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 クール・ジャパンという言葉が3年ほど前から使われるようになり、日本独自の文化を世界中に発信しようという流れが広がっています。なかでも「KAWAii文化」が世界中から注目されていますよね。

 その代表と言われているのが、きゃりーぱみゅぱみゅさん。彼女は、ベルギーやフランス、イギリスなど世界中のファンから支持されており、「かわいい」と絶賛されています。日本人女性のなかにも、彼女のようにかわいくなりたいと思っている人は多いはず。

 では、「かわいくなる」とは、どういう状態になることなのでしょうか。辞書で「かわいい」を調べてみると:

  • 小さいもの、弱いものなどに心引かれる気持ちをいだくさま。
  • 物が小さくできていて、愛くるしく見えるさま。
  • 無邪気で、憎めない。すれてなく、子供っぽい。

 つまり、「かわいくなりたい」と思っている人たちは、弱々しくて、誰かに依存しており、保護を必要としている子供っぽい存在になりたいと思っているんですね。

 一方で、「かわいい」という言葉に反発するかのように、「かっこよさ」を追い求める人たちもいます。似合ってもいないサングラスをかけたり、高価な服を身に纏ったり、タバコを吸ってみたり。

 しかし、このような人たちも「子供っぽさ」の枠からはみ出ていません。なぜなら、「かわいい」に反発しているだけだから。

 このように考えていくと、私たち日本人は「子供っぽさ」を追い求めてオシャレをしているように思えます。

 フランス人と日本人の「オシャレ」比較

 では、海外の人たちはどうなのでしょうか。

 本:『フランス人は10着しか服を持たない』は、フランス貴族の家に半年間ホームステイをしたアメリカ人女性が、フランス人から学んだオシャレな暮らしを実現する方法を解説した本です。

 この本に紹介されているフランス人が考えるオシャレな暮らしを知ってしまうと、私たち日本人が考えるオシャレの子供っぽさがより浮き彫りになるんですよね。

 早速、いくつかの視点で比較していきます。

1. 食習慣

 私たち日本人が考えるオシャレな食習慣とは何でしょうか。

 おそらく大半の方が、高級レストランでワインを片手に美味しいものを頬張る…なんてイメージを思い浮かべたと思います。たとえ高級レストランでなかったとしても、外食することがオシャレだと考えている人は多いでしょう。

 しかし、フランス人は違います。

 一家は毎朝、同じ時間に朝食をとり(その朝食がまた素晴らしいのだ)、お昼はカフェなどでランチタイムを楽しみ、夕食にはふたたび家族でテーブルを囲んで、最低3皿のコース料理をいただく。

 つまり、フランス人は「バランスのとれた美味しい手作りの料理を家族揃って食べること」をオシャレだと思っているんです。私たち日本人が考える「一流シェフ(他人)が作った美味しいものを好きなだけ頬張る」のとは大違いですよね。

 また、フランス人は間食もしないし、朝食ビュッフェでも、大きなボウル一杯のフルーツとプレーンヨーグルトとコーヒーだけで済ませるそうです。私たち日本人なら、間違いなく、パンケーキやスクランブルエッグなど美味しいものをお腹いっぱいになるまで頬張るはず。だから太るんでしょうね。

2. 部屋

 私たち日本人が考えるオシャレな部屋とは、どんな部屋でしょうか。

 数年前から断捨離が流行っているため「できるだけモノを減らす」人たちも多いでしょうが、それでも、クッションの並んだ大きなソファやリクライニングチェア、薄型テレビなどの巨大スクリーンは欲しいですよね。つまり、キレイでカッコいいモノを揃えることがオシャレ。

 では、フランスではどうなのでしょうか。

 その部屋に置かれていたのは、アンティークの4脚のアームチェアだった。いちおう小型の古いテレビがあるけれど、ほとんど誰も見ないので、部屋の隅に置かれている。マダムの家のリビングルームは、会話やおもてなしや読書のための空間だった。

 このように、日本人にとっては「スタイリッシュな部屋に住むこと」がオシャレですが、フランス人にとっては「おもてなしのための雰囲気作りをすること」がオシャレ。だから、テレビが古くても気にならないのでしょうね。

3. 移動手段

 私たち日本人が考えるオシャレな移動手段とは、何でしょうか。

 もちろん、高級車に乗ることですよね。高級車の代名詞でもある”リムジン”で飲み会や誕生日会をする女性が急増しているそうですが、この事例に限らず、高級車に憧れを抱いている人は多いはず。

 たとえ高級車に憧れを抱いていなくても、家のクルマやタクシーに乗って移動することが当たり前だと思っている人たちは大勢います。

 では、フランス人はどうなのでしょうか。

 マダム・ボヘミアンヌは、仕事や用事で出かけるときも、友人の家に遊びに行くときも、とにかくよく街中を歩き回っていた。たしか車も1台はあったはずだけど、ほとんど使っていないようだった。

 健康的な暮らしをするには、体を動かすことがいちばんですよね。だから、フランス人は、あまりクルマを使いません。

 また、先ほど紹介したように、家にソファもなければ、間食する習慣もないため、暇だからと言って、寝転がってテレビを観たり、ポテトチップスを食べたりするわけにはいきません。そのため、息抜きには、セーヌ川のほとりを歩いたり、美術観やカフェに出かけたりするそうです。とても大人っぽいですね。

4. 服装

 私たち日本人が考えるオシャレな服装とは、何でしょうか。

  • 流行の服を着ること。
  • モデルやセレブが着ていたカッコいい(かわいい)服を着ること。
  • 高級ブランドの服を着ること。
  • 年齢よりも若く見える(大人びて見える)服装をすること。

 でしょうか。しかし、フランスでは:

 自分が本当に好きな服を着よう。自分によく似合って、自分がどういう人間かを表現してくれる服を。妥協は禁物だ。

 つまり、自分らしさを表現できる服を着ることがオシャレ。言い換えると、「他人に対して自分をどんな人間だと印象付けたいか」を決めることがオシャレなんです。

 私たちは、年齢を重ねるにつれて、より賢く、洗練されていくはず。それなのに、若い人たちが着るようなファッションをして、年齢より若く見られようとするのは…子供っぽいですよね。だからこそ、自分に似合った、年相応の服を選ぶ必要があります。

 もし、自分に似合う服がわからないのなら、どんな服を着れば「いい気分になれるのか」で決めてもいいでしょう。そうすれば、似合わないサングラスをかけたり、若者が着るようなジャケットやブーツを選ばなくて済むはずです。

5. 美人

 私たち日本人が考える「美人」とは、何でしょうか。

 考えるまでもなく「顔がキレイな人」ですよね。では、フランスではどうなのか。

 魅力的な自分になれば、人生でいいことはいろいろあるけど、一般的に言ってフランスでは、ただ顔がきれいなだけでは通用しない。実際、美人とはいえなくても知性の優れた女性は高く評価されるし、そのほうが知性の感じられない美人よりも、ずっと魅力的だと思われる。

 このように比較してみると、日本人は「内面よりも外見」、「自分で生み出したモノよりも他人から与えられたモノ」でオシャレかどうかを判断しているように思います。

  • 「他人に」美味しい料理を作ってもらえる自分がオシャレ
  • スタイリッシュな「モノ」が買える自分がオシャレ
  • 「高価なクルマ」に乗れる自分がオシャレ
  • 「流行の服」「高価な服」を身に纏った自分がオシャレ
  • 生まれながらに「与えられた」きれいな顔をしている自分がオシャレ

 一方のフランス人は、「内面や自分で生み出したもの、選んだもの」がオシャレだと考えています。だから、私たち日本人は「子供っぽさ」を追い求めてオシャレをしているように思えるんですよね。

 まとめ

 私たち日本人は誰もが「子供のままでいたい」と願っているのかもしれません。だから、実年齢より若く見られようとしたり、流行を追いかけたり、ラクができる(他人にやってもらえる)自分をスゴイと思ったりするのでしょう。

 しかし、大人になれば「実年齢より若く見える=頼りない」「流行を追いかける=個性がない」「ラクができる=自分で生み出す喜びを知らない」など、子供の頃とは違う視点で物事を捉えられます。

 だからこそ、大人になるにつれて、オシャレにも自分らしさを追い求めることができるんですよね。それなのに、子供のままでいようとするなんてもったいない!

 というわけで、子供っぽさから脱却し、大人っぽい(自分らしい)オシャレを楽しみたい方は、『フランス人は10着しか服を持たない』を読んでみてはどうでしょうか。そうすれば、シックなオシャレが楽しめるようになりますよ。

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