伊坂幸太郎『ガソリン生活』感想/いじめをする人間には決定的に足りない能力がある!?

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 最近、いじめの話題が後を絶たないですよね。子供たちだけでなく、大人や学校の先生までいじめをするなど、いじめについて真剣に考えざるを得ない状況になっているように思います。

 しかし、伊坂幸太郎さんの小説『ガソリン生活』を読んで、いじめをする人間の心理が少しわかりました。彼らには決定的に足りない能力があるんですよね。

 その能力とはアイデアを生み出す力です。アイデアを生み出して楽しむことができないからこそ、他人をいじめて優越感に浸り、能力のなさを誤魔化しているんですよね。




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 望月家に次々とピンチが訪れる物語

 では、あらすじから。

 物語の主人公は、望月家が所有している緑色のデミオ。

 通称「緑デミ」と呼ばれる彼は、ある日、望月家の長男で運転免許を取りたての良夫に運転されていました。

 そして、助手席には小学生とは思えないほど頭の良い次男の亨が座っていたのですが…。この車に突然、女優の荒木翠が乗り込んできます。

 良夫たちは、謙虚で明るい性格の彼女にすぐに好意を持ちましたが、その翌日、彼女が浮気相手と一緒にトンネルで起きた事故で亡くなったというニュースが流れてきました。

 荒木翠と浮気相手がパパラッチに追われ、スピードの出しすぎで事故に遭い、車が燃えて亡くなったというのです。

 しかも、そのパパラッチは彼らを助けようとせずに、燃え上がる車の写真を撮り続けていたと言います。

 このことに腹を立てた良夫が玉田憲吾というパパラッチに制裁を加えようとしますが…。

 一方、その頃。望月家の長女・まどかは、彼氏のせいで物騒な事件に巻き込まれていました。トガシをリーダーとする恐ろしい連中に死体の運び屋をさせられそうになっていたのです。

 さらに、次男の亨も…。

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 いじめをする人間は完全にネタギレ!?

 学校でいじめにあっていたんですよね。

 意地悪な三人組が大人びた亨のことを嫌い、何かにつけて目の敵にしていたのです。

 そんな亨の姿をみた緑デミは、隣の住人であるフランク・ザッパと次のような会話を繰り広げます。

「いつだって、仲良し三人組で楽しくやっていればいいのにね。亨や圭一君は放っておいてさ」
「ようするに、つまらねえんだろ」「つまらない?」
「三人でいるだけじゃつまらないから、別の誰かにちょっかいを出したくなる。そういうことなんだろうな。アイデアがねえんだよ」
「アイデアって何の?」
「自分たちだけで遊ぶアイデアだよ。楽しい遊びが思いつかねえから、同じクラスの誰それを苛めようか、なんてなっちまう。完全にネタ切れだ」

 このセリフを読んだときハッとしたんですよね。

 いじめをする人間には想像力がないからこそ、他人をいじめて優越感に浸るしかないのだと納得できたのです。

 さて、物語としては、望月家に訪れたピンチを亨が中心となって次々と解決していきます。望月家が一致団結してピンチを乗り越えていくんですよね。

 そんな彼らの姿をみていると…。

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 いじめをする人間には決定的に足りない能力がある

 いじめをする人間には想像力がない一方で、いじめられる側の人間には想像力や課題を解決する力があるのでは?と思えてきました。

 とにかく、伊坂幸太郎さんの小説『ガソリン生活』は、クルマ同士が会話をする少し不思議な物語としても、最後にすべての謎が解けてスッキリできる物語としても楽しめるので…。

 気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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