米澤穂信『愚者のエンドロール』は才能が発揮できる役割を担うことが大切だとわかる物語

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 才能が発揮できる仕事をしていますか?

 私は残念ながら才能が発揮できる仕事をしていませんが、米澤穂信さんの小説『愚者のエンドロール』を読んで、才能が発揮できる役割を担うことが大切さだとよくわかりました。

 どれだけ努力をしても、才能が発揮できない役割を担っていると無駄な努力に終わってしまうんですよね。




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 ミステリー映画の試写会で無理難題を押し付けられる奉太郎

 では、あらすじから。

 前作で『氷菓』事件の謎を解き明かした奉太郎は、一年上の先輩たちが作成したミステリー映画の試写会に行こうと千反田えるから誘われました。

 奉太郎はまったく興味がありませんでしたが、他の古典部メンバーである福部里志と伊原摩耶花が乗り気だったので、仕方なく付き合うことにします。

 しかし、試写会の会場に着くと奉太郎はすぐに疑問をもちました。女帝と呼ばれている一年先輩の入須冬美から「映画を見てほしい」と言われたのですが…。

 批判しても撮り直しができるわけでもないのに、なぜ自分たちに見て欲しいと言うのか疑問に思ったのです。

 しかし、その理由は、映画を観てすぐにわかりました。登場人物のひとりである海道が密室で殺されたのに犯人が示されないまま終わってしまったんですよね。

 実は、脚本家である本郷真由が鬱になったので、彼女が用意していた犯人を奉太郎たちに解き明かして欲しかったのです。

 もちろん、奉太郎は断ろうとしますが、えるが「それじゃあ、困ります」「私気になります」と言い出したので謎を解くことになりました。

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 ミステリー映画の結末を推理するミステリー

 とはいえ、期限も迫っていたので、奉太郎たち古典部メンバーだけで推理するにはリスクが大きすぎます。そこで、入須先輩の提案に従って関係者の推理を聞いてジャッジすることにしました。

 まず一人目は中城順哉。彼は密室トリックなんてどうでもいいと言い出します。さらに侵入経路は窓しかなかったので、犯人は夏草が生い茂っている庭から侵入したと推理しました。

 しかし、夏草が踏まれた形跡がなかったので、納得できるものではありませんでした。

 二人目は羽場智博。彼の推理も犯人は窓から侵入したというものでしたが、中城とは違いニ階からザイルを使って侵入したのだと推理しました。

 しかし、窓は建て付けが悪かったので、不安定な体勢で侵入しようとすれば海道にバレてしまいます。彼の推理も納得できるものではありませんでした。

 そして三人目は沢木口美崎。彼女の推理は斬新で、ミステリーという名のホラーなので、怪人が登場して次々と殺害を繰り広げる映画だと推理します。

 しかし、用意されていた血糊が少なく、これも納得できるものではありませんでした。

 このように先輩たちの推理はどれも納得できるものではなかったので、奉太郎が推理することになりましたが、そこには入須先輩のある思惑が隠されていました。その思惑とは…。

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 才能が発揮できる場所にいることの大切さがわかる物語

 この続きは実際に本書を読んでもらうとして、米澤穂信さんの小説『愚者のエンドロール』は、才能が発揮できる役割を担うことが大切だとわかる物語です。

 先輩たちのように才能がなければ、どれだけ必死に考えて推理しても報われないんですよね。

 とにかく、『愚者のエンドロール』はミステリー映画の結末を推理するミステリーとしても、誰も死なないミステリー小説としても楽しめる物語なので、気になった方はぜひ読んでみてください。

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