乱したり、人権を侵害する表現を取り締まる法律として、「メディア良化法」が成立・施行された結果、

多くの本が検閲され、取り締まられるようになりました。

この物語の主人公である笠原郁も、高校生の頃に、大好きだった童話の完結話を買おうとしたところ、

検閲に引っかかり、目の前で本を取り上げられたひとり。

「こじきのおじいさん」という表現が検閲対象になったのです。

そんな彼女の本を救ってくれたのが、図書隊員の青年でした。

彼は武装化した集団・良化特務機関から本を取り返してくれます。

これがキッカケで彼に恋をした郁は、顔も名前も覚えていない憧れの人を追いかけて図書隊員になることを目指しました。

そして、数年後。夢が叶って図書隊員になった郁でしたが…。

という物語が楽しめます。

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表現の自由を奪われた物語では面白くない

念願の図書隊員になった郁でしたが、訓練は想像以上に厳しいものでした。

それだけでなく、上官の堂上はなぜか必要以上に郁に厳しく当たります。

同僚の手塚も何かにつけて郁に突っかかってきました。

それでも郁が負けなかったのは、顔も名前も覚えていない「あの彼」に恋をしていたからですが、

それだけでなく表現の自由を守りたいという思いもあったからです。

たとえば、犯罪が起きたときに、その原因を本や映画に求める人たちがいますよね。

児童ポルノや、暴力要素の強い物語のせいで、犯罪を犯したのだと主張する人たちがいます。

しかし、そういった物語を読んだり、観たりしたからといって犯罪を犯すとは限りません。

むしろ、犯罪に手を染めない人の方が圧倒的に多いでしょう。

ところが、そうした主張のせいで表現の自由が奪われ、その物語が本来持っていた面白さが味わえなくなり、これまで以上に読書離れが深刻化していたのです。

なぜなら、多くの人たちは、本が面白いから読むのであって、ためになるから読むわけではないからです。

表現の自由を奪えば奪うほど、読書離れが広がり、ゲームやネット、漫画などに流れていくんですよね。

だからこそ、郁たち図書隊員は表現の自由を命がけで守ろうとしていたわけですが…。

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現実でも無意味な主張をする人たちがいる

この前、アンパンチが暴力的だとネットで話題になりました。

もちろん、本気でこんな主張をする人はいないと思いますが、こういた主張のせいで本から暴力的な表現が消えていっています。

たとえば、桃太郎のラストシーン。

本来は鬼を退治して終わる物語が、鬼たちが自分たちから桃太郎に仲間にしてくれというシーンに書き換えられている絵本があるそうです。

このように、表現の自由を制限するような動きが加速すれば、図書館戦争のようなフェイクションが現実になりかねません。

有川浩さんがあとがきで書かれているように、

「図書館戦争なんてありえない設定だよね」

と笑って言える世の中であり続けて欲しいですよね。

というわけで、有川浩さんの小説『図書館戦争』は、好きな本がいつでも読める幸せを実感できる物語ですが、

それだけでなく、SFとしても、恋愛小説としても楽しめるので、気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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