矢部太郎『大家さんと僕』は新しい家族の形を描いた漫画

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家族と幸せに暮らしていますか?

私は妻と子供たちと幸せに暮らしていますが、

もし一人暮らしなどで寂しい思いをしているようなら、歳上の人たちとコミュニケーションをとるのもひとつの方法かもしれません。

そんな思いにさせてくれた漫画が矢部太郎さんの『大家さんと僕』。

大家さんと矢部さんのやりとりに心温まる物語です。

おすすめ度:4.0

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こんな人におすすめ

  • お笑い芸人とおばあさんが一緒に暮らす物語に興味がある人
  • お茶目なおばあさんが登場する物語に興味がある人
  • 泣いたり笑ったりできる物語が好きな人
  • 新しい家族の形に興味がある人
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あらすじ:矢部太郎さんとお茶目な大家さんの物語

部屋の中でバイクを走らせたり、霊媒師がお札を貼りまくったりするロケをしたせいで家を追い出された矢部太郎さん。

そこで、矢部さんは新たな借家を探しに不動産屋に行ったところ、

86歳の大家さんと二世帯住宅で暮らす少し変わった物件を紹介されました。

矢部さんはこの物件に決め、早速大家さんに挨拶に行くと、

「ごきげんよう」

と上品な挨拶をする大家さんに出会います。

こうして、独身の矢部太郎さんと一人暮らしをしていた大家さんが出会い、二人の新たな暮らしが始まる物語です。

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感想①:異なる時代を生きてきた二人のやり取りが面白い

86歳の大家さんと40歳の矢部太郎さん。

異なる時代を生きてきた二人のやり取りが面白いんですよね。

たとえば、矢部さんが大家さんにどういう人がタイプか尋ねると、「マッカーサー元帥」という答えが返ってきます。

まさかの歴史上の人物!?

食事に行っても、大家さんの目にとまるのは戦前からある「おうどん屋さん」で、

牛丼屋やハンバーガーショップはあることにさえ気づいていません。

誕生日のお祝いは、手作りのおはぎで、その上にはお仏壇用のロウソク…。と異なる時代を生きてきた二人のやり取りが笑えるんですよね。

ちなみに、歳の差があるコンビが描かれた物語としては、

たとえば、私が大好きな映画『マッチスティック・メン』では、詐欺師のロイが14歳になった娘とはじめて出会い、詐欺行為を通して心を通わせていく物語や、

映画『メン・イン・ブラック』のようにベテラン捜査官と新米がタッグを組んで地球の平和を守ろうとする物語がありますが、

これらはある目的を達成するために行動を共にしています。

何の目的もないのに一緒に暮らすという構成が、この漫画のオリジナルの視点なんですよね。

矢部さんと大家さんのやりとりにほっこりする物語です。

感想②:とてもお茶目な大家さんが魅力的

そして、何よりもこの物語を面白くしているのは大家さんの存在です。

物語のオチは大家さんが担当しています。

たとえば、ガリガリの芸人である矢部太郎さんがプロレスラーに投げられて世界新記録達成なるか?という番組を見た大家さんは、

「なんであんな仕打ちを。矢部さんはなにも悪いことをしていないのに」

と言ってお米をくれます。元気づけてくれたんですよね。

他にも、長く座っていると足が痛くなり、すぐに立ち上がれなくなる大家さんは、立てなかったことをごまかします。

何もなかったかのように別の話を始めるんですよね。

さらに、遺影の写真はどちらがいいか尋ねてきたり、性的な描写が多い小説を貸してくれたり、

お笑いのライブですべった矢部さんを「シリアスな演技さすがでした」と褒めたりと、とにかくお茶目。

大家さんのことが大好きになる物語です。

感想③:新しい家族の形が描かれている

そんな大家さんと矢部さんが、一緒にお茶をしたり、食事に出かけたり、旅行に出かけたりする物語なのですが、

それだけでなく、大家さんが倒れて入院生活がはじまると、

一人になった矢部さんは、大家さんのお見舞いに行ったり、大家さんがいないことを寂しがったりします。

もう家族そのものですよね。

このように、他人と家族のように暮らす物語は他にもあって、

たとえば、瀬尾まい子さんの小説『そして、バトンは渡された』のように、血のつながりのない父と娘が幸せに過ごす姿を描いた物語や、

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少し変わった設定では、伊坂幸太郎さんの小説『終末のフール』のように、数年後に死ぬことがわかった人たちが、家族ごっこを通して本物の家族のようにつながっていくという物語もありますが、

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『大家さんと僕』は、もうすぐ超高齢化社会が訪れる日本にとって、新たな家族の形としてありかなぁ…と思える物語でした。

まとめ

今回は、矢部太郎さんの漫画『大家さんと僕』のあらすじと感想を紹介してきました。

この漫画は、シリーズ累計100万部も売れており、アニメ化もされているので、ご存知の方も多いと思いますが、未読の方は、この機会にぜひ読んでみてください。

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