和田竜『小太郎の左腕』は自分を裏切るとすべてを失ってしまうことがわかる物語

おすすめ小説

自分を裏切るような行動をとっていませんか?

私は出来るだけ自分が納得できる選択をするよう心がけていますが、

和田竜さんの小説『小太郎の左腕』を読んで、自分を裏切った代償の大きさに衝撃を受けました。

どれだけ自信をもっていても、一瞬で消え去ってしまうんですよね。

おすすめ度:3.5

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こんな人におすすめ

  • 圧倒的な強さを誇る武将たちが織りなす物語が好きな人
  • 自信を持ち続ければ驚くような力が発揮できることがわかる物語を読んでみたい人
  • 自分を裏切ると自信は一瞬で消え失せる理由が知りたい人
  • 和田竜さんの小説が好きな人
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あらすじ:圧倒的な強さを誇る武将たちの物語

物語の舞台は戦国時代の日本。

西国で勢力争いをしていた戸沢家と児玉家には、それぞれ名将がいました。

「功名漁り」と呼ばれる林半右衛門と、「功名餓鬼」と呼ばれる花房喜兵衛です。

彼らは互角の戦いを繰り広げていましたが、戸塚家の跡継ぎである図書の失策により、半右衛門は窮地に追い込まれます。

このとき、白羽の矢が立ったのが山奥でひっそりと暮らしていた小太郎でした。

彼は、阿呆にしか見えない子供でしたが、驚くべき才能を秘めていました。

とはいえ、小太郎は戦場に出ようとはしなかったので…。

という物語が楽しめる小説です。

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感想①:自信を持ち続ければ驚くような力が発揮できる

あらすじで林半右衛門は名将だと紹介しましたが、

彼がここまで強くなれたのは、養育係である藤田三十郎の育て方によるものでした。

三十郎が半右衛門を育成するに当たって立てた方針は、「卑怯な振る舞いはするな」という常識的なことだけです。

それさえ守れば、どれだけ失敗しても叱りませんでした。

むしろ、失敗の原因を探り出しては、それを褒め上げ、半右衛門が自らの才能に疑問を持たないようにしたのです。

自信を持った者の働きには躊躇がありません。

元服した半右衛門は臆することなく初陣で槍を振るい、目立つ武功を立てました。

三十郎はそんな半右衛門を褒め上げ、さらに半右衛門は自信を強固にして武功を立て、それをさらに褒め極め、半右衛門は他国に響く名将にまで成長したのです。

『小さな習慣』の感想で、どれだけ小さな目標でも達成できれば、自己肯定感が高まり、行動する意欲が湧き上がってくると書きましたが、

努力や根性よりも小さな習慣が成果につながる理由
「今日からやるぞ!」と決意しても、1ヶ月後には挫折していた…という経験はありませんか? 私は結構そのパターンが多かったのですが、あることに気づいてから、挫折しなくなりました。 努力や根性よりも、大切なものがあることに気づいたんで...

この物語を読んで、自信を持つことができれば、人は想像以上の力を発揮することができるのだとわかりました。

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感想②:特殊能力があると利用される

先ほど小太郎は、山奥でひっそりと暮らしていたと書きましたが、

彼は功名にはまったく興味がなく、近所に住む悪童たちと仲良くしたいと思っていました。

とはいえ、阿呆にしか見えない小太郎はいじめられていました。

たとえば、頭の上に柿を乗せられ、遠くから鉄砲で撃たれるなど、ひどい仕打ちを受けていました。

それでも小太郎は何ひとつ怒らないばかりか、悪童たちと一緒にいられることを喜んでいたんですよね。

しかし、いじめられているだけでは本当の友達にはなれません。

そこで、小太郎は人並み以上になりたいと願うようになります。そうすれば友達になれると思ったからです。

そんな小太郎にチャンスが訪れます。鉄砲試合に出場することになったのです。

小太郎は、鉄砲試合で誰もが驚愕するほどの腕前を披露しましたが、これがキッカケで林半右衛門に目をつけられることになりました。

伊坂幸太郎さんの小説『オーデュボンの祈り』では、相手を痛めつけるために、他人を利用しようとする極悪人の姿が描かれていましたが、

伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』感想/常識を疑って生きていますか?
常識を疑って生きていますか? 私は常識を疑って生きているつもりですが、 もしあまり物事を深く考えずに過ごしているようなら、新しいアイデアが浮かばなくなったり、考える力を失ってしまうかもしれません。 そんなときは、常識外れな...

この小説では、人並み外れた特殊能力を持っていると、それを利用しようと大勢の人たちが群がってくる姿が描かれていました。

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感想③:自分を裏切ると自信は一瞬で消え失せる

さて、この物語では、「自分を裏切ってしまうと自信は一瞬で消え去ってしまう」をテーマに描かれているように思います。

林半右衛門は、養育係の三十郎から自信を持つよう育てられました。

そのせいで自信を持ちすぎ、他の武将には従おうとせず、気の向くままに強敵に立ち向かい、なぎ倒していきました。

功名を同僚に譲る優しさなどありません。

その結果、下級武士からの人気は高まりましたが、上級武士からは嫌われました。

特に、戸塚家の跡継ぎである図書に嫌われ、大切な人を奪われることになります。

それだけでなく、図書の失策により、窮地に追い込まれるんですよね。

それでも揺るぎない自信を持っていた半右衛門でしたが、小太郎を戦場に引きずり出すためにあることをしたことで…。

漫画『アオアシ』では、自分の得意なことに特化することで自信をつけていく主人公の物語が描かれていましたが、

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 サッカーはお好きですか?  私はサッカーが大好きで小さい頃からテレビでよく観ていましたが、漫画『アオアシ』を読んでサッカー選手に必要な能力は技術よりも考える力なんだとわかりました。  もちろん技術も必要ですが、技術だけ...

この小説では、自分を裏切ってしまうと、長年積み重ねてきた自信だけでなく、すべてを失ってしまう物語が描かれていたので衝撃を受けました。

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まとめ

今回は、和田竜さんの小説『小太郎の左腕』のあらすじと感想を紹介してきました。

自分を裏切るような行動を取ると、一気に自信を失ってしまうことがわかる物語なので、気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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