自分らしく生きたいと思っていませんか?
しかし、多くの人が他人に振り回されて生きているように思います。
実は、その要因のひとつに「直感力」が鍛えられていないことが挙げられます。
そこで今回は、羽生善治さんの『直感力』を参考に、なぜ直感力を鍛えれば自分らしく生きられるのか、
どうすれば直感力は鍛えられるのか紹介していきます。
『直感力』は、こんな人におすすめ
- 自分らしく生きられていないと感じている人
- 悩みが増えていくばかりで解決していかない人
- 羽生善治さんの考え方を知りたい人
「直感力」とは何か?
私たちは「お昼ご飯」から「結婚相手」に至るまで、さまざまなことを自由に選択することができます。
しかし、すべての選択肢を検討することなんてできませんよね。
たとえば、将棋の世界ではひとつの場面で約80通りの選択肢があると言われています。
ところが、これらの可能性をすべて検討していては時間が足りません。
そこで、羽生善治さんを代表とするプロ棋士たちは、直感によって2つあるいは3つの可能性に絞り込んでいるそうです。
これは、戦略という観点で考えても間違っていません。
『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』には、
「戦略」とは達成したい目的を叶えるために、自分の持っているさまざまなリソースを、何に集中するかを選ぶこと
と書かれていますが、まさに何にリソースを割くべきかを瞬時に判断するために、直感力が必要なのです。

では、なぜ直感に任せて正しい判断ができるのでしょうか。
それは、
「今まで習得してきたこと、学んできたこと、知恵、類似したケースなどを統合した選択」
だからです。
一秒にも満たない一瞬の選択でも、適当に、やみくもに選んでいるわけではありません。
言い変えれば、「なぜそれを選択したのかを説明できること」が直感力なのです。
このように複数ある選択肢を、直感で2つ3つに絞ることができれば、悩む時間が大幅に削減できて、じっくりと目の前のことに向き合えますよね。
また、他人から何か言われても、直感でどうすべきか判断できるので、周りに流されずに自分らしく生きることができます。
「直感力」を鍛える3つの方法
では、どうすれば「直感力」は鍛えられるのでしょうか。
ここではその方法を3つ紹介します。
- 集中する時間をつくる
- 結果を意識しすぎない
- 常に新しい「何か」を探し求める
1. 集中する時間をつくる
先ほども紹介したように、「直感」は、適当に選ぶことではありません。
そのため、本当に何もないところからは生まれてきません。
考えて、考えて、あれこれ模索した経験を蓄積した結果、湧き出てくるものです。
漫画『アオアシ』でも、プロのサッカー選手を目指し始めた主人公の葦人に、
練習でも試合でもサッカーしない時でもとにかく考えて、考えて考えて考えてー
するとな、「いろんなことがいずれ考えなくても、できるようになる。そうしたら、ようやく、それが自分のものになる」って
と監督の妹がアドバイスする場面があります。

直感力を磨くとは、まさにこのことです。
何をしていても、実現したい目的のこと…『アオアシ』の主人公であれば、サッカーのことを考え続けることで身につくものなんですよね。
とはいえ、いきなりひとつのことを考え続けるのは難しいかもしれません。
そんなときは、集中して考える時間を意識的に持つようにしましょう。
2. 結果を意識しすぎない
「直感」を鍛えるには、考える癖をつけ、繰り返し行動する必要がありますが、
「結果を意識しすぎる」と行動そのものを制限することになりかねません。
たとえば、統計情報もそのひとつです。
最近ではディープラーニングの流行りもあり、目に見える原因、根拠、成果があふれています。
しかし、これらの統計情報はどれも過去のものであり、他人のものです。
どれだけ失敗する根拠が揃っていても、今自分が向き合っているシーンとは別物です。
また、結果ばかりを求めていると根無し草になってしまいます。
『アート思考』を紹介したときに、
他人が定めたゴールに向かって手を動かし、次々と花を咲かせることを期待して生きていると、
どれだけ花を咲かせ続けられても、根が張れていないので、他の人にも簡単に真似されてしまいます。
しかも早く精密に作られてしまうので、打つ手がなくなります。
と書きましたが、

結果よりもプロセスを大切にしないと、行動を制限して直感力が鍛えられなかったり、
どれだけ成果を出しても、いつかメッキが剥がれて悩むことになりかねません。
だからこそ、結果を意識しすぎないで、今というプロセスを楽しむことが大切なんですね。
3. 常に新しい「何か」を探し求める
グーグルでは勤務時間のうち4日は仕事のことを、
残り1日は個人的な関心ごとに注力しても良いという『20%ルール』を定めています。
目の前にある仕事だけでなく、新しい仕事を生み出すための時間を意図的に設けているんですよね。

これは直感力を鍛えるのにも役立ちます。
新しいことに挑戦し、思考パターンを増やすことで直感力が働く場面が増やせるからです。
そのためには、グーグルと同じように「いつもとは違う何か」を見つけるように行動するのもひとつの方法ですが、
同じことをする場合でも、いろいろな可能性があると信じて考え直してみるのもひとつの方法です。
そもそも、私たちは、常識や先入観にとらわれていることがよくあります。
村田沙耶香さんの小説『コンビニ人間』にも描かれていますが、自分とは違う価値観を排除する方向に行動しがちです。

しかし、それではいつまで経っても自分らしく生きられません。直感を働かせずに、誰かの意見に従うことになるでしょう。
だからこそ、自分の頭で徹底的に考え、行動し、新しい可能性を見出していく必要があるんですよね。
まとめ
今回は羽生善治さんの『直感力』を参考に、自分らしく生きるために必要な力「直感力」について紹介してきました。
もし、自分らしく生きられていないなぁ…と感じているようなら、直感力を鍛えてみてはどうでしょうか。
より詳しい内容が知りたい方は、ぜひ本書を読んでみてください。
おすすめ度:
コメント