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 困ったときに家族に甘えられますか?

 私は妻や子供たちが困ったときに相談したり、不満をぶつけられるように振る舞っているつもりですが…。

 瀬尾まいこさんの小説『幸福な食卓』を読んで、困ったときに甘えられる関係こそが家族なんだと改めて思うようになりました。

 結婚して子供ができても、それだけでは本当の家族になれないんですよね。

 それぞれ悩みを抱えている家族の物語

 では、あらすじから。

 物語の主人公は中学二年生の佐和子。彼女には両親と兄がいましたが、少し変わった家庭環境で暮らしていました。

 母はある出来事がきっかけで一年前に家から出ていき、今では一人暮らしをしています。しかし、父と仲が悪くなったわけではありません。毎晩、夕食を作って家にもって来てくれました。

 それだけでなく、母は家で起こった出来事をすべて把握していました。父が連絡していたからです。

 一方の父は中学校で社会を教えていましたが、ある日、突然教師を辞めると言い出します。さらに、「父さんを辞めようと思う」と言い出すんですよね。

 そんな父も今では製薬会社で働くために、大学の薬学部を目指して勉強に励む日々を過ごしていました。

 兄の直ちゃんも変わった生き方をしていました。

 彼は幼い頃からずば抜けて頭が良く、中学でも高校でも学年一位でしたが、ある日突然、大学を辞めると言い出します。そして、今では「青葉の会」という無農薬野菜を作る農業団体で働いていました。

 そんな直ちゃんは見た目が良いので多くの女性からモテますが、なぜか3ヶ月も経たないうちにフラれてばかりいます。

 そして佐和子も、梅雨になるとある事件を思い出して胃が痛くなるんですよね。その事件とは…。

 困ったときも家族に甘えられない人たち

 5年前に風呂場で起きた父の自殺未遂でした。

 これがキッカケで母は毎日お風呂をピカピカに磨くようになり、父と一緒にいると緊張したり、突然謝るようになります。

 カウンセリングを受けたり、宗教まがいの団体に入ったりしましたが、まったく良くならないので、家を出て一人暮らしを始めたのです。

 直ちゃんが女性にフラれてばかりいたのも、父の自殺未遂が関係していました。その日からいい加減に生きるようになったんですよね。

 彼がそうなったのは、父の遺書に書かれていた長生きする秘訣「真面目に生きるのをやめる」を実践していたからでした。

 父が自殺未遂をしたのは、父親として完璧に生きようとする自分に疲れ果てたからです。そして製薬会社で働こうとしていたのは、そんな自分のせいで胃が痛くなる佐和子を救いたいと思っていたからでした。

 このように、誰もが心に闇を抱えて生きていましたが、彼らは今でも愚痴や不満を吐き出さずに過ごしているんですよね。誰もが家族に甘えなかったので、歪んでしまったのです。

 しかし、佐和子のボーイフレンドにある事件が起きたことで、家族の関係が変わっていきます。その事件とは…。

 家族とは困ったときに甘えられる関係だとわかる物語

 この続きは実際に本書を読んでもらうとして、瀬尾まいこさんの小説『幸福な食卓』は、家族とは困ったときに甘えられる関係だとわかる物語です。

 もちろん、そのためには普段からお互いの意見や考えを尊重する必要がありますが…。

 とにかく、瀬尾まいこさんの小説『幸福な食卓』は少し変わった家族の日常が描かれていますが、多くの家族に潜む問題を浮き彫りにしている物語なので、気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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