伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』感想/人間の最大の武器は信頼と習慣

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どれだけの人に信頼されていますか?

私は、家族には信頼されていると思いますが、それ以外の人たちにはどのように思われているかわかりません。

結構、いい加減なところがあるからです。

そのため、伊坂幸太郎さんの小説『ゴールデンスランバー』を読んで反省したんですよね。

もっと誠実に生きようと心から思いました。

おすすめ度:5.0

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こんな人におすすめ

  • 濡れ衣を着せられた主人公の逃亡劇に興味がある人
  • 監視社会がどのような社会か気になる人
  • 泣いたり笑ったりできる物語が好きな人
  • 伊坂幸太郎さんの小説が好きな人
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あらすじ:首相殺しの濡れ衣を着せられた主人公の物語

物語の主人公は、宅配ドライバーをしていた青柳雅春。

彼は数年前に当時トップアイドルだった凛香を暴漢から救った英雄としてマスコミに取り上げられていましたが…。

どれだけマスコミや世間から持ち上げられても、調子に乗ることなく、宅配ドライバーとしての仕事を坦々と続けていました。

とても真面目で誠実な人間だったのです。

しかし、そんな彼を貶めようとする事件が多発します。

痴漢の冤罪で捕まりそうになったり、今では首相殺しの犯人として追いかけられていました。

それだけでなく、森田という学生時代の友人を殺した罪まで着せられるんですよね。

首相が殺されたのは、パレード中に爆弾を積んだラジコンヘリが突っ込んできたからですが、

ちょうどその頃、青柳はクルマの中で森田と再会していました。

実は、警察から脅されていた森田が青柳を引き止めるためにクルマに呼び寄せたのですが、

そこで青柳は、元彼女の樋口が結婚したことを告げられます。

樋口は、青柳のことが嫌いになったわけではなく、「よくできました」くらいの人生になるのが嫌で彼と別れることにしたのです。

「たいへんよくできました」と評価される人生を求めていたんですよね。

そんな樋口との記憶に思いを巡らせていた青柳でしたが、森田の言葉で目が覚めます。

青柳は森田に薬を飲まされ、眠らされていたのです。

さらに、森田は今すぐ逃げろと言い出します。

森田は家族を人質に取られていたので、警察の指示に逆らうことができませんでしたが、最後に命をかけて彼を救うことにしたのです。

そこで青柳は、森田に言われるがままにクルマから降りたところ、すぐに警察官が追いかけてきて発砲してきました。

それだけでなく、森田が銃殺され、クルマが爆発します。

こうして、森田殺しの罪まできせられた青柳でしたが、そんな彼の逃亡を手助けしてくれる人たちがあらわれました。

その人物とは…。

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元彼女や元同僚、連続殺人犯たちが青柳の逃亡を手助けする

元彼女の樋口や宅配ドライバー時代の同僚である岩崎、さらには連続殺人犯のキルオまでもが彼の逃亡を手助けします。

樋口が青柳の無実に気づいたのは、テレビで報道されている内容に疑問を持ったからでした。

青柳は痴漢を何よりも許せない性格で、またご飯粒を残すような食べ方をしたことがありませんでしたが、テレビでは真逆の報道がされていました。

だからこそ、樋口は青柳が濡れ衣を着せられていることに気づいたわけですが、彼女の行動も監視されていました。

そこで樋口は、青柳との思い出を頼りに、彼と接触することなく手助けする方法を考えます。

また、連続殺人犯のキルオは、警察に追われているもの同士として、青柳に興味をもって接触してきましたが…。

青柳は連続殺人犯であるキルオのことを無条件で信頼しました。

だからこそ、キルオは命がけで彼を助けることにしたのです。

それだけでなく、裏社会とつながりのある人物までもが青柳の手助けに一役買ってくれます。

そんな青柳の姿をみていると…。

人間の最大の武器は信頼と習慣

人間の最大の武器は信頼と習慣だと思えてくるんですよね。

どれだけマスコミや世間から持ち上げられても、調子に乗ることなく自分の習慣を大切にし、

また相手が連続殺人犯や裏社会とつながっている人間であっても、無条件で信頼する青柳だからこそ、多くの人たちが彼の逃亡を手助けしたのだと思います。

さて、物語としては、逃亡生活を続けてきた青柳が反撃に移ります。

その反撃の仕方が想像を上回るものだったので、読んでいてドキドキとワクワクがとまりませんでした。

また、物語のラストがユーモアに溢れすぎているので、読み終わったあとに顔をニヤニヤするのが止められなかったんですよね。

とにかく、伊坂幸太郎さんの小説『ゴールデンスランバー』は、サスペンスとしても、監視社会を描いた物語としても、

人間の最大の武器は信頼と習慣だと思える物語としても楽しめるので、気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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