加賀恭一郎シリーズと聞くと、阿部寛さん演じる『新参者』シリーズを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
残念ながら、私はドラマや映画で加賀恭一郎シリーズを観たことがありませんが、原作を読めば、より一層楽しめると思います。
そこで今回は、東野圭吾さんの小説『加賀恭一郎シリーズ』の順番とおすすめランキングを紹介していきます。
加賀恭一郎の従弟である松宮脩平が主人公の物語『希望の糸』もあわせて紹介しますね。
シリーズのおすすめ度:
加賀恭一郎シリーズの順番とおすすめランキング
では早速、加賀恭一郎シリーズの発売順におすすめランキングを紹介していきます。それぞれのあらすじと感想はリンク先を参照してください。
第11位 卒業
おすすめ度:
加賀恭一郎シリーズ幕開けの物語です。
大学生の加賀恭一郎は、仲の良い同級生たちと喫茶店で会話をしたり、バーでお酒を飲むなど、楽しい学生生活を過ごしていましたが、
ある日、同級生の祥子が寮で手首を切って死にます。
さらに、もう一人の友人・波香が茶道の「雪月花之式」というくじ引きゲームをしているときに殺されたことから、加賀は本格的に捜査に乗り出しました。
犯人は、友人の中の誰かです。加賀は友情を乗り越えて犯人を特定できるのか!?

第6位 眠りの森
おすすめ度:
刑事になったばかりの加賀恭一郎が登場します。
彼が担当することになったのは、バレエ団で起こった殺人事件でした。
バレエ団は不法侵入してきた男性とダンサーが鉢合わせになったので、驚いて殴り殺したと正当防衛を主張しますが、
どうしても殺された男性が不法侵入してきた理由が見つかりません。
そんなとき、同じバレエ団で第二の殺人事件が起こり…。

第9位 どちらかが彼女を殺した
おすすめ度:
和泉園子は、佃潤一という売れない画家と出会い、付き合うようになりましたが、彼が園子の親友である弓馬佳代子と出会ったことで悲劇が起こります。
佃が園子を捨てて、佳代子と付き合うようになったからです。
園子は自分を裏切った彼らのことが許せず、ある行動に出ようとしますが、そのことがきっかけで殺されてしまいました。
さらに、この事実を知った兄の康正が、自分の手で犯人を捕まえ、殺そうと考えて偽装工作をしたことで、事件が複雑になります。
この難事件に立ち向かうことになった加賀恭一郎は…。

第8位 悪意
おすすめ度:
人気作家の日高邦彦が何者かによって殺害されます。
容疑者は、日高が描いた小説にクレームをつけてきた藤尾美代子か、日高の友人である売れない作家・野々口修に絞られましたが、
彼らにはアリバイがありました。
加賀恭一郎は、野々口修の手記からアリバイを崩し、野々口が犯人だと特定しますが、なぜか彼は動機を語りませんでした。
しかし、加賀恭一郎の推理によって動機が解き明かされていきますが、そこには野々口の大きな悪意が潜んでおり…。

第7位 私が彼を殺した
おすすめ度:
小説家で、脚本家でもある穂高誠は、神林美和子と婚約しましたが、彼女のことを愛していたわけではありませんでした。
美和子が書いた詩がベストセラーになっていたので、話題作りのために彼女と結婚しようとしていたのです。
ところが、結婚式の当時。穂高は何者かに毒を飲まされ、口から泡を拭いて死にます。
容疑者は、美和子の兄である神林貴弘と穂高のエージェントとして働いていた駿河直之、そして美和子の編集者である雪笹香織の3人に絞られましたが、
彼らには毒を飲ませるチャンスがありませんでした。この難問に挑むことになった加賀恭一郎は…。

第10位 嘘をもうひとつだけ
おすすめ度:
物語の主人公は、15年前までプリマドンナとして第一線で活躍していた寺西美代子。
彼女は、今でも弓削バレエ団の事務局長としてバレエに関わっていましたが、
彼女の同僚である早川弘子が、自宅マンションの敷地内にある植え込みの中で亡くなった姿で発見されました。
現場をみた加賀はすぐに自殺ではなく他殺だと見抜き、状況証拠から美代子が犯人だと確信しますが、彼女を追い詰めることができませんでした。
決定的な証拠がなかったからです。そこで加賀がとった作戦は…。

第5位 赤い指
おすすめ度:
照明器具メーカーに勤める前原昭夫は、年老いた母の政恵と妻の八重子、息子の直巳と4人で暮していましたが、
八重子は義母である政恵の世話を何一つせずに冷徹に接する一方で、息子の直巳を徹底的に甘やかせて育てました。
そんな家族の姿を見て見ぬ振りをしていた昭夫に悲劇が訪れます。息子の直巳が些細な理由で少女を殺したのです。
それでも、八重子は息子を守ると言い出し、さらに家族の問題から目を背け続けてきた昭夫を責めはじめました。
そこで、昭夫はこれらの問題をすべて解決する悪魔のような方法を実行しようと言い出します。その方法とは…。

第2位 新参者
おすすめ度:
ある出来事がきっかけで警視庁から日本橋署への異動を命じられた加賀恭一郎は、警視庁の人間と組んで殺人事件の捜査をすることになりました。
ところが、加賀は所轄の刑事ということもあり、殺人事件そのものではなく、そのまわりで起きた不可解な内容を調査することになります。
「夫の浮気に悩む女将」や「嫁姑問題に悩む瀬戸物屋」、「娘を勘当した時計屋の親父」など、どれも殺人事件とは関係なさそうな問題ばかりでしたが、
事件によって傷つけられた人たちも被害者だと考えて、彼らの傷を癒すために真実を明らかにしていきます。
そんな加賀恭一郎が、殺人事件の真実だけでなく、警視庁の刑事が抱えていた問題まで解決していく物語です。

第1位 麒麟の翼
おすすめ度:
物語は、カネセキ金属の製造本部長である青柳武明が、刺殺されるところから始まります。
ところが、武明は、なぜかナイフで刺されてから、麒麟の翼像がある日本橋までかなりの距離を歩いてから亡くなりました。
近くに交番があったにも関わらず、武明は脇目もふらずに麒麟の翼像を目指したことから、警察では何かメッセージがあるのではと考えられていましたが、何かはわかりませんでした。
そんなとき、武明の財布を所持していた不審者が見つかり、武明が勤めていたカネセキ金属から派遣切りにあっていたことがわかります。
そのため、警察は不審者が再雇用を武明に頼んだけれど、断られたので刺殺したのではと考えましたが、加賀恭一郎は、この事件の裏には別の何かがあると考えていました。その何かとは…。

第4位 祈りの幕が下りる時
おすすめ度:
加賀恭一郎の母・田島百合子は、彼が小さい頃に家を飛び出し、仙台で長年暮らしていましたが、働いていたスナックの客としてやってきた綿部俊一にしか心を開いていませんでした。
しかし、綿部は電力関係の仕事をしているためか、遠方に行ったっきり連絡が途絶えてしまいます。
一方、加賀の従弟で、刑事でもある松宮脩平は、明治座で講演中の芝居『異聞・曽根崎心中』の演出家である浅居博美を調べていました。
彼女の同級生である押谷道子が、彼女と出会った直後に殺されていたからです。さらに、彼女が発見されたアパートの近くでホームレスが殺されていることがわかります。
これら関係のなさそうな事件が、加賀恭一郎の推理でひとつに繋がっていくミステリーです。

第3位 希望の糸
汐見行伸は、妻と二人の子供と楽しく過ごしていましたが、新潟で地震が起こり、二人の子供が帰らぬ人となりました。
その日から彼ら夫婦は何のために生きているのかわからなくなりますが、不妊治療に励んだ結果、萌奈という子供が生まれます。
一方、料亭旅館「たつ芳」の女将・芳原亜矢子は、医師から父の命が残り少ないことを告げられました。
そんな亜矢子に、祖父母の代から付き合いのある弁護士が父の遺言状をみせますが、そこには松宮脩平というまったく知らない人物の名前が書かれていたのです。
ちょうどその頃、松宮脩平は、加賀恭一郎のもとで殺人事件の捜査にあたっていました。これら3つの物語がある結末へと繋がっていくミステリーです。

まとめ
今回は、加賀恭一郎シリーズの順番とおすすめランキングを紹介してきました。
このシリーズは回を重ねる毎に加賀恭一郎の優しさとカッコよさが増していくので、続きが気になって仕方ありません。
もし、未読の作品があれば、この機会にぜひ読んでみてください。
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