有川浩『図書館革命』感想/革命は一人ひとりの自覚から始まる

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 気がつけば新しい法律が決まっていることってありますよね。

 司法試験の制度が変わったり、保育料が無償化されたり、消費税が上がったりと、私たちの生活に直結する内容が、いつの間にか決まっていることがあります。

 もちろん、私たちの生活が豊かになるための改正ならいいのですが、そうでなければ阻止したいですよね。

 一体、どうすればいいのでしょうか。




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 有事も利用しようとする人たちがいる

 物語は、福井県の敦賀原子力発電所が襲撃を受けるところから始まります。

 このテロリストの手口が『原発危機』という小説に描かれていた内容と酷似していたことから、著者・当麻蔵人に自由な著作を許してはならないと政府関係者が思い始めました。

 その結果、報道を規制しようとする良化委員の権限が拡大されるんですよね。

 もちろん、物語の主人公である笠原郁たち図書隊は、この動きを阻止しようと戦いを繰り広げますが、なぜか先手をうたれ続けます。

 そこで、郁たち図書隊は…。

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 多くの人たちを巻き込んで権力に戦いを挑む

 多くの人たちを巻き込んで権力に戦いを挑むことにしました。

 そもそも、なぜ報道の自由を奪う良化法が成立したのかといえば、政府側に利権を持ちたい人間がいたのはもちろんのこと、メディアの報道姿勢が偏っていたこと、および国民の政治への無関心が原因です。

 派手な事件を次から次へと乗り換えて、その後のフォローもしないメディアに、司法は懐疑的になっていました。また、国民もその流れを断ち切ろうとしませんでした。だからこそ良化法が成立してしまったのです。

 そこで図書隊は、「今度こそは!」と、メディアと国民を巻き込んで、一致団結して権力に戦いを挑む戦略を立てるんですよね。

 つまり…。

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 私たち一人ひとりの自覚が革命の第一歩

 私たち一人ひとりの自覚が革命の第一歩ということです。どれだけ権力が強い力を持っていたとしても、私たち国民がどうしたいのかを意思表示すれば流れは変わります。

 もちろん、「民主主義とはそのようなものではない!」と怒り出す人もいるでしょう。しかし、そのような教科書的な話をどれだけ並べたところで現実は何も変わりません。革命は起きません。

 一方的に主張を押し付けようとした香港政府に立ち向かったデモ隊のように、私たち一人ひとりが自覚を持つことが現実を変える第一歩です。

 有川浩さんの小説『図書館革命』は、一人ひとりの力の偉大さを教えてくれる物語です。気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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